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    ティオ

    barechun

    MOURNINGピクシブの『青を刻む』の後、古代の終末を退けてヘルメスとメーティオンを原初世界に連れてきて一緒に暮らしてるヒカセンルートの話。
    あなたの全てを焼き付けたい「君の魂の色が見てみたい、など思ったんだ」

     それは、肉体の持つ固有のエーテル色を判別する方法があるならば、魂の色を測定する方法もあるのでは、と思い立ったが故の言葉だった。
     三人で暮らす家のリビング、革張りのソファの上で二人でくつろいでいる最中の事だった。ヘルメスは無骨な自身の手をコレーの小さな手に絡ませて眼を細める。

    「……ヘルメスには、みないでほしいかなぁ」

     困ったようにはにかむコレーにヘルメスは言葉を詰まらせた。自分に魂を視られるのは嫌なのだと。けれどもそうではなくて。

    「魂が視えたら、あの人に似てるって思われるかもしれないから……あなたには、そんなふうに言われたくない、なって、」

     彼女の耳が垂れた。彼女が、アゼムと自身の違いに複雑な想いを抱いているのは知っていた。二人は元の魂を同じくする人間であるから、その部分を見れば確かに相似するのだ。しかし、アゼムはアゼムとして生きて、彼女は彼女として生まれて生きてきた。決して同一ではない。そして、自分はアゼムではなくてコレーだからそう在りたいのだと吐露された日を思い出す。
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    botabota_mocchi

    DONEヴァレンティオンネタのラハ光♀完成版。
    6.0よりは後の謎時空。珍しくまともに恋人付き合いに至るような話。
    Forelsket青天の霹靂である。
    「ラハくんまさか、あの人からヴァレンティオンの贈り物、受け取ってないの?」
    そんなはずはないだろうと言いたげな顔のクルルの一言である。あの人。すなわち、ラハが焦がれてやまない英雄からの贈り物。愛の祭典ヴァレンティオンの。そうした催事があることはエオルゼアに一時とはいえ身を置いていたため知っている。なんなら、それに託けてかの英雄への贈り物をいそいそと準備してきた帰りに浴びせられた衝撃の事実である。ラハは英雄がオールド・シャーレアンに来ていたことすら知らない。バルデシオン分館にて、珍しく綺麗な包装の箱を持って帰ってきたラハに、この昔馴染みは「あら、色気づいちゃって。お返し?」といった。「からかうなよ。普通に、プレゼント! なぁあの人からシャーレアンに来る予定とか連絡入ってないか?」「……えっ、と、まさかとは思うんだけど」その後冒頭に戻る。なんとつい先ほどバルデシオン委員会宛に「みんなで分けて食べてください」とヴァレンティオンのお菓子を配達し、クルルには別枠で小さな贈り物をし、颯爽と去っていったというのだ。てっきりラハにそのまま会いにいったと思っていた、とクルルは言う。共有スペースに置かれたお菓子の包み紙は空っぽだった。レストラン・ビスマルクお墨付きの一流シェフが作ったお菓子は、光の速さで消費されてしまっていた。
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