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    じょた

    1405Barca

    DONEビハンの最後の手は何...?なんなの...?という世界七不思議と強火ジョタ兄さんのカイリャンラブコールが内混ぜになって産まれたやつです。最後の闘いのシーンで完全妄想しました。色々と注意。
    走馬灯に照らされて古い記憶の唐突な再生は、懐古による哀憐や葛藤を必要としないビ・ハンであれ起こる。彼の脳内で再生される過去は、決まって弟との出会いである。山深い集落の因習らしい、冬の平穏を祈る為の生贄だった彼の手を取ったあの日。集落の人間は燐塊の指示により殲滅し、残党を求め洞窟に足を踏み入れた。黴臭い祭壇に縛り上げられた、死に追い立てられ狂乱する村人に好き勝手打たれて血達磨の幼児に、同じエデニアの香りを見つけた。全く無意識に邪魔者を殺し尽くし、吸い寄せられるように少年に近づく。瞬く間に氷漬けにされた暴徒を見渡し、『かみさま?』と問う骨張った身体を抱え上げた時、あろう事かビ・ハンは危うく彼を振り落としかけた。彼に触れた手が、全く未知の感覚によって粟立ったのだ。訳もわからず抱えられた子供は暴れる事なくビハンの胸に収まった。そんな小さな身体からじわじわと染み渡り、己が拍動をこんかぎり沸き立たせるそれが何なのか。困惑し少しばかり佇んでしまった。
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