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    岩藤美流

    MOURNING死んだ「兄」がいて、輝かしくて眩しくて人の心がわからない彼とは違う「理想の兄」になる為に「弟」を作り出したいでぴと、炎に憧れるあまりにシュラウドの「誰か」を海に引き摺り込んでしまったあずにゃんの話になる予定だった話だと思います人魚の命は泡から生まれて泡へと帰るのだと、昔の者は言ったらしい。深く碧い海の底から、ぽこりと溢れ出た泡、それこそが人魚の真の姿。ゆらりゆらりと海面へと浮き上がり、やがて地上に辿り着いた時、無に還るもの。それが、人魚の命だと。
     無論、そのような精神論は情緒的ではあれど、現実的ではない。雄と雌が卵に遺伝子を分け与えて生まれるのが命であることは、今や稚魚でも知っている。それでも詩的な表現が消えていかないのは、今日でも「魂」あるいは「知性」または「記憶」など、目に見えぬものがどこからきているのかがわからないからだろう。
     海底から溢れ出た泡のような、虚しい生。ただし人魚達にとってそれは少々長いものだ。平均寿命を300年とする彼らにとって、生は時に退屈で緩慢なものだったろう。海藻が波で揺れるように、ゆらゆらと毎日をぼんやり過ごす大半の人魚達の人生は、まさしく泡のようなものかもしれない。
     しかし。
     地上には数多の人間と呼ばれる、弱い生き物が住んでいる。彼らは自分達の命を、火に喩えるらしい。
     火。
     海中にあって縁遠いものだ。火とは、燃えるとは何か。時に命を、あるいは恋を指すそれが何か、年若 1816

    HQ_kazu613

    DONEその瞳に映るのは

    侑→日ぐらいの距離感
    試合中、ベンチでの会話
    アニメ見て改めて、侑には日向の光は眩しいだろうな、と思ったので
    試合中、違和感がありそれが監督にもバレてたみたいですぐにベンチに下げられた。まだいける、という気持ちとちょっとやばいかもしれへん、という葛藤を抱えたままベンチに座らされ駆け寄ってきたスタッフに左手を差し出す。このスポーツをしてると、突き指なんて普通すぎて痛いとかも感じひんようになったけど、今回はちょっといつもの感じとは違う。とりあえず冷やそうと、別のスタッフから氷嚢を受け取り、左手の薬指に当てながらそれでも続いている試合をまるで観客のような目で見つめる。今のトスはないやろ、ぼっくん助走短かったのによぉ飛んだな、相手のブロックうまいなめっちゃ分析されてるやん。コートの中では見えなかった景色が見えてくるのはいいことかもしれないが、やっぱ俺はそこに居たい人間なので唇をぎゅっと噛み締めた。
    「大丈夫ですか」
     後ろから近付いてきた翔陽くんが、俺の顔を覗き込む。今日も大活躍でバンバン点数を決め、俺のトスにもちゃんと反応してくれた相棒は、ちょうど交代で下げられていた。今日はたぶん、このまま彼の出番はなく試合は終わるだろう。もちろん、勝利で。
    「あーたぶんな。こんな痛いの初めてやわ」
    「すごい変わっ 1349