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    成人式

    さんど@みりぺん。

    DONEワンドロ・ライお題「色男」をお借りしました。
    さねげん
    ※前置き
    現代キメ学軸/記憶なし
    ほのぼの、甘めの雰囲気
    以前のTシャツお題の延長線の二人で書いてますが前作読んでなくても大丈夫です。袴とか成人式準備の流れとか雰囲気で書いてます、すみません。
    何でも許せる方どうぞ
    最後のおさがりなんて言わせない前撮りで一度袖を通していたが何枚着込むのかとまた一枚持ち上げる。和装肌着など普段着る機会がない。
    前回の兄の時に同行した事はあった。とは言え数年前かつ見ている姿と実際にやるのとでは勝手が違うのだと思い知る。やはり兄は鈍臭い自分と違い、器用で何でも出来る自慢の兄だ。

    「母ちゃん、頼むよ」
    「玄弥、襟が崩れとうよ」
    「う……」
    「だから俺が着せてやるって言ったろ」
    「兄貴は!!まだ来ないで!!」

    頑固だねぇと扉の外から実弥がぼやく声が聞こえた。玄弥の襟を直しつつ、母・志津はふふふっと小さく笑う。

    「前撮りの時は有無言わせず着せられていたからねぇ。自分でもやってみなきゃね」
    「まぁ……うん。」

    着物を着付け、玄弥が持ち上げた袴を整えて残りは羽織を身につければ完成だ。骨盤付近のスリットのようなスペースから抜ける風が少し冷たい。
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