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    時系列

    Mskl_ks

    DONEカーセルなれそめ話
    『対岸の、その先に進むには。』後

    クロノポリス攻略中の時系列です。
    全編R18描写なし。


    前編はこちら→https://poipiku.com/8684555/10261906.html


    支部の『花、開く。』の続きの話です。
    先にお読みいただくともっと楽しめるかも↓
    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=20077594
    対岸の、その先に進むには。 後編「来ますよ、セルジュ!」
    「うん、イシトさんっ」
     二度の警備交代を経た翌日。少しうわずったセルジュの声が聞こえる。
     セルジュとほぼ言葉を交わすことがないまま、ここまで来てしまった。
     案の定、名前も呼ばれやしない。
     出発の直前に「眠れたか」と声をかけたが、セルジュが朝に弱いのも相まって、軽く頭を下げられた程度のやりとりしかできていない。その瞼は、赤く腫れ上がっていた。一度目の交代の後には床に転がってぐっすり眠っているのを確認したので、少しでも休ませる事ができたのが幸いか。
     目の前には、もはやヤマネコでもセルジュでも無くなったもの——『神』を自称するフェイトが、前のめりに構えている。ゆうに十メートル以上はあるかと思われる巨大な上半身を揺らしながら、床を突き破って相対している。こんなものが地下に埋まっていたのか。
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    slekiss

    DONEるーさんに髪を切って貰うシオンさんの話。
    時系列的にはメインシナリオの途中(2~3の間)ぐらいを想定。ノイマンとシオンの関係性に大いなる捏造アリ。

    2主:シオン・N・エルフィールド。暮らしていた孤児院を戦禍で失い、共に暮らしていた仲間と死別後、流れ流れてエンフィールドへ。その後自警団第三部隊隊長のノイマンに拾われ、育てられる。淡い亜麻色の髪、薄い鳶色の瞳。

    以上を踏まえていれば読めると思われ。
    冬隣に参る 淡い亜麻色の髪を滑る淀みない鋏の音と、切られた髪が床に落ちる音。
     きこえるのは、そのふたつだけ。
     あまりの静けさに、思わずふわあと欠伸が洩れた。その拍子に淡い亜麻色の頭髪が後ろに傾く。
    「っ、急に動くな。まあ、ふた目と見られん頭になりたいなら話は別だが」
    「う……ごめん」
     頭上から放たれた、些か棘のある声に慌てて背筋を伸ばす。鋏の先をとらえたままの海色の双眸に非難を滲ませつつ、仕損じがないことを確認してから、金の髪をもつ青年は再度亜麻色の髪に鋏を入れた。 
     室内が再び、鋏と髪の落ちる音に支配される。
    「それにしても…」
     鋏を器用に動かしながら、金髪の青年──ルー・シモンズが静かに問うた。
    「何故、俺なんだ?床屋なら街にいくらでもあるだろう」
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