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    奥さん

    mikittytanaka

    MAIKING🐬ジェイカリ☀️
    卒業式で別れるところから始まるジェイカリの続き。卒業から二年経ってアズールのもとを訪れるカリムくん。まだ続きます。
    *捏造カリム父がちょっと喋ります。
    *カリムくんに奥さんがいます。奥さんは出てきませんが、それなりのことを致してるんだなと察せられる言葉が出てきます。
    いつかあなたと2「カリム、考え直してみないか。他にも何か方法が…」
     この世に生を受けて二十年余りになるが、こんなにも憔悴しきった父親の顔を見るのは初めてだ。そんな父親の様子に心を痛めながら、それでもカリムはキッパリと首を横に振った。
    「いや、これしかない。」
     一度深く息を吸う。
    「——当主の座を継ぐ前に、事故死か、暗殺か…どちらにしろオレが死ぬしかない。とーちゃんだって本当は分かってるだろう?アジームのためを思うなら、これが一番だって。…もともと、この歳まで生きてこられたこと自体運が良かったんだ。思ってたより長くとーちゃんやみんなと楽しく過ごせてオレは幸せだったよ。」
     なんてことないように笑うカリムに、とうとう父は項垂れて両手で頭を抱え込んだ。カリムの死後、その死の秘密を一人で背負わせることになってしまうことが申し訳なくて、その背を労わるようにさする。けれど父もいつか分かってくれるはずだ。この方法以外にないのだと。
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    緑肌トロール

    MAIKINGコクヨウさんの話。捏造奥さんとの結構な愛の話がある。クロルリ要素がある。コハクちゃんもいる。
    奇跡をそれでも待っていた 酷く惚れた女がいた。強く美しい人だった。

     その人は生きる役目を負っていた。伝統の継承、百物語を永く未来に繋げる。その為に一生、巫女として居続ける。
     子供の頃私はそれを酷く馬鹿らしいと思った。そんな事をする理由が一つも分からなかった。あの人がどうしてそんなものに縛られなければならないのだろう。どうして他のひとの様に、俺の様に生きているだけで良しとされないのだろう。それが許せなかった。そのひとに何故だと問うた。その重荷を奪いたかった。この女の為なら、このひとの幸せの為なら俺はなんでもするつもりだった。
    「それでも、遥か昔から時を超えて今に繋がって来たこの物語を私が終わらせる事は出来ません。それに、私自身もこの物語を繋げて行きたいのです。いつか必ず、この物語は明確な意味を持つ。それは明日かも数千年後かも分からないけれど、それでもその時まで、私も今まで沢山のご先祖様がここまで繋げて来た様に、未来に繋げたい。確かに私の生きる道の選択肢は無かったかもしれないけれど、それでも巫女である事は私にとって幸福な事です」
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