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    言葉

    綾崎寝台

    DONEうちの星の子小説。ヂュリ助と師匠との出会い編。
    時系列的にはナギちゃん、トルク君のしばらく後、ネーヴと会うより前くらい。
    思ったより師匠成分薄くなったけど、とりあえずヨシ!

    小ネタとして、あんぽんたんはあほ太郎+反魂丹(古くからある漢方薬、不味い)から生まれた言葉遊びの悪口だそうです。
    願いを奏でる鳥の声跳ねて、鳴いて、飛び回るのが良い事だ。
    俯いて、泣いて、立ち止まるのは悪い事だ。
    そうありたいと思ったから、そうしよう。
    例えどう言われようと、そう決めたのだ。

    だって、立ち止まったら、動けなくなってしまうから。




    「う…わ、あぁー…すごい…!」

    書庫の崩れた壁の割れ目にあった結界を通り抜け、狭く暗い岩壁の隙間を恐る恐る抜けた先に、優しく星が光る青と紫の混じった夜の空を見た。

    ついこの前、自分は初めて『使命』を果たして地上に帰ってきたが、一度来た筈のあちこちに、見たことがない精霊たちの記憶が座り込んで居てとても驚いた。
    友達の花の冠をつけた星の子が言うには、一度転生すると見えるようになる以前の季節?とやらの精霊達らしい。なんのことだかさっぱりだが、精霊から学べる感情を覚えて損はないに違いない。あっちこちに居る彼らに触れる為、以前通れなかった結界を超えて冒険していたら、この優しい色の砂漠にたどり着いたのだ。
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    kisaragikirara

    DOODLE※最終話から二年後、二人で同棲&お付き合いしてます
    いい夫婦の日に合わせて書いたけどぜーんぜん間に合わなかったやつです。
    苺の花言葉は「幸福な家庭」だそうで、相互さんに紅茶の色々教えてもらったのですが上手く活かせずしょんぼり……
    というか全然夫婦とかじゃないかも。そーいうことに興味が出始めた学生カップルみたいになっちゃいました。ミレイユが左かも怪しいです。
    いい夫婦の日(ミレ霧) 冷たい風が強く窓ガラスを叩く昼下がり。霧香は頬杖をついてカタログをぺらぺらと捲る。その横に湯気の立ちのぼる紅茶が置かれた。苺の甘い香りが冬の冷たさと混ざり合う。
    「霧香、そこはあんたにはまだ早いわよ」
    霧香が見ているのは有名なアクセサリー店の結婚指輪特集だった。ベビーピンクの幸せなページにシルバーの輪っかが所狭しと並んでいる。霧香はその中の一つ、小ぶりで細身のものを指さした。
    「これ可愛い」
    「ふうん、なかなかいいデザインじゃない」
     あれから二年の月日が経った。二人にはもう暗殺以外の道なんて残っていないから、まだ相変わらず銃を握る日々が続いている。けれど、霧香は前よりよく笑うようになったし、ミレイユはどこか丸くなった。本棚には世界の名作が分かりやすく書き直された児童書の一角ができ、食器棚には猫の絵が入った皿やマグカップが増えた。
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    めざしねこ

    DOODLEハロウィンの時期のグロジェレ。
    グロスタが自分のことを好きだと知っているけど、自分はつれない態度をするし、気持ちを告げられたとしてものらりくらり交わし続ける。
    年上に言葉巧みに振り回される攻めと、振り回してるけど最終的には押し負ける受けが好きですね。
    2024.11.4
    お菓子を配ったそのあとで「戻っていたんですか?」
     自分が一番に天幕に戻って来たと思っていたのに、中に入るとこちらに背を向けてベッドで寝転ぶジェレミーの姿があった。
    「ん? あぁお疲れさん」
     こちらを見ずにひらひらと手を振りながら背中で話す様子は随分とリラックスしており、ついさっき戻って来たと言うわけではなさそうだ。
    「ちゃんとお菓子配ったんですか?」
    「いや~誰も俺様のところには来なかったから、さっさと帰ってきちまったってわけ」
     うぅーとベッドの上で身体を伸ばす様子にちゃんとこちらの話を聞いているのか不安になる。確かにベッド横のテーブルにはお菓子が入ったままのカゴが放置されていた。
     誰が提案者かは知らないが、今日はハロウィンだからと駐留しているこの街の子供達に解放軍みんなでお菓子を配ろうという話になったのだ。お菓子はクロエが監修したというから、味は心配ない。
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