KK
nachi_osora
HECHO桜木棗様(@na2me84)の神台詞「あんたのことは身体が覚えてるから」から妄想がたぎりにたぎって書き上げたK暁です。エンディング後現世に体持ちで戻ってきたものの、暁人くんを『普通の世界』に還してあげたくて塩対応を繰り返すKKと、全部わかってて側にいたくて追いかけてる暁人くんのお話です。
まぁ塩対応とか言ってますが、書いてるのが私なので最終的には暁人くんの粘り勝ちです。
全部覚えてる「逃げたって無駄だよKK」
後ろからかかった声に、KKは大きくため息をつく。
「もうくんなつっただろうが、クソガキ」
わざと苛立ちを前面に押し出して顔すら見ずに伝えたのに、大きな子供はけしてめげることがない。これはいったい何度目の問答だろう。
「あんたが僕を、普通の世界に還そうとしてくれるのはわかってる」
わかっているならば大人しく言いつけをきけばいいのに、この跳ねっ返りときたら少しも聞きやしない。
そのまま無言を貫き、いつもと同じく振り返らずに去ろうとしたとき、「でもさ」と暁人が続けた。
「あんたのことは身体が覚えてるから」
とんでもないセリフに息を吸い込み損ね、思わずむせて青年を見てしまった。ばちりと視線が合う。久方ぶりに正面から見た暁人は、勝ったとばかりにほくそ笑んでいて腹立たしい。
589後ろからかかった声に、KKは大きくため息をつく。
「もうくんなつっただろうが、クソガキ」
わざと苛立ちを前面に押し出して顔すら見ずに伝えたのに、大きな子供はけしてめげることがない。これはいったい何度目の問答だろう。
「あんたが僕を、普通の世界に還そうとしてくれるのはわかってる」
わかっているならば大人しく言いつけをきけばいいのに、この跳ねっ返りときたら少しも聞きやしない。
そのまま無言を貫き、いつもと同じく振り返らずに去ろうとしたとき、「でもさ」と暁人が続けた。
「あんたのことは身体が覚えてるから」
とんでもないセリフに息を吸い込み損ね、思わずむせて青年を見てしまった。ばちりと視線が合う。久方ぶりに正面から見た暁人は、勝ったとばかりにほくそ笑んでいて腹立たしい。
ことざき
HECHO2024年11月16日、短いですが、KKのお誕生日SSです。誕生日によせて お誕生日おめでとう、KK。
まだまだそっちには行けないけど、特別な日だから、手紙だけ届けに来たよ。
大丈夫、すぐに帰るから心配しないで。絶対に坂の境界線は超えないから。
手紙の中身? 別に大したこと書いてないよ。美味しいものいっぱい食べてるの、とか、やっぱりたばこ吸ってるの、とか。あとは今年の夏は暑すぎたとか、栗ご飯が美味しかったとか、そんなくだらないこと。
……あとは、さ。そっちがどんなところか僕には分からないから、いつかその時が来たら、ここまで迎えに来てほしいな、って。あの夜に僕を導いてくれたみたいに、そっちを案内してよ。楽しみにしてるから。
ああ、もうすぐ夜明けだね。さっき眠ったばかりなのに早いな。
407まだまだそっちには行けないけど、特別な日だから、手紙だけ届けに来たよ。
大丈夫、すぐに帰るから心配しないで。絶対に坂の境界線は超えないから。
手紙の中身? 別に大したこと書いてないよ。美味しいものいっぱい食べてるの、とか、やっぱりたばこ吸ってるの、とか。あとは今年の夏は暑すぎたとか、栗ご飯が美味しかったとか、そんなくだらないこと。
……あとは、さ。そっちがどんなところか僕には分からないから、いつかその時が来たら、ここまで迎えに来てほしいな、って。あの夜に僕を導いてくれたみたいに、そっちを案内してよ。楽しみにしてるから。
ああ、もうすぐ夜明けだね。さっき眠ったばかりなのに早いな。
meeeenkdm
PASADO2024年9月1日発行 GW:TOKYO『雨』がテーマのアンソロジー(cp無し・全年齢)に寄稿させて頂いたものになりますKKの誕生日記念にうp
心の拠所「あ――、これは帰れないなぁ」
一人で依頼を熟せるようになって久しい僕は、今日も危なげなく悪霊を退治して帰路についている。しかし駅から出ようとすると、外はバケツをひっくり返したかの様な土砂降りで、まだそんなに遅い時間でもないのに暗く視界も悪い。思わず独り言を発してしまうのも仕方ない悪天候。
