月夜
すすき
DONEブラカイ版ワンライに参加しました!パラロイのブラカイになる前の二人です
前呟いたネタを元にして書いてます
お題「欲」「ワインレッド」「月夜」
端末を開けば思わず声が出た。
時刻はもう深夜二時を回っている。さすがの体力自慢のカインでも新しく何かをするには勇気が必要な時間だった。古めかしい窓ガラスの向こうは静まり返っている。顔を上げた拍子に、シャワーを浴びたばかりの髪から頬へと雫が垂れた。
ほんの数分前に端末に届いたメッセージはひどく簡潔だ。ラーメン食いに行くぞ、とただそれだけ。差出人はブラッドリー・ベイン。頬に流れる雫をタオルで拭いながら小さく唸る。
たぶん、断ることは難しくない。いくら上司からの連絡とはいえ、この時間だ。カインは明日も仕事がある。それを理由に行かないと返事をしたところで、明日からの業務に影響を出すような人じゃないだろう。わかっているから悩んでしまう。
1797時刻はもう深夜二時を回っている。さすがの体力自慢のカインでも新しく何かをするには勇気が必要な時間だった。古めかしい窓ガラスの向こうは静まり返っている。顔を上げた拍子に、シャワーを浴びたばかりの髪から頬へと雫が垂れた。
ほんの数分前に端末に届いたメッセージはひどく簡潔だ。ラーメン食いに行くぞ、とただそれだけ。差出人はブラッドリー・ベイン。頬に流れる雫をタオルで拭いながら小さく唸る。
たぶん、断ることは難しくない。いくら上司からの連絡とはいえ、この時間だ。カインは明日も仕事がある。それを理由に行かないと返事をしたところで、明日からの業務に影響を出すような人じゃないだろう。わかっているから悩んでしまう。
mesikue__am
MOURNING月夜の邂逅のパロディ似非歴史物風ファンタジー鯖ぐだ♀要素有り小説言ってしまえば太ぐだ♀があります
微妙に長い
月夜の邂逅これは、正史の中にあった物語ではない。
枝分かれを起こした運命のうちの一つ、世界が選択しなかった道であり、微睡む世界が見たあり得ざる『もしも』である。
月の下の国、の名を持つこの国には、世にも美しく、人柄穏やかな皇子がいた。
名を、高長恭。
母の姓名もわからぬ身の上の三男ながらも優秀で、戦の腕も立つ、まさに童話の中に現れる理想のような出で立ちは、王からすらも認められ、そして疎まれた。
寓話の中の英雄がその実もっとも苦しめられるのは、幾千幾万の戦いよりも、ひとつの無理解であろう。
父であり王である男は、何に対しても怖がりな男であった。
それは息子たちに対してであれ、妻たちに対してであれそうで、いつでもなにかに怯えて背を丸めている、そんな風情の、王には到底不向きな男。
16663枝分かれを起こした運命のうちの一つ、世界が選択しなかった道であり、微睡む世界が見たあり得ざる『もしも』である。
月の下の国、の名を持つこの国には、世にも美しく、人柄穏やかな皇子がいた。
名を、高長恭。
母の姓名もわからぬ身の上の三男ながらも優秀で、戦の腕も立つ、まさに童話の中に現れる理想のような出で立ちは、王からすらも認められ、そして疎まれた。
寓話の中の英雄がその実もっとも苦しめられるのは、幾千幾万の戦いよりも、ひとつの無理解であろう。
父であり王である男は、何に対しても怖がりな男であった。
それは息子たちに対してであれ、妻たちに対してであれそうで、いつでもなにかに怯えて背を丸めている、そんな風情の、王には到底不向きな男。
樹華チョコ
DONE月夜に浮かぶ涙(https://twitter.com/itsukachoco/status/1569209157869531137?s=21&t=P-jgqGC5-6CudQNYohBaeA)
