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    保健室

    ちょこ

    DONEアイドラ小説
    体調の悪くなった時雨を佐々木先生が保健室まで運んだ話
    頭がぼんやりとする、廊下を歩いていておもわず足取りが重くなる。廊下にある鏡を見た自分の顔を見て少し顰める時雨。顔色は悪く、立ってるだけというのにふらついて慌てて壁に手を置く。頭がぐるぐるとまわり、目もぐらぐらと焦点が合わない。貧血かもしれない、と思った時には遅かった。倒れそうになった時、誰かから腕を掴まれた。
    「大丈夫か!?」
    慌てた様子で声をかけられたような気がして、返答しようとしたがそのまま意識が遠のく。
    「………っ!」
    どのくらい時間が経っただろうか、消毒液の匂いとチャイムの音で慌てて起き出す。時雨は自分の状況が分かっていなかった、いつの間にか保健室のベッドで横になっていたからだ。あの時自分は倒れたはず……と考え込んでいるとカーテンが勢いよく開いた。
    「水無瀬!大丈夫か!」
    自分を心配する声の正体は佐々木巡だった、何故ここに彼がいるのか分からなかったが、彼が持っていたペットボトルのお茶を渡された時話してくれた。
    「お前急に倒れたんだぞ?覚えてないか?貧血で倒れたんだろうって。お前顔色悪いけど……ちゃんも飯食ってるのか?」
    「……はぁ……、そしてなぜ佐々木先生がここに?」
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