その中を折りたたみ傘で果敢に挑んで行く人、ビニール傘を買って行く人、僕のように諦めて待つ人と様々な人間がいる渋谷。
丈夫そうな黒い傘をさして歩くスーツのサラリーマンには、ついあのマレビトを連想して密かに警戒してしまうが、今はもう人間が戻ってきている事も同時に実感する。
そう、今人間は戻ってきているんだ。
思い出される、服や鞄だけが落ちている地面の上に、穏やかに降り注ぐ雨……絶望的な光景。
8628一人で依頼を熟せるようになって久しい僕は、今日も危なげなく悪霊を退治して帰路についている。しかし駅から出ようとすると、外はバケツをひっくり返したかの様な土砂降りで、まだそんなに遅い時間でもないのに暗く視界も悪い。思わず独り言を発してしまうのも仕方ない悪天候。
その中を折りたたみ傘で果敢に挑んで行く人、ビニール傘を買って行く人、僕のように諦めて待つ人と様々な人間がいる渋谷。
丈夫そうな黒い傘をさして歩くスーツのサラリーマンには、ついあのマレビトを連想して密かに警戒してしまうが、今はもう人間が戻ってきている事も同時に実感する。
そう、今人間は戻ってきているんだ。
思い出される、服や鞄だけが落ちている地面の上に、穏やかに降り注ぐ雨……絶望的な光景。
ひいろ
GARABATEAR🧡🩶の🧡曲パロ
とてもいい曲↓
https://m.youtube.com/watch?v=7BPwaTGqcQY&pp=ygUl44Ki44Kk44K544Kv44Oq44O844OgIOODkuODp-ODs-OCuOODsw%3D%3D
aiai
GARABATEAR今更に……https://x.com/kk_aiai/status/1763990995946082723?s=46&t=ndbru22E_fCTg-TS7G1HWQ
これの続き
一応乳が出てるのでワンクッション🐶🍼 2
shigure_490vam
LUTOクトゥルフ神話TRPG「そこは天国でない」杞杏 志希/ききょう しき
猩々(https://x.com/kk5kkk05?s=21)様に描いて頂きました。本当にありがとうございました。
𝕏君の悪業の結果泣く泣く削除したのでこちらで供養させてください…
osame_jr
GARABATEAR何となく思いついたネタを捏ねたおふざけ話です。KK実体有りで復活のご都合時空です。
もがけ 導くはキミ 真っ暗なわけではないのに周囲はもちろん足下さえも何も見えない、なのに確かに足は地面を踏みしめている。そんなありえないが覚えのある感覚にKKはうんざりしたように息を吐いた。
「また面倒なことに」
目覚める前の記憶を辿れば、眠りに就いたのは見慣れたアジトであったはず。先日手に入れた興味深い資料を読み耽るうちにすっかり夜は更け、自宅まで帰るどころか仮眠室に向かうこともなくソファで眠りに身を任せたのだ。翌朝やってくるはずの暁人にお小言をくらうだろう、なんて頭の隅で考えながら。
それが目を覚ましてみればどうだ。どことも知れぬ場所であるし、そもそも感覚として理解しているがここは現実では無いし、この体は実体ではないだろう。ため息も吐きたくなるというものだ。自由に動けて、エーテルを巡らせる感覚もあるだけましと思うべきか。
7580「また面倒なことに」
目覚める前の記憶を辿れば、眠りに就いたのは見慣れたアジトであったはず。先日手に入れた興味深い資料を読み耽るうちにすっかり夜は更け、自宅まで帰るどころか仮眠室に向かうこともなくソファで眠りに身を任せたのだ。翌朝やってくるはずの暁人にお小言をくらうだろう、なんて頭の隅で考えながら。
それが目を覚ましてみればどうだ。どことも知れぬ場所であるし、そもそも感覚として理解しているがここは現実では無いし、この体は実体ではないだろう。ため息も吐きたくなるというものだ。自由に動けて、エーテルを巡らせる感覚もあるだけましと思うべきか。
NagiTRPG
REVELACIÓNがぶり鬼 現行未通過×パスワードは 「y」
https://x.com/nagitrpg/status/1840942465567867023?s=46&t=kK2EHFGuD_rNxsmeI-beKA 4
ことざき
