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    ドラちゃん

    肝缶ω

    DONEドラちゃんはヒナちゃんのこと、完全に「私の」ムーブしてるだろ!ってとこが好きなんですが、実際血とかもらってなさそうだよな。と思って書いたドラヒナ(未満)です。

    フライングですが、ヒナちゃんお誕生日おめでとう!!
    強く美しい私のハムスター(さぁ、そろそろやってくる頃だ)

     トンチキ吸血鬼が騒ぐにはまだ最繁時とは言えない時間帯。言わば、吸血鬼にとってもそれを取り締まる吸対や退治人にとってもウォーミングアップタイム。いつものように、外はサックリ、中はしっとりと焼き上がった極上のクッキーが並ぶ皿が二枚。そのうち一枚を使い魔であるジョンの前に置いたドラルクの予想通り、勢い良く床板に擬態した出入り口が開く。床下から赤毛の少女が期待に満ちた顔で飛び出してきた。
    「クッキーの匂い!!…ではなく、ドラルク!監視に来たぞ!」
    「いらっしゃいヒナイチ君。用意してあるよ。」
     もうとうの昔に、その体裁は意味をなさなくなっているはずだ。
     と、ドラルクは部屋中の甘いバターと砂糖の匂いを押しやる地下の空気に、何やらひどく…美味そうな香りが微かに混ざるのに気が付いた。見ると、床板を持ち上げる彼女の右手首。制服下のブラウスから医療用パッドが微かに覗いている。
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    まみや

    MAIKING8/12夏コミ新刊「いつかきっと王子様が…」のサンプル。
    子供の頃溺れているところをドラちゃんに助けられたロナルド王子が大人になってドラルクと再会しプロポーズするも断られ「願いを3つ叶えたら結婚してやろう」と言われて奮闘する話です。最後はハッピーエンド、全文ではR18になりますが、サンプル部分は全年齢です。https://darkdance.booth.pm/items/4988727?_gl=1
    いつかきっと王子様が… ここは美しい海辺の街、シンヨコハーマ。都ほど栄えてはいないけれど、豊かな海と貿易で人々が幸せに暮らす小国でした。王の名前はヒヨシ、先代から王位を継いだばかりの若い王様でしたが人々の人望も厚く慕われていました。ヒヨシの二人のきょうだい、ロナルドとヒマリも兄をよく助け国民のために働くよき王族でした。兄のロナルド王子は美しい銀の髪にトパーズのような青い瞳と見目も麗しく、国民特に女性からは大人気でした。
     その王子には秘密がありました。
     王子はカナヅチだったのです。
     海の恵みで生きているようなこの国で泳げないとは言語道断。けれどそれには理由がありました。
    「子供の時に溺れてから泳げないんだったな」
     今日も泳ぎの特訓のために訪れている静かな入江で、指南役を仰せつかった人魚のヒナイチは憐れむようにそう言いました。ヒナイチはお城のお菓子と引き換えにロナルドに泳ぎを教えているのです。
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