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    原作

    aoritoiki

    PROGRESS柴チヒと統チヒになる予定だけどまだ統のとの字も出てこない途中経過。花吐き病と陰間茶屋の話を書きたくなって、合体させました。そしたら陰間茶屋の知識なさすぎて調べてもよく分かんなくて、ちょっと自棄になって途中経過上げます。そしてやっぱり関西弁もわからないよ柴さん…。

    あ、名前の呼び方とか髪型とかちょっと原作から話に合わせて変えてます。
    あだ花ひとつ、またひとつと花が咲く。
    ぽとり、ぽとりと花が落ちる。
    花弁のような紫色の花心を持つ白い花。
    緩やかな曲線を描いて広がる紫の花。
    光を奪ったように黒く、だが仄かに混じる紅色が艶やかな花。
    風がそよぎ、花弁が散ってゆく。
    ああ、なんて――






    芝居小屋で賑わう大通りから少し離れた奥まった場所に、その茶屋はあった。
    立派な門構えのその建物は、料亭のような風格ある佇まいをしていた。事実、腕のある料理人を抱え、料理の提供も行っていたが、その店を訪れる客の大半の目当ては美食に舌鼓を打つことではない。格子門戸を潜り、土間を上がった先にある一階には、大小様々な座敷が設けられていた。客を通す部屋は、それぞれの会話や音が漏れないよう、厚い壁やいくつもの襖で隔てられている。客同士が顔を合わせることのないよう行き来にも配慮がなされ、そこでのひとときを内密に過ごせるようにと徹底されていた。二階の窓は千本格子となっており、窓際から誰かが外を覗き見ても、外から中の様子を窺うことは出来ない作りになっている。
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    kashiwaba_hr

    DONE2024ハロウインに滾りすぎて書いた、某魔法学校パロの天桃+宇煉です。
     す べ て 捏造です。某魔法学校作品を知っていてそこそこ好き、くらいの方には良いかと思います。大ファン!!詳しい!!という方にはおすすめしません。注:宇と煉のそれぞれの結末は原作と同じです。
    【天桃+宇煉】魔法学校パロ 校長室へ向かうため早足で廊下を歩いていた桃寿郎は、突然、どんと背後から体重を感じたと同時に温かい何かに包まれた。
    「わっ」
     あきらかに何かが自分の背中にのしかかっているが、左右をきょろきょろとしても見えるのは自分の浅葱色のローブの肩や袖、白い石造りの廊下の壁や床ばかりだ。だが、覚えのある重みと、ほんのり鼻を掠めるミントとヴァーベナの甘く爽やかな香りに、桃寿郎は思い当たる人物の名を口にした。
    「……天満?」
    「わかった?」
     何もない空間からにょっと現れた顔は精密な魔法で作られたように整っていて、銀の髪も睫毛もきらきらと輝いている。宇髄天満。この魔法学校の最上級生であり、桃寿郎にとっては五歳年上の先輩にあたる。魔法の実力は確かだが、魔法よりも自身の身体を操るほうが好きなのだと言って、マグルの世界で体操競技に興じている少々変わった男でもある。
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