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    音痴

    真砂長文倉庫

    DONE王子誕生日の半日前に降ってわいたネタです。勢いって大事だね!王子ハピバ!!

    機械音痴でがっつり遅刻しました。「後夜祭」っていい日本語ですね!

    蔵王・王水・イコプリ(別時空)で香水ネタ。多分最初しか間に合わない…。
    あとの二つは一年寝かせよう!

    蔵王:二十歳の誕生日。二人とも一人暮らし。最後の王子のセリフを言わせたいだけ。
    スパイシースイートチョコレート【王子誕2023】「寒いだろう、ちょっと待ってて」
    家主が白い息を吐く。1ⅬDKの三和土に控え目な灯りが落とされる。
    ひとつ頷いて、お邪魔します、と告げてからトープ色の革靴を脱ぐ。
    「お構いなく」
    頷き返した王子がすぐにLDKのエアコンを強にセットした。外よりも寒風吹き荒ぶ部屋の壁際に、蔵内は自分のキャメルカラーのトレンチコートを掛ける。
    洗面所を借りて手を洗っていると、同じくロイヤルブルーのピーコートと濃紺のスヌードを外した王子がやって来た。ほろ苦い粒子が鼻腔を掠める。
    「今日は楽しかったね」
    「そうだな」
    洗面所の鏡を介して繋がった、視線が綻ぶ。


    今日は王子の二十回目の誕生日である。
    同学年男子として一番最後に二十歳になった王子は、漸く酒と煙草が解禁となった。本日の夕食は十ケ月前から「かげうらでの食事会」と決まっていた。
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    TRAINING嘉彧/小説/匂わせ程度のエロ

    小説練習
    荀彧運動音痴伝説の剣舞の話からの小ネタ
    匂わせ程度のエロ表現
    柘榴を塞ぐ 清廉潔白、頭脳明晰、品行方正、容姿端麗――等々、天から二物どころか四物、五物と与えられている我らが尚書令・荀彧殿は、どうやら運動神経だけは与えられていないようだった。彼が剣舞の真似事をして自らの太腿を傷つけてしまった事件はまだ記憶に新しい。荀彧を我が子房と呼び常に傍らに置き頼みにする主君の青くなった顔はなかなかの見物だったが、私だってそれどころではなく青ざめた。従子殿なんていつもの泰然自若は何処へやら、泡を吹いて卒倒しかけていた。

     陽に当たらない内腿に刻まれた傷は鮮やかに生々しく、果肉を思わせる端々さを覗かせ肌の白を際立たせる。士大夫たるもの易々と人目に晒すべき肌でもなく。当然の如く手当を買って出た情人である私の軟膏を塗る手を、擽ったいと吐息交じりに許す下衣を寛げた姿に、内心刺激されるところはまあ色々本当にその、あったのだが、持ちうる限りの理性を総動員させてなんとか傷跡を残すことなく、無体を働き傷を広げることもなく完治させた。薄らと線は残ってしまったが目を凝らさないと見つけられない程度ではあるし、場所も場所なので余程のことがなければ私しか気付かない。そう思うと傷跡にも仄かに愛着が芽生えた。
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