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    2013

    凛花(おがわ)

    MOURNING■バレンタインをテーマにしたお話でした。当時、自分の中で創作上の考察などで盛り上がっており、妙にシリアスな話ばかりで単純に甘々なお話というものを書けておらず、何とか糖度を上げていきたいと思って頑張りました。少しは甘いお話になっているでしょうか。
    <作品メモ>
    2013年2月に参加したイベントで無料配布しました。
    Like a sweet chocolate 彼女を追いかけて、この世界にやってきて。
     気に入っているものがいくつかある。
     
     特に、食べ物で言うならチョコレートはかなりお気に入りの部類だ。
     見た目は同じ焦げ茶色の固まりなのに、それぞれに香りや風味が違う。その差は凄く僅かで繊細なのだけれど、それを愉しむという趣向が悪くない。
     もちろん、綺麗に象られた見た目を楽しむというのも僕のお気に入りたる重要な要素だ。
     どこかの誰かが、チョコレートの箱には夢が詰まっているとか何とか言ったらしいけれど、それは間違ってないんだろう。
     大なり小なり、この食べ物には夢が詰まっている。
     
     
     さて、今日はこの世界ではとある行事が恒例であるという。
     曰く、女性が意中の男性にチョコレートを渡して愛を告白するという日らしい。なんとも不思議な話だけれど、それを理由に、愛するゆきが僕の部屋でせっせとお菓子作りに取り組んでいる様を見られるのは悪くない。むしろ大歓迎である。
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    wtiaiiaio

    DONE水上と漆間が購買のパンをめぐりすったもんだする話その1~3。作品全体の傾向としては前半ギャグ、中盤しんみり、最終的に青春ぽい仕上がりとなっています。【※水上が公衆の面前で金的される場面があります】なんでもどんと来いな方、良かったら読んでください。

    ・金的から始まるパン抗争
    ・穂刈は見た!
    ・敏志、教頭に怒られる

    ※2013年の設定です。25巻までの情報で書いています。
    よろしくお願いします~。
    六月のパン食い競争 その1~3漆間、襲来 12時50分、水上敏志は猛スピードで廊下を歩いていた。あくまで"廊下を走らない体"を装っているのは、ここが学校であり、彼が三門市立第一高校の一生徒にすぎないからだ。ボーダー隊員の肩書はいまは通用しない。廊下を走っても怒られないのは有事の時だけだろう──などと考えつつ、1階最奥の購買部をめざす。これは4時間目の授業が終わったあとの日課であり、彼は日々の昼食をここで調達している。

     ガラガラ、ダンッ。

     勢いよく戸を開け放つと、思いのほか大きな音が響いた。室内には20名ほど先客がおり、その目が一斉に水上の方を向く。「すんません」と小声でわびつつ猫背気味に入室すると、さっそく中央のガラスケースを注視する。
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