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    ラリー

    sishiki4

    DOODLE此方のお話は、
    2022年7月23日【星に願いを。 2022-day1-】
    鬼舞辻無惨受オンリー「嗚呼!無惨さまっ!」内で行われた名刺ラリー用に書いたお話です。

    名刺は@Kibutsuji_rally様から配布されたテンプレートを使用しています。

    名刺ラリーがキメ学の鬼舞辻議員応援ラリーという形だったので鬼舞辻議員のお話になります。
    内容は無惨様愛され。
    こくむざ&よりむざ&かがむざ風味です。
    無惨様受名刺ラリー用小話「是非清き一票を、この彼岸花党の鬼舞辻無惨へお願い致します!」

    男の高らかな掛け声が響いた時、溢れんばかりの歓声が沸き起こった。
    広場に集まった観衆は老若男女問わず数十万人に上る。日本の選挙演説の中でこれほどまでの人数を動員したのは類を見ない出来事であり、野党ながら彼岸花党の支持率は驚異の86%を超え、これまでの内閣支持率歴代一位の記録を塗り替えた。
    その記録を打ち立てた鬼舞辻無惨は大歓声を満足そうに眺めると、やわらかな笑顔を作りながら観衆に軽く手を振り、ワゴン車に乗り込んで演説会場を後にした。

    「無惨様、お疲れ様です」
    「あぁ、守備はどうなっている?」

    車の中で待機していた第一秘書である黒死牟は無惨が握っていたマイクを素早く受け取ると、ペットボトルの水を無惨に渡し、各地の選挙状況を報告する。
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    riho_7777

    PROGRESSweb再録本(7/24発行予定)に入れる予定の書き下ろし短編その1の冒頭になります。
    サラリーマン時代の七が五さんと再会する話。
    再録本に収録予定のこの話の前日譚です。
    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15665619

    推敲前のため、誤字脱字等はご容赦を。
    恋は思案の外 金曜日の夜、どうせ明日も出勤だからと仕事を切り上げ、まだパソコンとにらめっこしている同僚を残して七海はオフィスを後にした。
     就職して半年、証券会社の仕事は思っていた以上にハードだった。来る日も来る日も他人の金のことばかりを考える日々。これまでは主に先輩社員のサポートについてきたが、つい先日、単独で顧客を持つことが決まったと、内々に上司から伝えられた。新入社員としては異例の早さらしい。これからますます忙しくなるだろう。
     早めに会社を出たつもりだったが、オフィスビルの通用口から外へ出て腕時計を見ると時刻は十時を回っていた。空腹は感じるものの、外食して帰る気分にならず、疲れ切った身体を引きずるように、週末で賑わう繁華街を駅に向かって歩く。夏日超えの暑い日が続いていた今年の秋も、十月半ばを迎えようやく秋めいて過ごしやすくなった。きっちり締めていたネクタイを緩めながら歩いていた七海は、駅前の開けた空間に人集りができていることに気付いた。多くの人がちらりと視線を送るだけで通り過ぎていく中、十人ほどの人は立ち止まり、遠巻きに何かを見ている。七海は歩くスピードを上げて人だかりの側を通り過ぎようとして、思わず足を止めた。人だかりの中心にいたのは、七海がもっとも会いたくなくて、誰よりも会いたかった男だったからだ――逃げるように去った世界に置き去りにしてきた、青い春の残像。
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