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    奥さん

    Yako_san8

    DONEあしつつワンドロ・ワンライ蛮族チャレンジ…!途中眠りかけちゃってェ…、結局2時間くらいかかっちゃってェ……。もういいよね…?というコトでサクッと投げておきます。お題は《公衆電話》お借りしたのですが、内容は『なぜか津さん家(奥さん&娘が出ていった一軒家)に葦が居候してる』という謎時空設定でのお話です。本当に謎でごめんね……。
    繋ぐ声 ・あしつつワンドロ・ワンライ お題:《公衆電話》


      「……もしもし、」

     無機質に響く呼び出し音にも飽き、そろそろ受話器を置こうかと離しかけた耳にかすかな男の声が届いた。
    「―おう、帰ってたか。……俺だけどよ」
    再度受話器を耳に寄せた津詰は相手の反応などお構いなしに尋ねる。
    「何か買って帰るモンあるか……?」
     沈黙の続く受話器の向こうから聞えよがしな溜息が伝わってきた。
    すっかり日の落ちた街角で常夜灯に照らされる緑色の電話機の台に凭れながら、刑事の男は掌上の十円玉数枚をジャラと鳴らし、苛ついたように声を低める。
    「だから、必要なモンがあんのかないのかって聞いてんだよ!―早くしろ、小銭がもったいねえ」
     今度の沈黙にはやや逡巡するような間があった。数秒してから素っ気無い声が返ってくる。
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