オベロン
riru_sfmd
DONE転生現パロ。再会したふたりが、新しい朝にお互いの想いを確かめ合う話。鯖ぐだ♀オンリーのふたつの企画を合わせています。
Happily Ever After(オベぐだ♀/事後&ごはん企画)「――――」
眼を開けると、手が、指先が伸ばされるところだった。無論、私に向かって。
ぼやけた視界でもわかる、異形の左手。ではなく、ひとの右手だった。私と、同じ。
全然、平気なのに。怖くなんて、ないのに。
「――――」
薄く開いた唇から覗く、牙。きっと、微笑んでくれている。
ああ――どうしてだろう。涙が、溢れて来てしまって。
「おべ、ろん」
頭を撫でてくれていた手が、頬に触れて。
掠れた眼を、昏い青に合わせようとするうちに。
「ㅤㅤ……――」
私は再び、眼を、閉じてしまった。
☆★
「――……知ってるよ」
瞳を開けると、手が、指先が伸ばされるところだった。無論、私に向かって。
ぼやけた視界でもわかる、きらりと光る金色。左の薬指に填められている、指輪だった。私と、同じ。
2600眼を開けると、手が、指先が伸ばされるところだった。無論、私に向かって。
ぼやけた視界でもわかる、異形の左手。ではなく、ひとの右手だった。私と、同じ。
全然、平気なのに。怖くなんて、ないのに。
「――――」
薄く開いた唇から覗く、牙。きっと、微笑んでくれている。
ああ――どうしてだろう。涙が、溢れて来てしまって。
「おべ、ろん」
頭を撫でてくれていた手が、頬に触れて。
掠れた眼を、昏い青に合わせようとするうちに。
「ㅤㅤ……――」
私は再び、眼を、閉じてしまった。
☆★
「――……知ってるよ」
瞳を開けると、手が、指先が伸ばされるところだった。無論、私に向かって。
ぼやけた視界でもわかる、きらりと光る金色。左の薬指に填められている、指輪だった。私と、同じ。
Xipi78_2pxo
MOURNINGオベロンの話とだけタイトルがついた書きかけ放置してる間に何が書きたかったのかわからなくなってしまったので供養
追記:去年の10月の書き溜めだった
人は生まれながらにして自由である。と、誰かは唱えた。ではその反対に位置する死はどうだろうか。生まれながら自由であれば死の選択も自由であるべきだ。と世界の誰かは唱えた。
多くの学生が利用する通学路の木々が赤やオレンジと色付き始める季節。コートを羽織るには暑く学ランだけでは少し心許ないそんな季節。校門をくぐる生徒の服装に統一感はなく半袖で登校する生徒の姿も見かけた。
「えー、ホームルームを始める前にお知らせがあります。先週から欠席している〇〇さんなのですが本人の意向で今週中に早期終活をされるそうです。」
258多くの学生が利用する通学路の木々が赤やオレンジと色付き始める季節。コートを羽織るには暑く学ランだけでは少し心許ないそんな季節。校門をくぐる生徒の服装に統一感はなく半袖で登校する生徒の姿も見かけた。
「えー、ホームルームを始める前にお知らせがあります。先週から欠席している〇〇さんなのですが本人の意向で今週中に早期終活をされるそうです。」
spiritual431
DONE【ぐだオベ/點題 - 夏/R18】《永夏之夢 A Midsummer Dream》
解決夏天的特異點後,立香與奧伯龍在海邊度過忘情的夕暮。
*滿純情的R18
*含躍動組
以上皆可接受?(Yes/No) 10
G4B1SgCNHnQhYz2
PROGRESS半年分のケツ叩きです。海岸で同じ部活のオベロン君に似た成人男性を拾うぐだちゃんのお話。
ヘローサイエンティスト「球が傾くことなんてある?」
出しっぱなしなビビットカラーの文房具と、扇風機が十何と捲った教科書に、氷の塔の、ころんとした崩落で滲んだワークとその他エキストラ達でひしめく机上にて。一番幅をきかせている図鑑を、男はぱたんと開いた。文字の踊りたくったプリントが二次元の惑星に蹴っ飛ばされ、畳に落ちる。四角い掌が厚紙を掴み、片手で小数点第一位の五までを丁寧に指す。男の瞼は水平に下りた。
それに強請られるみたく、突っ伏せた半身を捻ると地軸をなぞる。
私は夏を回顧している。
硬い樹脂とマシュマロマンみたいな指を伸ばしたり曲げたりしながら、本当かなと首を傾げる。縦と横が一ミリ違ったところで面積は大差ないように、楕円と円の違いも曖昧なように思える。ああ、だけどやっぱり高校時代から大学の板書より天文の図鑑より尊いあの子は賢かった。
8901出しっぱなしなビビットカラーの文房具と、扇風機が十何と捲った教科書に、氷の塔の、ころんとした崩落で滲んだワークとその他エキストラ達でひしめく机上にて。一番幅をきかせている図鑑を、男はぱたんと開いた。文字の踊りたくったプリントが二次元の惑星に蹴っ飛ばされ、畳に落ちる。四角い掌が厚紙を掴み、片手で小数点第一位の五までを丁寧に指す。男の瞼は水平に下りた。
それに強請られるみたく、突っ伏せた半身を捻ると地軸をなぞる。
私は夏を回顧している。
硬い樹脂とマシュマロマンみたいな指を伸ばしたり曲げたりしながら、本当かなと首を傾げる。縦と横が一ミリ違ったところで面積は大差ないように、楕円と円の違いも曖昧なように思える。ああ、だけどやっぱり高校時代から大学の板書より天文の図鑑より尊いあの子は賢かった。