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    教会

    サアユ

    DONE【新作】2025.6/7ハロウィンパロ

    /みそさくオンリー「Twinkle Twinkle StarLixHt」新作です。
    全年齢OK!!ギャグコメディです。

    ハロウィン姿の捏造物語です。
    端役がでしゃばっており、みそさくだと思って描いていますが念のため何でもOKな方向けです。
    【 最後の5ページ分が、みそさく です! 】



    ++++++

    登場人物


    由緒正しき古の獣人族 化け猫。兄は先祖返りの羊。
    三宙とは幼馴染であり何かと張り合うライバル。ケンカするほど仲が良い。
    兄が行方不明になってから家族がおかしくなり途方にくれていたところ突然増水した川に流され、気づくと見知らぬ湖でおぼれていた。

    三宙
    名門吸血鬼一族の一人息子。
    多種族をさげすみあっさり見捨てる一家に失望し家出を目論んでいた。
    たまたま朔が行方不明と聞きつけ、"大切な幼馴染を探す"と言い残してここぞとばかりに家を飛び出した。


    仁武
    不吉な黒犬ヘルハウンド…を装った強くて心優しいチャーチグリム。
    魔物の森に建つ“教会”を中心に、平穏ながらも日々忙しく森全体を守っている。

    玖苑
    美しい人間の神父…のような、何でも完璧(?)な魔法使い。
    人間の世界の教会で育ち魔物を狩っていたらしいが色々あって出奔。魔物の森の教会に居付いている。
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    Namako_Sitera

    DOODLE継章後、そこからもっと時間が経ってちょっと未来に進んだ世界のロンxヨルのようなヨルxロンのようなクソデカ感情の殴り合い。多分最初の星5チケットでロンを選んだ世界線のヨル。
    ヨルの本職が聖火教会絡みの暗部扱い。そこからこれからどうなる?という未来の話。真面目だけど動機は全然真面目じゃない。ちょっと筆が乗っちゃって……!!
    ジャスティティア・オーバーグロウ「ロンド」
    「はい」

     それはさながら罪状を読み上げる執行官がごとき気迫だった、と実はこっそり様子見をしていたヒューゴは語る。
     聖火守指長となったロンドと、とある屈折した来歴を持つ”選ばれし者”ヨルン。聖火を信仰対象にするものたちにとって、二人は聖火がもたらした未来への炎そのものだ。信徒の中には彼らをホルンブルグの双璧に準えて、聖火の双剣と呼ぶものもいる。彼らはそれぞれ決して隣立つことはない立場だったが、二人は年頃も近いこともあって仲が良く友人と呼べる間柄だというのも聖火教会の中では周知の事実だった。
     だったのだが。
     フレイムグレース大聖堂、大聖火の前でそれは起こった。
     ……全てを授けしものとの戦いから数か月、エドラス女王と他でもないガ・ロハの女帝の意向で西方本国へ和平交渉の旅に出ていた選ばれし者がようやく任務を終えオルステラに戻った。大陸の期待を一身に背負い紆余曲折もあったが、無事に和平協定を結ぶ場に立ち会うというひときわ大きな土産をもって帰還した旅団と選ばれし者を、英雄と呼ばずしてなんと言おう。
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    サアユ

    DONE2024.11/23ハロウィンパロディ(仁玖(じんくお)/十六夜さん,他)

    【!注意事項!】
    ・完全捏造、独自設定です。
    ・拙宅の世界・キャラ設定は、https://x.com/yu_meer_i/status/1845813819572105306?t=XCTXP37-iLxxAYHTypKp-g&s=19
     をご覧ください。
    ・物語が暗く重く始まります。ご注意下さい。

    ☆下記文章 → 漫画 (下部の"すべて表示"ボタンより)





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    「母さん…」
    冷たくなっていく母の、優しかった手を固く握りしめ玖苑はすすり泣いていた。
    日々弱っていく母に何もできなかった後悔ばかりが心を強く締め付け、涙がこぼれるのを止められそうにない。

    部屋が静寂に包まれて、どのくらい経ったかわからない。
    突然、この部屋の唯一の出入り口、金属の格子の入った重々しい木の扉が乱暴に開かれた。
    「玖苑、それを渡せ。…遺体とはいえ魔女はどんな悪さをするかわらん」
    「っ!…母さんは悪いことなんかしない!」
    母を守るように立ち上がった怒りに震える玖苑に臆することなく、無遠慮に部屋に入ってきた高位の神官服の男はギラギラした目で親子を睨み据える。
    「とっくに火あぶりになっているはずの貴様ら親子をかくまってやったのに、つくづく忌々しい」
    「ボクたちを利用してきたのは貴方たちだ!もう教会の、貴方の言うことは聞かない!」
    「馬鹿め」
    「そこまでだ」
    腰に手を伸ばそうとしていた男は動きを止める。
    その背後にはいつの間に部屋に入ったのか、神官というよりは軍人のようにいかつい面持ちの男が立っていた。
    右手に持った拳銃を室内に向けて。
    「玖苑、教会にたてついたお前は破門だ。早く出ていけ」
    「…!」
    「何を勝手なことを。貴様私に銃口を向けてただで済むと思っているのか」
    「これは失礼。方向を誤ったようだ。…それよりも、お前は早く出ていけ」
    そう言って、小さな袋を玖苑に投げてよこした。
    じゃらと金属の音のする皮製の小さな袋が、玖苑の手の中に納まる。
    「これ…」
    「出て行けと言っている。早く!」
    「…」
    玖苑は深く頭を下げると、素早く母の体を抱え、窓を割って外に飛び出した。
    そしてどこからともなく取り出した木の箒に腰を乗せると、教会の鐘の屋根よりも高く空中に浮き上がった。
    割った窓からは言い争う怒鳴り声が聞こえる。
    次いで、銃声も。
    「!!」
    玖苑は息をのんだ。片腕に抱えた、冷たい母の体を強く抱きしめる。
    後ろ髪をひかれる思いで、それでも、
    自分を逃がしてくれた笹鬼神父の無事を祈りながら、
    冴えわたる月に向かって、玖苑は高く飛んだ。
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