ユリ
sushiwoyokose
DOODLE熱出すユはなんぼあってもええですからね(看病アルユリ)ておいのけだもの自決騒動以来、我が親友の目は本当に鋭くなってしまった。申告するまでもない若干の不調はもちろん、自分でも全く気の付かない小さな変化さえ紅眼は一切の違和感を見逃さない。
「……。お前、少し顔が青くないか?」
「今日は至って健康だよ、冗談でも強がりでもなくね。さすがに勘違いじゃないかい」
「ふむ……、いや、そうだな……。今しがた昼もきちんと食べていたし……」
アルベールが買ってきた件のサンドイッチを、彼の執務室で平らげたその後。食後の休憩代わりに雑談を繰り広げる中で、ふと親友の紅眼が険しくなった。まったく心当たりがないので、問いかけには緩やかに首を横へ振る。嘘の見極めにおいて、右に出るもののいない雷迅卿だ。私の返事が嘘でないことはわかっているのだろう。だが、自身の直感を疑う気にもなれないらしい。納得したような言葉を零しつつ、親友の真剣な眼差しはいまだ私に突き刺さっている。
5293「……。お前、少し顔が青くないか?」
「今日は至って健康だよ、冗談でも強がりでもなくね。さすがに勘違いじゃないかい」
「ふむ……、いや、そうだな……。今しがた昼もきちんと食べていたし……」
アルベールが買ってきた件のサンドイッチを、彼の執務室で平らげたその後。食後の休憩代わりに雑談を繰り広げる中で、ふと親友の紅眼が険しくなった。まったく心当たりがないので、問いかけには緩やかに首を横へ振る。嘘の見極めにおいて、右に出るもののいない雷迅卿だ。私の返事が嘘でないことはわかっているのだろう。だが、自身の直感を疑う気にもなれないらしい。納得したような言葉を零しつつ、親友の真剣な眼差しはいまだ私に突き刺さっている。
sushiwoyokose
DOODLEジータ視点アルユリバレンタイン※アルべ不在宝物の隠し場所
「あら、騎空士のお嬢ちゃん!」
「ん?」
雷雲轟くレヴィオンの城下町。それでも今日の空は機嫌が良くて、ごろごろと唸る雷鳴まで少し距離がある。三姉妹の仕事についていったルリアとビィはしっかりと傘を握っていたけれど、この調子ならあれの出番はなさそうだ。
ユリウスに頼まれた依頼――野原での薬草集めを終えた私は、満杯になったずた袋を抱えてサントレザン城に戻る真っ最中だった。活気づく市場を抜けようとした矢先、顔なじみのおばさんに声を掛けられる。野菜売りの彼女は、買い物に来るたびおまけをつけてくれる優しい人だ。
「青い艇があると思ったら、やっぱり来てたのねぇ。お仕事かしら」
「はい! 騎士団のお手伝いを少しだけ」
「あらまぁ、いつもレヴィオンのためにありがとうね。お城に戻るの? ならせっかくだわ、少し野菜も持っていきなさいな。力持ちのお嬢ちゃんなら持っていけるわよね」
4967「あら、騎空士のお嬢ちゃん!」
「ん?」
雷雲轟くレヴィオンの城下町。それでも今日の空は機嫌が良くて、ごろごろと唸る雷鳴まで少し距離がある。三姉妹の仕事についていったルリアとビィはしっかりと傘を握っていたけれど、この調子ならあれの出番はなさそうだ。
ユリウスに頼まれた依頼――野原での薬草集めを終えた私は、満杯になったずた袋を抱えてサントレザン城に戻る真っ最中だった。活気づく市場を抜けようとした矢先、顔なじみのおばさんに声を掛けられる。野菜売りの彼女は、買い物に来るたびおまけをつけてくれる優しい人だ。
「青い艇があると思ったら、やっぱり来てたのねぇ。お仕事かしら」
「はい! 騎士団のお手伝いを少しだけ」
「あらまぁ、いつもレヴィオンのためにありがとうね。お城に戻るの? ならせっかくだわ、少し野菜も持っていきなさいな。力持ちのお嬢ちゃんなら持っていけるわよね」
しいげ
