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    精神疾患

    fuyunoooooo

    DONE雪原先生とモブ患者ちゃんのお話です。
    pixivにて以前から公開していたものですが、良ければ楽しんで頂けると幸いです。

    (追記) 期間限定公開としておりましたが、今宵一番街にて2終了以降も展示致します。

    ⚠️ 注意⚠️
    ・notメイ、not主人公です
    ・モブもとい夢主に個性あり。17歳程度の女性患者です
    ・暴力、精神疾患、オーバードーズ表現あり
    ・交流、プロファイル情報バレあり
    貴方との距離 「また来たのか……。別に、嫌とは言っていない」
    統合失調症。そう診断された彼女は、歌舞輝町の路地裏で暴れていたところを七篠メイに発見され、一番街医院に運ばれてきた。先月のことだっただろうか。
     雪原和哉は闇医者だ。であるから、統合失調症に効く薬を処方出来ない訳では無い。が、彼女にオーバードーズの癖がある事を前回の来院時に知ったのであまり強い薬は出さないようにした。
    だと言うのにも関わらず、彼女は性懲りも無くオーバードーズを繰り返し、震える足で訪ねてきたのであった。
    彼女は拒絶される事に酷く嫌悪感を覚えるようであるからなるべく優しい言葉を、と「嫌とは言っていない」と付け加えたことによってか、それとも敬語ではなく友人と話すかのような口調に変えたからかは分からないが、彼女に若干の安堵の表情が見えた。
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    斑猫ゆき

    MAIKING精神科の患者タンジロと医者タミオチャンの炭魘②です。なんでも許せる人向け。
    ※精神疾患やその治療などに関する記述がありますが、あくまでフィクションであり現実に精神疾患を患った方を揶揄する意図はありません。
    ジョハリの箱庭・Ⅱ『解放』

     四十五分丁度に四〇一号病室へと足を踏み入れた民尾を、彼は柔らかい笑みで迎えた。昼間は眠っていることが多い彼にしては珍しい。そんな考えをおくびにも出さず、民尾は穏やかな微笑みを作って返した。
     開け放たれた窓からは新緑の匂いが風に乗って、薄いカーテンを揺らしている。目の粗い生地を突き抜けた淡い光が、ベッドの上に落ちては揺れ、かたちを変えていく。そうして砕かれた影が、壁の翡翠色を含んで少年の額にある大きな痣にかかっていた。
    「あ、民尾先生。こんにちは」
    「こんにちは、起きてたんだね」
    「はい、最近はこの時間もあまり眠くならなくなってきて」
     少年の診断名はナルコレプシーだった。
     嗜眠症の一種であるそれは、一般的には日中の強い眠気や睡眠発作、脱力症状が主な症状とされている。少年はそれに加えて入眠及び覚醒時の幻覚が酷く、やっと眠りについたと思えば叫びながら起き出すのが少し前までは日常茶飯事だった。こちらに転院して間もなくは民尾を罵りながら掴みかかってきたことすらある。それを思えば、大分落ち着いたものだろう。民尾は満足げにうなずく。
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