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    aman0itohaki

    CAN’T MAKE現パロ 一回破局したジュナカルがよりを戻すまで
    花屋を開くのが夢の☀️さんに資金提供を申し出た⚡️くんがフラれた数年後、花屋を開くとメールが届く話 あまあま
    クリスマスまでにもう一度 元恋人のカルナが念願の花屋を始めたというメールが届いた。今年の夏のことだ。
     彼は職を転々としながら(時には危ない仕事もしていたようだ)資金を貯め、ようやく貸店舗を借りることができたという。自分との別れ話もそれが原因だったから、内心憎々しくもあるが。アルジュナは未練たらたらなので、その連絡に飛び上がって食いついたのだ。彼がどういう気持ちでそれを送ったのか、想像もつかないまま。もしかしたら彼も自分に未練があるのかも、と残り香にたかるようにメールボックスを開けて、そう長くもない文を読み耽った。
     住所を見ると、案外近場にその貸店舗はあった。郊外の、大通りから一本逸れた寂れた路地だ。添付されていた写真を見る限り、そこは相当古い建物だった。彼が手入れをしてよく磨き上げても、経年劣化は誤魔化せない。一階の店舗部分は小綺麗になっているが、二階の居住スペースのみすぼらしさは傍目にも明らかだった。それに影の位置からして、北向きの家屋だ。壁に嵌った大きなガラス窓は美しいが、扉の白塗りのペンキは彼が塗り直したようで不自然に明るく、他のくすんだ色彩とミスマッチに見える。白くうつくしい彼の微笑みも、日陰に覆われて不釣り合いだ。
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    Shrimp_Syako

    DOODLEお題提供元→https://odaibako.net/gacha/2844
    ナポピエ、小次健、妖精23、小次翼
    ナポピエ 日差し/顔を上げる/スマホ
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     長い髪だから、太陽が当るときらりきらりと輝いて、まぶしい。
     見られていることに気がついたピエールがこっちを向いた。怪訝な風で顔を上げてもなお、そのおきれいな顔だって、きらきらしていた。
    「何か言ったか?」近づいてくる。
    「なにも」
     スマートフォンのカメラを向ければ、その中でとりあえずといったように笑ってみせた。
     いくらか陽は翳った。


    妖精23 アイスクリーム/耳を傾ける/近くに行く
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     あの大会後留学してきた少年、かつての日本の23番と、ドレスデンの妖精のお忍びデートとやらを見た。
     べつにわざわざ覗き見にきたわけじゃないことは言っておこうか。どちらかと言えば、外からはっきり見えるような席で、どういうわけかわざわざ隣同士に――四人が座れるボックス席だぞ!――座っている方が悪いと思う、おれは。ちょっと近すぎやしないか。ハイネ、おまえのそれなりの変装はまだいいとしても、目立つ日本人の方をなんとかしてやるべきなんじゃないのか。あいつに隠す気はあるのだろうか。いや、まあ、あるんだろうな。そうじゃなければ、交際してるのかと聞いたおれに「なに言ってるんですか」シェスターさんってば、なんて言わないだろう。「おれが一人に絞ったりしたら悲しむ子が出ちゃうでしょ? おれはみんなのものなんですよ、まだね」だったらその意味ありげな流し目をやめたらどうなんだ。せめて二人きりのときにやれ。それで盛り上がる分にはかまわないから。なんというか、ばればれのそれは見ていてわりと恥ずかしいから。
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