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    謝罪

    minmin31039

    MOURNINGIFにIFを重ねる話。の、番外編。
    鬼殺隊IFの狛治さん&完全に鬼の始祖の手駒になる前に呪いを自力で解除した猗窩座殿のおはなし。鬼殺隊IFにする為に時系列が変わっているところがありますが、『ほーん、こんな妄想もあるんだなー』程度に受け取ってください。
     また、創作キャラクターも混ざってます。許して(謝罪の意)
    【番外: 上弦の参】 下弦の壱、魘夢との激しい戦闘が終わるも、無限列車は横転。乗客たちはその激しい衝撃に振り回され、外にいた炭治郎と伊之助は遠心力で吹き飛ばされていた。しかし、流石は鬼殺隊士。常中をうまく使って止血を試みている。炎柱、煉獄杏寿郎の指示もあってどうにか腹部の止血に成功した。後は乗客たちを避難させ、朝を迎えるのみ。



     ────しかし、それは突如として現れた。
     急降下してきただとか、悠長に歩いてきたとかではない。音を出さずに、まるで最初からそこに居たかのように“それ”は大地から顔を出し、姿を現した。その存在が表に出た途端、この場にいる鬼殺隊士たちは悪寒を感じ取る。

     五つに割れた長髪は毛先にかけて、それぞれ黒・白・紅・土色・黄銅色と色分けされていた。月光に照らされているせいなのか鉄の様な光沢を放ち、比較的異形さが見られない目元には閉じた瞼を複数持つ。剣術道場の師範を思わせる袴姿、襷をかけており腕が見えるが、その両腕には炎の刺青がされてあった。そして銀色の双眼には文字が刻まれている。その文字は、
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    みちとせ🍑

    DONEしゃもさんのお誕生日祝い いつもありがとうございます𝑳𝑶𝑽𝑬
    龍狐AU忘羨の絵とても好きなのでそれの三次創作詰めみたいな何かです🌟
    今→回想→今、的な流れの場面飛び飛び
    お誕生日……お誕生日!?となり帰宅後に慌てて書きました誤字脱字謝罪……
    此処にいる理由「あ~……流石に、しくじったかな」

    洞穴の奥深く──洞穴というにはもう、原型を留め切れていないその場所で、彼はひとり呟いた。山の地脈に溜まっていた水が崩落の影響で染みだしているのか、不規則な水音が何処からか聞こえてくる。ぽたぽたと鳴り止まないそれが精神すらも蝕んでいくようで、ぶるりと身体を震わせた。濡れそぼった衣のせいで身体をいくら縮こまらせても寒い。寒くて、寒くて、本当に自分はひとりなのだと実感させられる。

    九つの尾を持つ彼の名前は、魏無羨。
    夷陵の山の奥深くで人々から後ろ指を指されながら暮らしていた彼は今朝、山の地鳴りで跳び起きた。連日の雨で緩んだ土盤が震動し、脆くなった箇所から次々に土砂が崩れ落ちていく。不味いことになると悟った魏無羨は住処を飛び出すなり麓の村近くまで駆けだして──今にも村に襲い掛かろうとしていた大量の土砂を自らの力で何とか食い止めたのだ。
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