GARABATEARとんちきなK暁。診断メーカー「140文字SSのお題(ID:587150)」様の、「貴方はKKと暁人で『グラスにうつった真実』をお題にして140文字SSを書いてください。」をお借りしました。
グラスにうつった真実 暁人のオフに、KKの泊りがけの仕事が重なった。映画館デートの予定はもちろん中止。これから数日、暁人は、二人が暮らしているマンションに独りきりとなる。
これはまたとないチャンスだ。内心でガッツポーズした暁人に勘づいたのか何なのか。「めんどくせえ、オマエも一緒に来て手伝え」といつも以上にうるさくゴネるKKをいってらっしゃいのキスで黙らせ、暁人は笑顔で彼をマンションのエントランスから叩きだした。そして、その足でスーパーに向かい、食糧品とお菓子を大量に買いこんだ。ついでに、もう少しで無くなりそうな洗濯洗剤と、トイレットペーパーの予備も買い足しておく。
これで籠城の準備は整った。
この先二日間、暁人は髭剃りをサボる。サボるったらサボるのだ。
1197これはまたとないチャンスだ。内心でガッツポーズした暁人に勘づいたのか何なのか。「めんどくせえ、オマエも一緒に来て手伝え」といつも以上にうるさくゴネるKKをいってらっしゃいのキスで黙らせ、暁人は笑顔で彼をマンションのエントランスから叩きだした。そして、その足でスーパーに向かい、食糧品とお菓子を大量に買いこんだ。ついでに、もう少しで無くなりそうな洗濯洗剤と、トイレットペーパーの予備も買い足しておく。
これで籠城の準備は整った。
この先二日間、暁人は髭剃りをサボる。サボるったらサボるのだ。
renji_kk
MENÚサクカとお品書き。今回も参加させていただけることになりましたっ。スペースナンバー「村-20」になります。当日はよろしくお願いします!
追記(中身は同一です)
https://x.com/renji_kk/status/1840233539599839686
https://www.pixiv.net/artworks/122871071
ご覧くださりましてありがとなんね★ 4
noboruu_3
HECHO暁人と暮らしてるKKが朝メシを作る話(暁K)in the mistの無配でした。
2024年9月13日までネップリに登録してます。
小冊子設定で印刷してください。
セブンイレブン BTGPJFQ2 8
時人歩
HECHO本編後n年後(多分暁人くん大学は卒業している)の夏の日を想定/暁人くんがKKと同じお仕事をするようになったという妄想を軸に。いなくなった人は、いない。暁人くん一人称。
―――以下、作者の独り言―――
前回の作品が2023年の11月ってマジ?
その時未クリアって明記したわけですが、そのあと本編を無事クリアしました。
今、蜘蛛の糸18層から下に降りられない芸人になってます。フフ(涙)
再訪、きさらぎ駅『―――鉄道をご利用いただきありがとうございます。各駅停車、―――行きです』
「……ん……」
いつの間にか眠っていたらしい。電車内の放送の声で意識が浮上する。
パチパチ、と瞬きを数回。
目の前の座席には誰も座ってない。……それどころか周りを見渡すと車両の中には自分以外誰もいない。
(……あれ……?この時間のこの電車こんなに空いてたっけ……?)
言いようのない不安感を覚える。
『次は、『きさらぎ駅』、『きらさぎ駅』……お出口、左側に変わります』
再び車内に放送が流れる。その内容に、僕は弾かれるように座席を立った。
窓の外を見れば夜よりも深い闇に濃い霧が出ていた。
「……っ」
反射的に普段持ち歩いている仕事用鞄の中を確認する。
4554「……ん……」
いつの間にか眠っていたらしい。電車内の放送の声で意識が浮上する。
パチパチ、と瞬きを数回。
目の前の座席には誰も座ってない。……それどころか周りを見渡すと車両の中には自分以外誰もいない。
(……あれ……?この時間のこの電車こんなに空いてたっけ……?)
言いようのない不安感を覚える。
『次は、『きさらぎ駅』、『きらさぎ駅』……お出口、左側に変わります』
再び車内に放送が流れる。その内容に、僕は弾かれるように座席を立った。
窓の外を見れば夜よりも深い闇に濃い霧が出ていた。
「……っ」
反射的に普段持ち歩いている仕事用鞄の中を確認する。