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    考古学

    ゆるか

    PROGRESSとある考古学者の話の番外編です。
    そういえば以前相互さん宛にちょこっと書いたのを思い出しました。よろしければお口直しにどうぞ。(お口直しになるかな…?)
    ダミアニャ成長if。
    とある考古学者の話・番外編 ある日の考古学者の話 二一時三〇分バーリント駅。到着した汽車から一人の男が降り立った。その男はセル巻き眼鏡を外し、上着のポケットに忍ばせると、行儀良く締められたネクタイを緩め、ワイシャツの第一ボタンを外した。後ろに撫でつけた髪をくしゃりと乱し、大きく息を吐き出す。時計を確認し、スーツケースを引っ張りながら改札に向かい歩き出す。オスタニア大学助教授であるダミアン・デズモンドは学会に出席する為に地方に赴いていた。そのまま現地の発掘調査に参加し、本日ようやく帰って来たところである。
    (もうニ週間もアーニャに会ってない……)
     毎日仕事に忙殺されていた為、電話も四日前にかけたのが最後だ。せめて一目会えないだろうか。今から訪ねればまだ起きているだろう。駅前でタクシーを拾い向かえば、二十分程でアーニャが住むアパートに着く。ダミアンはタクシーを捕まえる為、ロータリーに出た。そこに停車している一台のリムジンを見て、小さく舌打ちした。後部座席の窓が音もなく開き、顔を出したのはダミアンの兄であるデミトリアスだった。
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    ゆるか

    PROGRESS趣味全開で書いたパロみたいな話です。
    某考古学者の映画が大大大好きでそんな感じの話が書きたかった(о´∀`о)
    歴史好きが高じて考古学者になったダミアンの話。
    ダミアニャ成長if。年齢は20代後半辺り。ダミアンがガンファイトしたりスパイのような事をしたり何でもします。使ってる武器は趣味です笑って許してね。
    ふわっとした話なので深く考えず読んでくださったら嬉しいです。じわじわ書いていきます。
    とある考古学者の話 1 夜の闇を切り裂くように遠くから汽笛の音が聞こえた。南欧某国、オスタニアとの国境沿いの街。山間部に続く森の中をオフロード車が数台走り抜けている。追う方はこの国で幅を利かせるマフィア、逃げる方はこの国で遺跡調査を行っていた考古学者だ。オスタニア大学の考古学助教授であるダミアン・デズモンドは、山間部の遺跡から見つけ出したロザリオを手に国に帰る所だった。このロザリオは恩師であるジーク・シャーロット名誉教授が長年追い求めていた物だった。昨年不慮の事故で亡くなったシャーロット教授の遺言により、この研究をダミアンが引き継いでいたのだ。博士が残した膨大な資料を読み解き、そのロザリオをようやく手に入れる事ができた。だが同じくロザリオを狙っていた兄弟子であるライナー・エバンズ博士が、通じていたマフィアと共に追って来たのだ。エバンズは研究費を稼ぐ為、遺跡で発掘した遺物をマフィアに横流ししていた責でシャーロット教授に破門にされ、大学を追われた人物だった。エバンズは長年手伝っていたロザリオの研究をダミアンに引き継がれ、逆恨みしているのだ。ダミアンは助手として連れて来たアーニャを伴い、悪路を走り抜けていた。
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