jupi420gab
DONEマクに代わって神の化身となったステ、軟禁状態におかれたマクの話、その6。発熱に苦しむマークと、マークへの独占欲に駆られて無理強いしちゃうスティーヴン。後半はステとジェの密談。
前回の話 https://poipiku.com/87352/7439389.html
Fly me to The Moon 6
『月夜に見る夢』(ステマク)
パスワード 数字3文字 7400
perche68
DOODLE煉炭月夜に🎴を想う
昔の時代は簡単に連絡はとれないからこそ、想い人の事を考えて胸をギュッとさせていたんだろうな。
会えた時は爆発しそうな気持ちを抑えながら、お互い顔を合わせるんだろうな❤
らくがき出来たので満足
takashina_stok
INFO源唯「星月夜に願う」でBOOTH通販の購入特典として設定していたおまけ漫画です。8/7に開催されたオンリーイベント「星々の巡る調べ」で頒布した際に付け忘れてしまったのでポイピクで公開します。
現地でご購入いただいた方、大変失礼しました。。
0129chinhostar
DONE夢の話7/23月夜に恋の投げキッスにて無料配布した漫画です
「はじめくんのおねえさん♂」の続きのような気持ちで描きましたが、本編読んでいなくてもお楽しみいただけます! 4
🍞けい🍞
DONEさいとも開催ありがとうございました!イベント当日に予期せぬアバターバグが生じていたことがフォロワーさんとのやり取りで分かり、これってネタに使える……!と思って書いた小話です。
その1は月夜の散歩から決戦日まで実際より少し日がある設定の話、その2は軽めのいちゃいちゃ謎時空話です。
ポップはモシャスが使えると思ってください。
アバターバグから閃いたポプダイ💚その1💙
三日月の浮かぶ夜空にきらりと走る一筋の輝き。それは静まり返った湖畔にストンと降り立った。
「ふぅ……」
一人でテランを訪れたダイは一つ息を吐くと、湖の方へとゆっくりと歩を進めていった。
この地へはつい二日前にも訪れていた。但しそれは、今回の様にダイが自らの意思で訪れたのではなく、無意識のうちに為されたことで。
凪いだ湖面を眺めながら、ダイは二日前の出来事を思い出す。
自らに課せられた勇者という重圧に耐えきれず逃げ出した自分。そんな自分を見つけ、「ダイはダイだ」と言葉をくれた相棒のことを。
つきりと胸が痛み、ダイが思わず立ち止まったその時。
「ピピピィーーーッッッ!!」
「えっ!? わっ! ゴメちゃんっっっ!?」
5181三日月の浮かぶ夜空にきらりと走る一筋の輝き。それは静まり返った湖畔にストンと降り立った。
「ふぅ……」
一人でテランを訪れたダイは一つ息を吐くと、湖の方へとゆっくりと歩を進めていった。
この地へはつい二日前にも訪れていた。但しそれは、今回の様にダイが自らの意思で訪れたのではなく、無意識のうちに為されたことで。
凪いだ湖面を眺めながら、ダイは二日前の出来事を思い出す。
自らに課せられた勇者という重圧に耐えきれず逃げ出した自分。そんな自分を見つけ、「ダイはダイだ」と言葉をくれた相棒のことを。
つきりと胸が痛み、ダイが思わず立ち止まったその時。
「ピピピィーーーッッッ!!」
「えっ!? わっ! ゴメちゃんっっっ!?」
samoebi
MOURNING猫神社の月夜の奇跡くりんば猫神社の月夜の奇跡くりんばこの神社には猫がたくさんいる。神主さんの伽羅が猫好きでお守りも猫だ。
今日も今日とて他の猫どもから伽羅を護るのが俺の仕事だ。
(伽羅に触るな!)
