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    ohmi_ri

    DONEくわまつ個人誌『青春』に入ってる「チョコレイト・ディスコ」の翌日の理学部くわまつです。
    あわよくば理学部くわまつまとめ2冊目が出るときにはまたR18加筆書き下ろしにして収録したいな〜という気持ち。
    タイトルはチョコレイト・ディスコと同じくp◯rfumeです。
    スパイス バレンタインデーの翌日、松井が目を覚ましたのは昼近くになってからで、同じ布団に寝ていたはずの桑名の姿は、既に隣になかった。今日は平日だけれど、大学は後期試験が終わって春休みに入ったところなので、もう授業はない。松井が寝坊している間に桑名が起きて活動しているのはいつものことなので──とくに散々泣かされた翌日は──とりあえず起き上がって服を着替える。歯磨きをするために洗面所に立ったけれど、桑名の姿は台所にも見当たらなかった。今更そんなことで不安に駆られるほどの関係でもないので、買い物にでも出たのかな、と、鏡の前で身支度を整えながら、ぼんやりと昨日のことを思い出す。
     そうだ、昨日僕が買ってきたチョコ、まだ残りを机の上に置いたままだった。中身がガナッシュクリームのやつだから、冷蔵庫に入れたほうが良いのかな? 二月なら、室温でも大丈夫だろうか。まあ、僕はエアコンを付けていなくても、いつもすぐに暑くなってしまうのだけれど…。そこまでつらつらと考えて、一人で赤面したところで、がちゃりと玄関のドアが開いて、コートを羽織った桑名が現れた。
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    honey_come_on

    MAIKINGアー! 文字ってこれか!!!!!!!!

    これいまライブで書いているものです。
    ライブは「一方的に眺める」ことが出来るものですが、ライブにコメントをくださった方に「実際に出来上がった本を抽選でプレゼント」する企画をしているので、よろしければコメントください。(※コメントの内容に抽選は関係ありません)
    https://txtlive.net/lr/1619096037088/w16192719608
    ――この想いは殺すはずだった。
     
     けれど、口からこぼれた言葉は止められない。
     トレイがその言葉を口にしてから、リドルがゆっくりと眉を寄せて『ごめん』と言うまではまるで永遠のように長かった。
    「いや、困らせて悪かった。こんな時にな」
     静かに微笑み、トレイはリドルの部屋を出る。ちゃんと食器を持って出た自分は冷静だったと思う。
     今日、リドルが、オーバーブロットした。
     オーバーブロットするだけの魔力は十分にある事は把握していたのに、何となく『リドルは大丈夫だろう』と思っていた……正しくは、目を背けていた。
     そうして、リドルを失いかけた。
     だから勢い余って、何年も抱えてこんでしまっていた想いを口にしたのだ。軽率に。
     しかしリドルの回答は拒否だった。……当たり前だろう。
     他の人と違って仲がいいから、その程度では恋愛関係になんてなれない。
     リドルが今日、ほんの少しでも今後緩めていこうとしたからと言って、トレイを受け入れるというのはまた別の話だ。
     あの母親の望むように生きていかないとしても、普通なら……似合いの女性を選ぶだろうし。
     自分勝手な気持ちを押し付けて、受け入れてもら 9989