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    家庭教師

    nanndemo_monyo

    MAIKING割と人生初期からあきらめかけてたリンハルトが先生と出会ってなにかしら変化する話の予定です。
    まだ出会ってないところ、リンハルトが幼少期家庭教師を泣かせてた話です。
    檸檬の棘たった一人の貴方

     記憶にある限り、リンハルトの生涯において、「先生」と呼べる人間はいなかった。多くの貴族の例にもれず、士官学校へ入学する前は、有名な家庭教師がついた。初めてついたのは確か、4歳になろうかというころである。大抵の子どもは幼少期の記憶を次第になくすものだが、16になる今でも、この頃のことははっきりと思い出せる。まだ自分が何に興味を持つかを知らず、意図的に遮断することをしていなかったせいだろうと思う。
     初日に家庭教師が持ち込んだ絵本の類は、ほとんど既に読み終えた後だった。書き文字も読むためにほとんど形を覚えきり、手になじませるだけだったので、数刻と経たずに完璧になった。フォドラの地図もおおよそ頭に入っていて、つまるところリンハルトは、彼の一年分のカリキュラムを一日で終えてしまったのである。大抵の貴族というのはそうだ、とリンハルトは後に知ることになるが、家庭教師も例にもれず、プライドの高い男であった。子どもらしい丸みを帯びた唇が、「この地図、北のほうがちがうんじゃないかな」と告げると、一瞬苦々しく眉根を寄せた。あれ、と違和感を覚えるより早く、数日と経たずに彼は職をやめてしまった。
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    mlw_hysns

    MOURNINGバンモモ 家庭教師パロ(?) これからどうなるのかが読みたくなったけど続きは考えてないガードレールに沿いながら歩くコンクリートの夜道は、夏のはじまりの匂いがする。
     また、身長差が広がっているような気がした。オレも伸びてるはずなのに、バンさんもまだ止まりきってはないのかな。車なんてちっとも通らないけど立ち止まった赤信号ついでに、背伸びをしてみる。それでも、視線の高さは等しくはならない。
    「河川敷まで出てみようか。天の川……とまではいかないかもしれないけど、見えるのは見えるよ。俺も去年見たから」
    「へえ。詳しいんですね」
    「天文部に友達がいたんだ。取ってつけたような知識だけならあるよ」
     街灯が立ち並ぶなだらかな上り坂の先に、橋がかかっている。そのすぐ隣にある質素な下りの階段を降りると、のっそりと揺らめく闇のような川が静かにたたずんでいた。月の光が落ちている一点だけが、きらめいている。
    「このくらいの季節がいちばんいいんだけどね。まだまだ暑くなるんだろうなー」
     ささやかに通り過ぎていった風が、青草の頭をいっせいに撫でていき、かさついた音があたりに満ちる。大きく息を吸い込むと、ひんやりした空気がすんなりと肺の底に着地した。
    「涼しい」
    「そうだね」
     おだやかなはずの時間 1727