CAN’T MAKE暁月真ED前、カオスとの戦いに蒼真を送り出したあとの有角とユリウス妄想。よわよわ有角にご注意。いつでも夜明け前が一番暗い目を閉じ、意識を飛ばす。
そこは例えるなら暗く閉ざされた闇の中。
しかし闇は彼にとって恐れるべきものではない。吸血鬼と人の間に、アドリアンの名をもって生を受けた彼に闇は揺り籠でもある。
闇の奥には扉がある。向こうとこちらを隔てるそれが開け放たれないよう、彼は留めているのだ。
生まれ育ったこの場所で。
この城の玉座で、アルカードの名で、魔王たる父を屠った。立ち向かう者とともに蘇り続ける父と戦い、日食の封印をもって幕を閉じた…筈だった。
だが呪いのごとき宿命は終わりはしなかった。
城から分かたれた魔王の魂は、転生を経て人の世に戻ったのだ。
それからは、有角幻也の名をもって父の転生体を見守り続けた。
たかが十数年。
彼がこれまで生き、これからも生きねばならない時間からすれば何ほどのものでもないが、有角には苦悩の時間でもあった。
2670そこは例えるなら暗く閉ざされた闇の中。
しかし闇は彼にとって恐れるべきものではない。吸血鬼と人の間に、アドリアンの名をもって生を受けた彼に闇は揺り籠でもある。
闇の奥には扉がある。向こうとこちらを隔てるそれが開け放たれないよう、彼は留めているのだ。
生まれ育ったこの場所で。
この城の玉座で、アルカードの名で、魔王たる父を屠った。立ち向かう者とともに蘇り続ける父と戦い、日食の封印をもって幕を閉じた…筈だった。
だが呪いのごとき宿命は終わりはしなかった。
城から分かたれた魔王の魂は、転生を経て人の世に戻ったのだ。
それからは、有角幻也の名をもって父の転生体を見守り続けた。
たかが十数年。
彼がこれまで生き、これからも生きねばならない時間からすれば何ほどのものでもないが、有角には苦悩の時間でもあった。
ぬ~~
DOODLE本日開催のレトユリプチオンリー「導きの炎は薄闇を照らす」様のポストカード企画にお茶会風のイラストを寄稿させて頂きました。会場の内装や展示など楽しませて頂いてます。遅れてハマったので再録とても嬉しいです。私も今年こそは漫画描きたいです。 21usaco1
DOODLEネタもらったのでアシュユリ描いてみた。若干背後注意のためワンクッション⚠
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
受が優しくするとは何を??って考えたんですが、
たくさんキスマーク残しても、好きすぎて甘噛みしてもよしよしって受け入れてくれる聖母みたいな受がいたらそれは優しいんじゃないかななどと考えたため、二コマ目そんな感じに仕上げたとかなんとか! 2
Satsuki
PROGRESS3/10サンプル追加しました。3月17日(日)に開催される、「刻印の誇り21」にてヒーローズ軸のレトユリまとめ本を発行予定です。本編軸でユーリスをロストしているベレト先生が、アスクで悩んでいる話の完結編を鋭意執筆中です。よろしくお願いします。本日はイベントに合わせて進捗を載せておきます。まだ下書き状態です……240211
かわたれどきのふたりたび
帝国歴一一八七年
目を覚ますと、部屋の空気はシンと冷たくベレトを包んでいた。ひとつ大きく息を吐き、毛布の誘惑から身を引きはがす。窓の外は、どうやら雪が降っているらしかった。
戦争が終結し、新しい未来を切り開いた代わりに、人々は多くを失った。この先も彼等を導き続け、このフォドラを治めて行かねばならない。
勝者は死体の上を歩き、そこに道を創る。後ろを見ている暇などない。縋り付く民の手を取り、傷ついた仲間たちを率いて、歩き続けなくてはならない。より良い未来を夢見て、自分の道を進み行くために斬った者たちへの、それが手向けだ。
