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    カオリ

    いっちょぎ

    DOODLEただ単に、ゔんちゃん、一度だけでも良いから大鎌使ってくれないかなぁ、という自分の萌えを落書きにしてみました。
    もっと短くするはずが、ちょびっと長くなったのでこちらに。
    細かい設定などありますが、取り敢えずパラレルです。
    ゔんちゃんしかおりません。最後まで名前すら出ません。
    でもゔんちゃんに大鎌振るって欲しかったので、私だけは楽しかった、そんな落書きです(笑)
    パラレル 人気のない深夜。
     ふらり、ふらり、とよろめくように明るい満月の下、長い影を伸ばしながら歩く一人の男。
     まるで酔っ払いのような足取り。だが、男の表情は能面のようで、およそ酔っ払いのそれには見えない。
     何より九十度以上に不自然に傾いた首。操られるように不自然にかくん、かくん、とよろめく度に小さく聞こえてくるのはチチチ……、という小さな機械音。
    「こんばんは」
     そんな男に、不意に頭上から降ってきた柔らかな声。
     チチチ……、と金属の擦れる音を立てながら声の主を見上げると、すぐ横にある高い壁の上に黒いフードを目深にかぶり、細い肩に己の身の丈より長い槍を乗せた青年がいた。
     真白い満月を背に、青年はフードを取り去ると、月明りをひっそりと弾く、目にも鮮やかな深紅の長い髪を揺らしながらにこ、と人懐こい笑顔を見せた。
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