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    アーサー

    nayutanl

    DONE月花Webオンリー展示
    年長者と強絆のゆるめの話です。
    アーサーの疑問から始まる四人のあれやこれやです。アーサーが外見年齢12~13歳くらいのイメージ。自分が絵で見たい話を書いた形かも。
    公式にない設定が一部ありますが、雰囲気でふんわり読んでください。書いた本人も雰囲気で押し切りました。
    9/9追記:追録書きました(https://poipiku.com/3138344/7470500.html)
    和やかな城 ある日の桜雲街、竜の住まう城の一室で青い目をした天狗の子どもが尋ねた。
     
    「スノウ様、ホワイト様。おふたりは大人なのにどうしてこのようなお姿なのですか?」
     
     この城でそのようなことを尋ねるのはこの子―アーサーだけであろう。スノウとホワイトは一度顔を見合わせてからふたりしてにっこり笑った。
     もう随分長く生きている彼らはこの城の主である。今でこそオズに譲るが強い力をもち、気が遠くなるほど昔からずっと竜族の頂点に君臨している。ここ近年は「早く隠居したい」が口癖で、どうにかオズかフィガロを後継者にしようとしているものの、ふたりにその意志はなく聞き流されてばかりだった。そんなものだから、このところはオズが助けて以来この城にホームステイしているアーサーが後継者になってくれたら……とオズに牽制をかけているが、本気ではないと思われているようである。とはいえ、アーサーが後継者に向いているという直感と竜の住まう城の主が天狗でよいかどうか、そしてアーサーの実家である天狗の一族の事情はそれぞれ別の問題なので、スノウもホワイトも食い下がったり押し付けようとしたりといったことはしない。ただ、隙さえあれば隠居したいと思っているだけで。
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    magnolie_aki

    DONE2022/6/25-26
    アサオズwebオンリー「オーロラと夜明けのワルツ2」展示作品です。

    世界中に溢れている、『オズ』の名前にまつわる物語にアーサーがふれていくお話し。カプオンリーといいつつほとんどオズが出てきません。
    いつか、だれかの物語 過ぎさってしまった過去の出来事に「もしも」などと考えてもどうしようもない。時間が巻き戻ることはなく、過去は決して取り戻すことなどできないからだ。
     しかし。過去は人生になり、人生は歴史になり、歴史は物語になる。物語に「もしも」はつきものだ。抜け落ちた断片を埋めるようにあらゆる「もしも」が介在するようになれば、物語は変容し、時にそれは娯楽として消費されていく。
    「──それを、許しがたいと思ってしまう私は狭量なのだろうか」
     読んでいた本をパタンと閉じて、物憂げにアーサーは息を吐く。そっと撫でたその表紙は、彼の年頃の少年が読むにはいささか可愛らしい絵で彩られていた。きらきらとした箔で押された表題は『ひかりの王子とやみの魔王』。光り輝く剣を手にした勇敢な王子が、闇の力で世界を支配する恐ろしい魔王に立ち向かう冒険物語だ。表紙で剣を構える主人公の王子の名前はアルト、そして、漆黒の鱗をもつ竜の様な姿で描かれているのが物語の敵である魔王オズバルトだった。
    13013

    oburuta14

    DONEフィガロ視点
    ログストのパジャマパーティする日の朝妄想
    カイアサ前提のアーサー愛され
    パジャマパーティに至るまで オズと他愛のない話をしていた。別に今話す必要もなかったけど、そこにオズがいたし、それに自分の寿命がわかっていたからこそ心残りが少しでもないように、オズの城にある古い酒を飲み干してしまおうと酒の話をしていた。ミチルもルチルも魔法舎にいなくて暇だったってのが一番だけど。
     丁度魔法舎の入り口での立ち話でまだ昼前だったから、オズの機嫌さえよければこのままオズの城に酒を取りにいこうかな。今誘えば断ることはないだろう、なんて考えていた時だった。
    「オズ様!!」
     アーサーの元気いっぱいな声が響いて、それからどすっと後ろからオズに飛びつくように抱き着いた。
     俺もオズもアーサーが近づいてきていたことなんてわかっていたけど、それでもまさか後ろから抱き着いてくるなんて想定もしていなかった。オズはそれこそ無言でその衝撃に耐えていたけれど、もしこれがアーサーではなかったら飛び掛かった時点で消し炭になっていただろう。あぁ、でも魔法舎の若い魔法使いたちだったら大丈夫かな?そう思うとこいつも本当に情緒だとかがやっと芽生えてきたんだなと本当に思う。
    1970