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    ハピ

    tatuki_seed

    CAN’T MAKE話はしっかり出来上がってるものの、バッドエンドにしかならなくて辛くて小説に出来ないやつ。ハピエン好きなので。
    金塊争奪戦後の尾形生存IF。死なない尾形と月島の月尾話。
    死ネタにつき要注意。

    ラストは3種類考えてみました。好みのエンドはどれですか。私はどれも辛くて切なくて嫌です()
    死なない尾形の話金塊争奪戦後。月が死者を順に検分していく。見知った部下達、顔すらも分からない戦友達。その中で一つ、違うものがあった。
    「おがた…」
    かつての部下、かつての戦友でありながら、死の時には裏切り者、反逆者であった人物。
    思うところは多分にあるが死んでしまえばそれまでだ。そんなことを思いながら通り過ぎたところでげほっと咳き込む音が聞こえた。
    今、この場に生者は自分一人。驚いて振り返ると上体を起こした尾がむせこんでいた。
    「お前…どうして…」
    「ああ…またか」
    唖然としていると、多分生き返ったんだと思いますと尾が事もなく言う。以前にも何度かあったらしい。樺太で。右目を毒矢で射られ、病院に運び込まれた頃。あの時確かに死んだと。手足が冷たくなり意識も暗くなり、間違いなく死を覚悟したと。しかし次に気付いたときには傷の痛みはあれど、毒の影響は一切消え去っていたらしい。周囲の様子からして死んでいた時間は恐らく数分。毒の影響なのか、今回は随分掛かったらしいと二日前には死んでいた尾が言う。
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    こたつ

    PAST【鳴保】
    「他部隊の隊長、副隊長」という感情以外は持ち合わせていない鳴と保が、共闘を通してお互いの印象を改めていく話

    ・原作程度の戦闘、流血描写あり
    ・原作より前の時間軸設定
    ・原作の距離感で絡み、お互いのことをバチバチに意識し合っている鳴保がいます。からの、無自覚のうちに何かが芽生えそうなもどかしさが漂うハピエン
    ・115話以前に書いた話になります
    【鳴保】Xの最適解そうだ。そもそも、信じる信じない以前の話だ。
    鳴海は揺らぎそうになった常識を即座に立て直し、意識を戦闘場面へ引き戻した。保科が指す”隊長”に自分が含まれている訳がない。
    「おい! ウチの縄張りで勝手に動くな! 何度言わせるつもりだ!」
    眼球に残る灼熱感も、バイタルの乱れも関係ない。
    鳴海は叩きつけるように激しく水を蹴り上げ、身勝手極まりない保科を追う。
    知ってはいたが、やはりあのオカッパに隠れている耳は飾りだったようだ。
    ――アイツは、僕が引き受けます。鳴海隊長はそこでゆっくり休憩しとって下さい。
    そう言い残し、堂々と隊長命令を無視した保科が怪獣へ切りかかった。
    紫の閃光が視界の先で交差する。
    地鳴りの比ではない咆哮が地下空間を揺らし、保科の動きが空中で止まった。
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