体を大きく見せて口を開いて威嚇する。伽羅の膝に座ろうとした猫を追い払う。
伽羅の膝は俺の定位置なのだ。取られては困る。
「国広、また怒ってるのか」
大きな手が抱き上げてくれたので俺は体の力を抜く。伽羅が俺を抱き上げてくれている時は俺だけを見てくれているので本当に嬉しい。
「国広はお喋りな猫だな」
(伽羅は俺が護るからな!)
この気持ちが伝わったらいいのに、ずっとそう願っている。
伽羅は一人で寂れた神社で神主をしている。参拝客も猫くらいだから、静かなものだ。
夜、月を見ると必ず祈る。
1307今日も今日とて他の猫どもから伽羅を護るのが俺の仕事だ。
(伽羅に触るな!)
体を大きく見せて口を開いて威嚇する。伽羅の膝に座ろうとした猫を追い払う。
伽羅の膝は俺の定位置なのだ。取られては困る。
「国広、また怒ってるのか」
大きな手が抱き上げてくれたので俺は体の力を抜く。伽羅が俺を抱き上げてくれている時は俺だけを見てくれているので本当に嬉しい。
「国広はお喋りな猫だな」
(伽羅は俺が護るからな!)
この気持ちが伝わったらいいのに、ずっとそう願っている。
伽羅は一人で寂れた神社で神主をしている。参拝客も猫くらいだから、静かなものだ。
夜、月を見ると必ず祈る。
yeti
DOODLE7/16-17開催オンラインイベント「花憐日和2」のTwitter上のワンドロ企画で描かせていただいたもののまとめです。お題
1.月夜、2.相合傘、3.菩薺観、4.甘味
最終回のお題は残念ながら間に合いませんでした。 10
はるもん🌸
MOURNING「今、誰かが私を呼ぶ声がした。魏嬰、君か?」月夜を見上げ、藍忘機は遠い昔に見たかわいらしい笑顔を思い出していた。そんな独り言をつぶやいたことがあった。魏無羨がいなかった時間があまりにも長すぎた。
そのせいか、今ある幸せが、まるで嘘のように感じる瞬間があるのだ――――――――。
あなたがここにいる『魏嬰、なぜ君が死ななければいけなかったのだ…』
背中の痛みよりも、胸の痛みがこたえた。冷泉でどれだけつかろうとも、癒える事はない。
兄が「時がたてば忘れ行くだろう」と言いに来てくれた事がある。
されど、その日は来なかった。
師弟が大きくなっていく様を感じ取るたび、時間の経過を感じる。
かつて子供だった彼がはしゃいでいた姑蘇の山道を歩いては魏無羨の笑い声を思い出す。なぜ一緒に遊びに出かけなかったのだろうと後悔しても、もう遅い。
彼はあんなにも自分を気にかけてくれていたのに。愛しさは増すばかりだった。会いたくて、愛しくて、つらかった。
「――――――ッ」
藍忘機は息を少しみだしつつ目を開けた。
体にずしりとした重みを感じる。魏無羨だ。むにゃむにゃと自分の髪の毛を口に入れて何か言っている。力加減を忘れてつい、強く抱きしめてしまった。
702背中の痛みよりも、胸の痛みがこたえた。冷泉でどれだけつかろうとも、癒える事はない。
兄が「時がたてば忘れ行くだろう」と言いに来てくれた事がある。
されど、その日は来なかった。
師弟が大きくなっていく様を感じ取るたび、時間の経過を感じる。
かつて子供だった彼がはしゃいでいた姑蘇の山道を歩いては魏無羨の笑い声を思い出す。なぜ一緒に遊びに出かけなかったのだろうと後悔しても、もう遅い。
彼はあんなにも自分を気にかけてくれていたのに。愛しさは増すばかりだった。会いたくて、愛しくて、つらかった。
「――――――ッ」
藍忘機は息を少しみだしつつ目を開けた。
体にずしりとした重みを感じる。魏無羨だ。むにゃむにゃと自分の髪の毛を口に入れて何か言っている。力加減を忘れてつい、強く抱きしめてしまった。
