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    5歳

    オルト

    TRAINING727文字
    22世紀蕎麦屋タイカケ
    5歳×11歳
    「あぁ、カケル、またタイガの面倒をみてくれてるのか。悪いなぁ」
    「ううん、僕、タイガくんと遊ぶの楽しいから大丈夫だよ!」
     店の裏手、少しスペースができている場所で、タイガとカケルは遊んでいた。窓から顔を出したミナトが、そんな二人の様子を見て言った。
    「いつもありがとうな、タイガ、すっかりカケルに懐いちゃって」
     最近手に入れたばかりのミニカーと右手に持ち、左手かカケルの服の裾を掴んでじっとミナトを見るタイガの表情は、「邪魔するな」とでも言いたげだ。
    「もうすぐお店休憩に入るから、そしたら二人の分の蕎麦を茹でてやるからな」
     言いながら引っ込んだミナトを見送ってから、タイガはカケルの服の裾をくいっと引っっぱった。
    「なぁ、カケル」
    「なぁに?」
    「なつく、ってなに?」
     タイガは首を傾げてカケルを見上げた。まだまだ幼いタイガは、知らない言葉を投げられくすりと笑われたのを、何か馬鹿にされたようにも感じてカケルに尋ねた。
    「あぁ、えーっと、うーん……タイガくんにわかりやすいように言うと、僕の事、好きで……一緒に居てくれるっていうか……」
     カケルは説明しながらなんだか気恥ずかしくなって、も 759