手向け。そうだ、敵だけではなく、自分のために死んでいった仲間に報いるためにも、歩き続ける必要があった。歩くのは得意だ。今も、昔もそうだった。
4904帝国歴一一八七年
目を覚ますと、部屋の空気はシンと冷たくベレトを包んでいた。ひとつ大きく息を吐き、毛布の誘惑から身を引きはがす。窓の外は、どうやら雪が降っているらしかった。
戦争が終結し、新しい未来を切り開いた代わりに、人々は多くを失った。この先も彼等を導き続け、このフォドラを治めて行かねばならない。
勝者は死体の上を歩き、そこに道を創る。後ろを見ている暇などない。縋り付く民の手を取り、傷ついた仲間たちを率いて、歩き続けなくてはならない。より良い未来を夢見て、自分の道を進み行くために斬った者たちへの、それが手向けだ。
手向け。そうだ、敵だけではなく、自分のために死んでいった仲間に報いるためにも、歩き続ける必要があった。歩くのは得意だ。今も、昔もそうだった。
Satsuki
DONE五年目の同窓会&レトユリプチオンリー「導きの炎は薄闇を照らす」開催おめでとうございます!お題「同窓会」をお借りして、なんてことなさすぎる小話を書きました~~ユーリスとのこの散策会話好きすぎて💚💜賑やかしになりますように!!230211五年目の同窓会灯りを避けて暗闇を踏み、足音を忍ばせて歩く。なるべく目立たぬよう、誰の目にも留まらぬように。
深夜のガルグ=マク大修道院は静けさに包まれている。昼間の授業や訓練で疲れ果てた生徒たちを、星々が見守っている。無論、夢の中にいる者たちばかりではない。勉強熱心なことに図書室でなにやら本を探している者もいれば、まだ槍を握り、自らを律するかのように鍛錬に打ち込む者もいる。寝台で物思いに耽り、眠りにつけぬ者もいるだろう。そのどれにも当てはまらぬ自分は、やはり異物なのだろうな。と、ユーリスは唇の端をちょっとだけ持ち上げた。人には人の事情がある。他者のそれに首を突っ込むつもりは毛頭ないのだが、厄介なことに学級が同じだというだけでユーリスに関わってこようとする人間もいる。いやそもそも、物好きなことに自分を地上の学級にスカウトした『担任教師』がそうだった。
2786深夜のガルグ=マク大修道院は静けさに包まれている。昼間の授業や訓練で疲れ果てた生徒たちを、星々が見守っている。無論、夢の中にいる者たちばかりではない。勉強熱心なことに図書室でなにやら本を探している者もいれば、まだ槍を握り、自らを律するかのように鍛錬に打ち込む者もいる。寝台で物思いに耽り、眠りにつけぬ者もいるだろう。そのどれにも当てはまらぬ自分は、やはり異物なのだろうな。と、ユーリスは唇の端をちょっとだけ持ち上げた。人には人の事情がある。他者のそれに首を突っ込むつもりは毛頭ないのだが、厄介なことに学級が同じだというだけでユーリスに関わってこようとする人間もいる。いやそもそも、物好きなことに自分を地上の学級にスカウトした『担任教師』がそうだった。
sesami___n
PROGRESS【5年目の同窓会展示①】『HisLips』
蒼√のレトユリ妄想漫画。できたところまでを展示しております。今年中の完成が目標です!
※蒼√ベースで設定やエピソードを多々捏造しております
※流血表現あり
※この作品は【モブユリ】を含みますご注意下さい
※蒼√EP21の散策会話の引用があり、ネタバレにご注意下さい 42
sesami___n
DONE【5年目の同窓会展示②】無双レトユリ支援S妄想イラスト安宿で逢瀬している無双レトユリが支援Sするシーンです。寝台でくつろぎながら互いが大事にしている兵法の指南書と銀の指輪を交換しています。ユーリスはベレトが寝てる間に指のサイズ計ってそうだなと思いました!
当初ポストカード企画用にと思って描いたものなのですが設定がわかりにくく込み入った内容だったので個人的な展示とさせていただきました