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    辛い

    keskikiki

    MOURNING髪カーテン書けなかったしこいつら揃って逃げ癖があるから辛い時は独寝しかできないよ
    ぬくぬくと 共寝の目的はひとつでない仲だ。目が醒めたときまだ障子の向こうには雨戸が閉められたままで灯り取りの窓からも暗闇しか窺えなかったが、自分の髪も寝巻きも割合い綺麗なまま少し寝崩した程度、何より隣で眠る男の髪も寝巻きも綺麗なままだった。眠りの浅い男が、とは考えるもののただ身を起こした程度なので仕方ない。況してや布団を分けて眠っていた。
     尿意か来客の気配でもと探ったが用を足せる気もなければ抑えられた霊圧もない、後者なら隣の男も起きていたはずで、万全とは言い難いが寝る前より呼吸器に違和があるわけでもない、微熱が出たようでもない、単純に目が醒めてしまっただけらしかった。吸飲みに手を伸ばしてみる。器物は霊圧を出さないので不便だった。慣れた作業と考えていたが思っていたほど上手くいかず、こうも不如意となる理由はとうつらうつら考えだして、すぐに嗚呼と隣にいる男を思い出した。一枚だけなのか二枚だけなのか、布団の数が変わっていた。それだけで場所も変わるとということを失念していたらしい。我が事ながら呆れるほかなく手探りで水を飲んだ。
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