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    ライガ

    AmakAsuka

    DONEエアブー230528の展示作品です。安赤ワンドロワンライのお題「最後の日」をお借りしました。
    バーボンが、スコッチの最期の言葉を聞くことができていたら、と想像してみました。映画の影響で、幹部を手伝ってくれる構成員も登場させています。その後、ライが組織を抜け、2年後に赤井秀一として日本に戻ってくるまでを書きました。
    これだけで読めますが、6/23からのエアブーで続きを展示します。ハッピーエンドです。
    最後の日「おい。バーボンはどこにいる。誰か知ってるか」
    「今日は〇〇会の取引のために潜ってますぜ」
    「そうか……奴が戻ってきたら、気を付けろ。荒れるぞ」
    「兄貴、心配してやってるんですかい。そりゃあバーボンは、ライとデキてるとかデキてないとか言われてやしたが」
    「んなことはどうでもいい。ライのこととなると逆上するあいつが面倒なだけだ」
    「逆上ですかい?俺には、いつもより冷たく見えやすよ」
    「ウォッカ。赤い星と青い星、どっちが熱いか知ってるか」
    「え。あ、青い方……あー。そういうことですかい」
     真っ赤になって怒っている時よりも、静かに青い目を光らせている時の方が、恐ろしい。裏切者としてライに始末されたスコッチの死以来、バーボンのライを見る目は、氷のように冷たい。
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    しおつき/干し

    DONESS
    スクカー軸のエレライが出会って付き合うまでの小話です。全年齢。三人称とエレン視点、ライナー視点が混ざっててカオスです。タップで全文表示されます。
    我慢がきかないティーンたち「本日返却したテストがE+より下の評価だったものは、明後日の4時間目終了後にこの講義室へ来るように。追試験を行う。NOじゃない。リベンジのチャンスがあるだけ感謝しろ。それでは解散」
     物理基礎クラスを担当する教師が教壇から冷たく言い放つ。禿げ頭の物理教師は、軍隊上がりで異様に厳しいことで有名だった。終業のベルが鳴って教師が出ていくと、第2講義室に集まっていたタイタンハイスクールの学生たちは抗議のブーイングを大きくもらしてざわつき始める。窓際の隅の席に座っていたエレン・イェーガーは手元の解答用紙に目を落とした。書き殴るように真っ赤なF+が記されている。エレンはため息をついて窓の外の青空をぼんやりと眺めた。周りの生徒たちはせかせかと教室を飛び出している。目的や夢を持つ学生にとって時間はいくらあっても足りない。そんな忙しい学生たちの中でエレンは浮いた存在だった。熱中してるものがなく、他人に話を合わせるのを嫌ったエレンには2年になっても友人も恋人もいなかった。両親は健在で、いじめられることもなく、大きな活躍で目立つこともなく、可もなく不可もない人生。劣等感を糧に奮起することも、艱難辛苦を味わって野望を抱くこともなかった。エレンの日常はスクールバスから眺める外の風景のように、突っ立ったままでいても過ぎ去っていく。
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