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    みしゅ

    ゆきこ

    DOODLE支援課で、風呂の日なのでそういう話。困ったらミシュラムに新しい施設や設備を増やせばいいとか思っている節がありますが、すべて捏造でございます。
    支援課と言いつつもメインはロイドとランディかもしれません。そんなにランロイな香りはしてないと思いますが(汗)
    「これは……」
    「一風変わった支援要請ですね」
    「時間指定つきか。それも夕方、他の要請が終わった後。可能なら課長や、ワジやノエルも一緒にって、何なんだろうな」
    「課長は……。書類の山が出来てたし、昼から会議だって言ってたな。ワジも任務中だから無理だが、ノエルには後で通信を入れてみるか」
    「そうね、そうしましょうか。にしても、試してもらいたいものって何なのかしら……」
    「キーアもいっしょに行っていいの? 危ないことじゃないのかな?」

    その日も特務支援課に来た支援要請はたくさんあり。ひとつひとつ内容を確認しながら今日はどういう組み合わせで要請に当たるか考えていたロイドたちだったが、最後の要請に首を傾げる。
    詳しい内容には触れずただ、夕方試して欲しいものがあるので、他の要請が済んだ後に着替えを持ってミシュラムに来てください、とだけ書かれていたからだ。
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    甘味。/konpeito

    TRAINING本日の800文字チャレンジ
    クロリン/Ⅳ決戦前夜ミシュラムにて
    星降る夜にキスをして
    「マキアス、無事に戻れたかな」
     先に失礼すると去っていった背中を思い出し、リィンは眉を曇らせた。
    「どうだろうな、かなり酔ってたからな。お前もあんま飲みすぎるなよ」
    「分かっている」
     最初は困った様子を見せていたクロウが途中からからかうような口振りになり、つっけんどんな返事をしてしまう。からから笑う彼を横目に、ため息をついた。
     そうしていくらか酒を飲み交わした頃、そろそろお開きにしようとホテルへ向かっていた時だった。
    「少し、酔い醒ましに歩かねえか」
     そう言ったクロウに連れられてやってきたレイクビーチはすっかり静まり返っていた。窓から見上げた、星の数ほど空に浮かんでいたスカイランタンはなく、花火さえ上がっていない。
     ただ、寄せては返す波の音だけが辺りに響き渡っていた。
    「ほれ、リィンの分」
     こよりを差し出され、思わず受け取ったリィンは暗闇のなかでそれをじっと見つめた。
    「手持ち花火、にしては細くないか」
    「これは線香花火。ま、試しにやってみな」
     クロウの手で先端に火をつけられたそれは、派手なものではないが、粘り強く火花を散らしている。柔らかな炎に浮かび上がったクロウの輪郭 822

    甘味。/konpeito

    TRAINING後ろ向きな覚悟は要らない
    Ⅳラスト、ミシュラムにて。クロリン
    本日の800文字チャレンジ/12.21改稿
    「後ろ向きな覚悟じゃ女神は微笑んでくれない、か」
     鏡の城、最奥にてベリルから聞かされた言葉だ。
     誰にも知られず抱えたものを見透かされて決まりが悪いが、おかげで覚悟も決まった。
     コートのポケットに差し込んだ指先に鎖が絡む。
     似合うと思って、そんななんでもないふうに渡された銀狼の指輪が脳裏をよぎった。あのとき渡した彼は、どんな顔をしていただろう。
     明日を見届けたあとは消える存在だ。このままなんの形も残さず、未練になりたくなかった。それが後ろ向きな覚悟なのだとしたら、出すべき答えはひとつだ。
     妙な緊張が喉に絡む。先行くリィンの指を絡めとった。
    「なあ、リィン。チケット一枚俺にくれないか」
     緩やかに上昇していく観覧車のなか、向かいに座ったリィンは夜景も目に入らない様子だった。
     当然かもしれない。彼の持っていたチケットでもう一度観覧車に乗らないかと誘ったのはクロウだった。
    「こっち。隣こねえか」
     ポケットのなかで鎖の感触を確かめ、口火を切った。
    「クロウ、」
    「リィン、こっち」
    「……分かった」
     察したリィンが渋々となりへ腰を下ろしてくれた。空いた距離を縮めると、隣の身体が強 895

    甘味。/konpeito

    TRAINING本日の800文字チャレンジ「願いを灯りに代えて」
    Ⅳ最終相克前。ミシュラムにて/付き合っていないクロリン
    「もしも黄昏を終わらせて、それでも生き残っちまったら。――お前ならどうする」
     ミシュラムでの最後の一夜、リィンとともに酒の入ったグラスを傾けているときだった。話すならばこれが最後の機会だろうと彼へ水を向ける。
    「クロウ、」
     咎められても撤回するつもりはなかった。
     顔を顰めるリィンの言いたいことくらい、クロウは分かっている。互いに生き残ることの難しさなんてとっくに理解していた。なんせ、クロウはすでに死んでいる身だ。彼の眷属として、かろうじてこの世に留まっているだけの存在。リィンもまた、相克の果てに待ち受けるものを知ってしまった今、先を考えるのは難しいだろう。
     それでも、彼には未来の話をしてほしかった。
     迷子みたいな顔をした彼はしばらく押し黙って、酒で唇を湿らせるとようやく口をひらいた。
    「クロウと、酒が飲みたい」
     静かに願いを吐き出すリィンは、目を細めている。まるで夜空に瞬く小さな星を探しているようだった。
    「クロウ、と、酒が飲みたいんだ。また、ふたりで。こうやって、酒が……飲みたい」
     彼の握ったグラスのなかで琥珀がきらりと波立つ。
    「だめ、なのかなあ」
    「いいんじゃねえか 790