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    tx9y_nasubi

    DOODLE寝かせていた光の翼第三部の書きかけ。以前くるっぷでフォロ限公開していたのから、縦エディタが約5,000字増えていたので読んだら増えた分は肉付け前の上にプロットを無視していた。どういうことだってばよ…。なおプロットはさっき確認してみましたが情報量が多く、いまの私には目が滑り理解できませんでした。
    境界を象った棺 だれがために
     空を翔けるのか

     十七歳のイーグルは孤独だった。彼個人としては間違いなく孤独だったのだがそれは主観の話で、第三者視点では多くの人に慕われ、憧憬を集め、いまも追いかけてくる女性士官候補生たちから逃れるため、校舎の屋上に走りこんできたところだった。人気は女性だけにとどまらず、同性からもファイターメカ操縦を手習いから学びたいなどと囲まれているのが常だった。イーグルは優秀で、何でもできた。座学は居眠りと戦うのが難であったが、実戦は特別に強く、ファイターメカの試合を国が公に始めた昔から継ぐ歴代勝者の中でも、とくに抜きんでた戦闘力を有していた。彼は国民総意の英雄とも言えた。誰もが彼を認め、反感を持つものでさえも実力は一目置かなくてはならず、もし彼を害そうとする者がいたとしても、自身を守る力を十分に備えていた。加えて全体的な見目がよく、その点でも人と違った存在感を放つのがイーグル・ビジョンだった。彼の容姿はやや中性的でありながら体作りはしっかりしており、甘い顔との対比に熱狂的な偶像視をするものもいて、イーグルはあまり人が得意ではなかった。
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    明幸(日月)

    DONE(横)秀の字(&藤吉郎)と2人の少年の話。暗影篇終了〜旭光篇開始の間らへん(前作『殿からの褒美と近江の城』の続き)から始まるけど前作との繋がりはほとんど無し。夢路篇の台詞やバトルをはじめ色々と改変しているので注意。秀の字の性別は決まっていないけど身長は藤吉郎より頭1つ分以上高いイメージ。書きたい場面だけ書いたので話の内容が全体的にツギハギ気味かもしれない。※過去作再掲
    二本の青き槍 天正元年(一五七三年)。
     陽光をうつし輝く水面みなもをふたりは半刻ほど見つめていた。
    「…さて、茶屋でも寄って帰るか」
     やがてひとりは腰を上げ、いそいそと歩き出す。隣に座っていたもうひとりも立ち上がりそれに続く。

     琵琶湖。
     近江国の中心に存在する湖の名である。その規模は小国ひとつ分に匹敵し、内陸地に突如あらわれた海かと見まごうほどであった。
     ここから東に位置する今浜の町を長浜と改め、湖畔への築城を企てる新たな領主がふたり。
    「水門を作って、船で直接城に出入りできたら面白いと思わねえか?」
     軽い足取りで熱弁をふるうは藤吉郎。それを横目にもの言わず首を振るは秀千代。
     〝秀吉〟と称された、織田信長配下の武将たちである。
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