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    risa50882145651

    PAST支部で2月~3月くらいに書いていて今は消した
    s君とパイセンの話「卑しい猫と鼠の王」の再掲です。
    ※当然ですが、当アカウントで公開しているものは全て妄想であり、公式や各権利者等とは一切関係ありません
    8話「覆書類」「あっ」

    紙袋が破れ、書類と本があたりに散乱した。確かに書類を山ほど詰めた上に図書館から借りた本まで押し込んでしまったし、その上に大した高級品でもないその紙袋は何回も使った後だったから、本来予想できたことだった。
    なぜ布製の袋を持ってこなかったのか、自分は何をやっているんだ、そう悔みながら廊下に広がった書類をかき集める。
    せっかく整理したのに、クリップも外れて順番がめちゃくちゃだ。廊下は、テラリウム帰りの学生の靴の汚れで水や泥が付いている。少し離れたところで書類にじんわり水が浸み込んでいくのも見える。
    ひとまず端の方まで飛んで行った書類を手元に寄せていくと、端の方をそろそろと他の学生が通り始める。
    通行の邪魔になっていることは知っているし、資料を踏まれても困る。だから早く集めないといけないのだが、紙袋は破れてしまったから、なんとか手元で持ち運びが可能なくらいにひとまとめにしきらないといけない。しかし、焦って山積みにすれば、山が崩れてしまう。
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