Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    るにゃ

    京紫(けいし)

    DONEちょにゃ恋2展示作品①
    ちょぎに想いを告げられて、二振りでの遠征任務中に恋や愛について考えるにゃん。
    弊本丸の設定多数。
    終古朽ちるその時まで「終古朽ちるその時まで」

    〝山姥切長義を隊長とし、二振りでの遠征任務に命じる〟
    近侍づてに呼び出された執務室でそう聞かされた南泉の心の中を、見せられるものならば見せて回りたいほどには動揺をしていた。何故いまなのか。長義からの差し金や陰謀も考えられるけれど、目の前に座る南泉の今の主はそういった刀の我が儘を聞き入れることはほとんどなかったし、もしあったとしても全て南泉に話したうえで「山姥切はご希望らしいけど南泉はどうする?」と聞いてくれるであろう。
    だからこれは本当にたまたま偶然、何も知らない主の起こした奇跡なのだろうけれど、正直なところ南泉の感想は勘弁してくれ、であった。
    出来るだけ早い出発をと、先に長義には話を通したことを告げた主は南泉の否の返事を聞くこともなく、さあさあ急いでと固まる南泉を執務室から追い出した。まあ残ったところで任務を拒否出来るわけもなく、身支度も心の準備もろくに出来ないまま時間だけが過ぎ慌てて門に向かう羽目になったはずなので、その強引さに今は助かったのかもしれないけれど。
    6590

    京紫(けいし)

    DONE2023.01第33回毎月ちょぎにゃん祭り(再掲)
    お題「夕焼け」
    夕日を背に内番するにゃんせんを書きたかっただけ。どこかで道を間違えた。疲労こんぺいとうなちょぎがいます。
    ※Twitterより再掲です
    【ちょぎにゃん】夕焼け第33回毎月ちょぎにゃん祭り
    お題「夕焼け」

    「猫殺しくん」
    本丸で使用する野菜のほとんどの生産を担っていると言っても過言ではないくらい、広大な土地で作られた畑の一角。井戸水を引いて野菜の泥落としであったり自分たちの汚れを落とすために作られた水場で、ひとり黙々と明日の朝餉に使われる予定の白菜を洗っていた南泉の手元に影が落ちた。
    時刻は酉の刻に入って四半時過ぎたというくらいだろうか。年が変わり少し日が長くなったとはいえ、まだまだ明るい時間は短い。いまも赤い夕陽がほとんど山に隠れてしまっている。夜目の効く南泉は特に困りもしないが、直に図体のでかい刀たちが大人しく本丸に引っ込む真っ暗な夜がくるだろう。
    これを洗い終えれば今日の畑当番も終わり。同じ当番についていた他の刀たちは先に洗い終えた野菜を本丸に運んでくれていて、それが終われば道具を片付けに戻ってくるだろう。だから南泉はそれまでに白菜を綺麗にしたうえで、冷たい井戸水で冷えて真っ赤になった手を何とかしなければいけなかったのだが、思いがけない来客によりそれが叶いそうにないことを悟り小さく息を吐いた。
    3568