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    みしま

    DONEリクエストまとめ⑦。Cp2077で死神節制ルート後。ケリーが「そうなると思ってた。Vはまったくしょうがねぇやつだよ」とジョニーを慰める話。
    ※エンディングに関するネタバレあり。なおスタッフロール中のホロコールを見る限りケリーは節制の結果を知らないようですがその辺は無視した内容となっています。
    アンコール インターカムも警備システムも素通りして“彼”が戸口に現れたとき、ケリーは思わずゾッとした。姿を見なくなってしばらく経つ。アラサカタワーの事件はテレビやスクリームシートで嫌というほど目にしてきた。だがその結末は? マスメディアの言うことなど当てにならない。噂では死んだともアングラでうまくやっているのだとも聞いた。けれど真相は誰も知らない。ならばとナイトシティ屈指の情報通、フィクサーでありジョニーの元カノ、ローグにもたずねてみた。返事は一言、「あいつは伝説になったんだ」。金なら出すと言ってはみたが、返されたのは立てた中指の絵文字だけだった。
     Vはいいやつだ。彼のおかげで――奇妙な形ではあったが――ジョニーと再会を果たすことができた。それに人として、ミュージシャンとして立ち直ることができた。もし彼がいなければもう一度、そして今度こそ自らの頭に銃弾をぶち込んでいただろう。大げさに言わずとも命を救われたのだ。だから生きていてほしいと願っていた。一方で、心のどこかでは諦めてもいたのだ。自分とて真面目に生きてきたとは言い難いが、重ねた年月は伊達ではない。起こらないことを奇跡と呼ぶのであって、人がどれほどあっけなく散ってしまうかも目の当たりにしてきた。Vの生き様はエッジー以外の何物でもない。もうそろそろ、読まれることのないメッセージを送るのも、留守番電話へ切り替わるとわかっていて呼び出し音を数えるのもやめにしようかと思っていた。だからその姿を目にしたとき、とうとう耄碌したかと落胆すらしかけた。
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    44_mhyk

    SPOILERブラネロ以外のカプは一切ないです。
    ネとのことで何らかの深い心の傷を負い弱っているボスを慰める西の魔法使い達を衝動的に書きたくなりました。大丈夫な方のみどうぞ。
    ボスがここにいるのは、絶対にネが思いつかない場所だから。
    【ブラネロ】心が弱っているボスを慰める西シリーズ①西師弟「ラスティカ?魔法で呼び出しって珍しい……あ」
    「シーッ。いらっしゃいクロエ、待っていたよ」
     部屋を覗き込んだクロエは思わず口元に手をあて、言葉を切った。
     ソファに長躯を丸めて深い眠りについている男の姿が目に飛び込んできたからだ。
     椅子に座ってその姿を眺めていたラスティカがいつもと変わらぬ笑顔のまま、口元に手をあてて静寂を促す。
     クロエはぶんぶんと頷いて、可能な限り気配を殺してラスティカと彼に近づいた。
    「これくらいの声なら、喋って平気?」
    「大丈夫。眠りのハーブティーで五感を鈍らせているから、今の彼なら気づかない」
    「眠りの。えと、どうしたの、って聞いていい?」
     普段なら絶対に部屋を訪れない男だ。
     シルバーとブラックの髪が乱れて、両腕に隠すように埋もれている顔は、あどけない子供のような、それでいて疲れた大人のようなそれだった。
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