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    アッシュ

    iz_mife

    DOODLE【恋文💌をうっかりもらったアッシュくんがシルヴァンに相談に来るお話。付き合ってないのに嫉妬しまくりな色男書いて楽しかったです🤗

    前半はシリアス気味のシルアシュ
    後半はギャグ調の青獅子♡アッシュ】
    「あっあの……多分……ですけど、こっ恋文をもらってしまったみたいでっ君……に相談したくってですね……その、時間今いいですか?」
    講義が終わるなり自分のところに駆けてきて真っ赤な顔で、上目遣いに尋ねてくる青獅子の最年少の様子に皆の兄貴分を自負するシルヴァンは頬をこれ以上無いほど緩ませた。
    (うん可愛い、やっぱめっっちゃくちゃ可愛いなコイツ。やっぱ付き合おうな俺たち、それで卒業したら実家の近くの教会で結婚しよう、よし決めた!)

    シルヴァンは自らの頭の中で鳴り響く教会の鐘の音色を噛み締めた後、わざとらしい程の大声で目の前の少年をからかう。


    「へー恋文!? やるじゃんかアッシュ~お前も隅に置けないな! えっ誰? 俺の知ってる子かな? おいっ可愛い子だといいなぁ!」
    「ちょっ…シルヴァン! 声が大きいですって」
    講義が終わり、殆どの生徒はつかの間の自由時間を有意義に過ごすため我先にと教室を出ているが、まだ数名は残っているのだ。アッシュが騒ぐ自分を止めようと近づいてきたのを幸いにと、シルヴァンはその長身を折り曲げて、はしゃいだ振りをしてアッシュの小さい身体ごと抱きしめてしまう。
    煩い、と言わ 5104

    iz_mife

    MAIKING【ギャグにするつもりが、普通にアッシュくんが恐がっちゃってる痴漢系シルヴァンです……
    (ギャグにしたかったんだ本当に…)
    噛ませ犬みたいなシルヴァンを愛を持って書いています…(笑)】
    士官学校入学の手続きの為、ちょうどガスパール領からガルグ=マクへ行く予定の商団の馬車に乗せられてから丸一日馬車に乗った結果……まさにこの世の地獄をアッシュは体験していた。
    (うぅっ……駄目だ、まだ気持ち悪い……)
    もう胃には何も残っていないというのに。道中で馬車が休憩するたびに離れたところに駆けていき、身体を折り曲げる領主の養子の姿はどれだけ情けなかったのだろうかと、石階段の端で小さくしていた身体をさらに縮こませため息を吐く。
    (皆さん、呆れてたな……恥ずかしい…もう絶対に帰りは馬を借りて一人で帰ろう…)
    義父には怒られるかもしれないが、あんな醜体を晒すくらいならば少しばかりの危険を乗り越える自信はあった。何と言っても自分だって来年からは、あのガルグ=マク修道院の士官学校に身を置くのだから、と標高が更に上にある憧れの学校をアッシュは仰ぎ見たが、すぐに吐き気に襲われまた下を向いてしまう。
    今はやわらかな日の光も、商店の食欲をそそる匂いすらも、ただ気分の悪さを助長するものでしかない。あと少しだけ休んだら修道院へ向かおうと自らの身体を抱いて目を瞑った瞬間、聞き慣れない声が上から振ってくる。
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    Satsuki

    DOODLEレトユリアシュのようなユリアシュのようなもの。アッシュくんがかわいそう。
    「君とベレト先生が、キスしてるのを見たって人が……それって本当なの?」
     それを聞いて、ユーリスはハハッとアッシュを笑い飛ばした。笑い声を聞いて、アッシュはカッと顔を赤くする。言うべきじゃなかった。彼の気を引きたい一心で口走ってしまったその噂話は、下品だし、本人に確認するようなことではなかった。でも、彼に振り向いてほしかったのだ。青獅子学級に来た時からピンと来ていた。ローベ伯のところにいた子でしょう、と話しかけても、どうやらユーリスはあまりその話をしたくないらしく、疎まし気な視線を寄越しただけだった。僕はロナート様のところにいたんだ、と自分の話をしても、「ふうん」「そうかよ」としか返事してくれない。一緒に草むしりをしても、馬の世話をしても、ユーリスは何故だかアッシュに冷たい。冷たいように、見える。実際彼は、青獅子学級の面々と一線を引いているようだった。アビスというところがどんな場所だか、詳しいことは知らない。だが、アッシュには想像がついた。親を亡くして、行く当てもなく兄弟と彷徨ったあの街。人々の視線。生きるために仕方なく、食べ物や金目のものを狙って盗んだ、あのときの自分。今ではとても恥ずかしい過去だけど、もしかしたらユーリスは今、そんな状況なのかもしれない。先生とキスをしていたという噂だって、ユーリスを貶めるためだけの誰かの作り話かもしれない。陰口を本人に伝えるなんて、してはいけないことだ。アッシュは急に胸がツンと痛んで、ユーリスの顔が見られなくなった。
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