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    ナイル

    無味無臭

    DOODLEしゅごせーならずに楽士さんやってる水様と、レ私設騎士団にいないルノーくんの話です
    創作しすぎて原作の影も形もないです。すみません……

    続きはあるかもしれないしないかもしれない……
    その町はずれにある小さな教会に立ち入った時、男は思わず視線を上げた。入ってすぐ、床にちらちらと光る七色の陽光は、壁の上部に作られたステンドグラスを通して映し出されたものだった。前時代の様相ながら、精巧に作り込まれている。思わず感嘆の吐息が漏れる。昼間なのに人の気配はない。中の空気は少し埃臭いが、男の心を落ち着かせるには十分な場所だった。旅の合間を縫ってまでここに来た甲斐があったと思った。
    彼は一介の楽士であった。客に雇われてそのハープを弾きならしては、賞賛の声を与えられた。彼はまだ年若く、はじめは名もない楽士ではあったが、その音楽の才と類まれなる美しい容姿から、彼の名が知れ渡るまでに時間はかからなかった。彼はいずれ正式にとある楽団の一員となり、様々な星の間を旅して演奏をするのが彼の生業となった。客は彼の音楽にみな心を動かされ、瞬く間に楽団は人気を博したが、仲間のうちには彼をよく思わない者もあった。彼を何とかして貶めたいと願う者、そのような行為を許すまいと正義を振りかざす者、2派の抗争に巻き込まれたことに耐えられず楽団を抜ける者など、彼をめぐって起こった問題は数多くあった。その中で流されたあらぬ噂から客もいつしか彼を見る目が変わっていった。……ある日、雇い主に呼び出された彼は、鞄に詰め込まれた多額の手切れ金と手持ちのハープを抱えて楽団を去ることとなった。
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    gomimakiba

    DOODLEおんないるけどもうすぐ別れそうなぐずぐずしばさん
    ご期待には添えません夜中に目が覚めて布団から這い出し、礼儀のようにトイレに行き、帰りに腹が減っている事に気づいた。なんかあったかなと暗闇の中探しまくって、カップの麺の最後の一個はこないだ食ったから全滅、あ、袋のラーメンあったかもと戸棚を探す。戸棚やなくてレンジの上かい。ちゃんともどせや……これいつ買ったっけ。流しの上の電気付けて、水の量を適当に測って火にかけて、その上で煙草に火を付けて待つ。緩く付いた換気扇に吸い込まれていく煙に、勿体無いなーお前らも全部吸えたらなーと別れを惜しんでいたら鍋が騒ぎ出し、麺を投入。なんか具の一つくらいないんかいなと冷蔵庫を見るもでかいペットボトルの水しか入っていなかった。なんで水ごときに金を出して、さらに大事に置いてるんやとおそらく泥酔だった過去の自分に腹を立て、麺をほぐしスープを入れて完成。我が家唯一の丼らしきものを取り出し、机に置き座って食べる。これはチヒロくんの躾の賜物や。野生の俺なら立ったまま鍋で食う。下を向くと髪が落ちてきて汁にぺちゃんと浸かった。いつも手首に巻いているゴムは寝る時に外したのでなかった。取りに行くのも面倒くさく、手で押さえながら食べていると女が起きてきて、いいなーと言う。もう一個あるでと言うと食べると言い残しトイレに行った。しゃあないなと最後の一個の袋麺を取り出し、さっきの鍋で同じ程を繰り返す。違いは冷蔵庫に入っていた水を使った事だ。これはええ水やからうまいやろ、いつの水か知らんけど。冷えた水を考慮し火を強め、待ち時間に自分の麺を食べようとすると女が戻ってきて俺の分を食い出した。そんならゴム貸せやと女のゴムとトレード成功。女だって俺のゴムを使っているから問題はない。既に家中にあるゴムがどっちのかわからないし、ゴムとはどれだけ買ってもいつの間にかどこかに旅立つものだ。新たに出来たラーメンを入れる丼はないので鍋ごとだが、これは不可抗力だから許してほしい。再び食べ始めるも向かいの女は携帯の画面を一生懸命に見ていた。まあ喋る事もないしとラーメン食って、女の分の丼も回収して、流しに捨てて洗うのはまた明日。女が食い残した麺がだらしなく垂れて、排水溝に集まっていった。冷えた水はいつまで飲めるんだろうかとまた冷蔵庫に戻した。
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