kankishira
DONEツェレED後にエメくんとゾさんがいっしょにいる風景。風景背景上手く描きたい人生だった…。
あとでツイッターにもあげます。
①月夜に死神とお月見
②お部屋に招待
③あの子の思い出
④夜の森を散歩 4
kumohare72ki
DONE月夜に猫を見送るため海へ行く、少し寂しい話。書けたはいいけどカテゴリは何がいいか、どういうタグを付けるかを悩んでるやつです。すこしふしぎでいけるのかファンタジーといっていいのか。
月夜に猫を見送る話 月のきれいな夜だった。虫も眠るような真夜中だ。安アパートの住民は全員寝静まり、寝返りの音すらきこえない。静寂の中、一人眠れない私は、白湯を手に窓辺に寄りかかっていた。最上階の角部屋からは、空がよく見えた。空の真ん中に陣取るのは、まん丸の、よく太った月だった。
月を眺めてぼんやりしていると、窓の外、狭いベランダに小さな訪問者が現れた。ととっと軽い足音を立て上がってきたのは、スモーク柄の猫だ。赤い首輪から、飼い猫であることがわかる。お月様みたいな金色の目で私を真っ直ぐ見ると、猫は言った。
「約束だ」
猫が話していても、私は不思議だなんてちっとも思わなかった。寧ろ、ああそうか、と納得した。いや、思い出した。彼との約束を。
2915月を眺めてぼんやりしていると、窓の外、狭いベランダに小さな訪問者が現れた。ととっと軽い足音を立て上がってきたのは、スモーク柄の猫だ。赤い首輪から、飼い猫であることがわかる。お月様みたいな金色の目で私を真っ直ぐ見ると、猫は言った。
「約束だ」
猫が話していても、私は不思議だなんてちっとも思わなかった。寧ろ、ああそうか、と納得した。いや、思い出した。彼との約束を。
itono_pi1ka1
DOODLEpixivより引っ越し。迷える勇者にカッシーワが宮廷詩人の師匠について語る話。「青い鳥は詠うだろう。紅い月夜にも輝き続け、ただ一人の行く道を照らす星に」
※捏造200%※メドーは解放された後~厄災を倒す前のどこか。
ある詩人の事情
◇
彼は詩を紡ぐ。
届かぬことを知っていても。足りないことを知っていても。必要さえないことを知っていても。
想いを刻み付ける術をそれしか知らない。思いを捧げる術をそれしか知らない。
伸ばした手を、途中で止めてしまった心の裏側を理解する術を、それしか知らない。
彼は詩を詠う。
きっと、それこそに意味があると知っていた。
きっと、それが愛だったと知っていた。
彼は詩を紡ぐ。
届かぬことを知っていても。足りないことを知っていても。必要さえないことを知っていても。
想いを刻み付ける術をそれしか知らない。思いを捧げる術をそれしか知らない。
伸ばした手を、途中で止めてしまった心の裏側を理解する術を、それしか知らない。
彼は詩を詠う。
きっと、それこそに意味があると知っていた。
きっと、それが愛だったと知っていた。
◇
──1枚の絵を見つけた。それが私の命の末路を決めた。
いつも美しくも悲壮な覚悟を背負っていたあの人が、まるで少女らしく朋友たちと過ごしている様子が描かれた、唯一無二の絵だ。何もかもが戦禍の灰と消えてしまった王宮で、唯一その炎を逃れ残った亡国の姫君の絵姿。在りし日の日常の絵画。
12752──1枚の絵を見つけた。それが私の命の末路を決めた。
いつも美しくも悲壮な覚悟を背負っていたあの人が、まるで少女らしく朋友たちと過ごしている様子が描かれた、唯一無二の絵だ。何もかもが戦禍の灰と消えてしまった王宮で、唯一その炎を逃れ残った亡国の姫君の絵姿。在りし日の日常の絵画。