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    ゲージ

    last_of_QED

    DONE「好きなもの」のことぐらい、わかるから。
    【ボーナスゲージ!】ヴァルバトーゼ閣下とフェンリッヒ、それからボーナスの話。全年齢。
    ※文字書き遊びのためにプロットをユスノキさん(Twitter ID:@arufurato)よりいただき書いたものです。記録用にupしておきます。
    【ボーナスゲージ!】 小気味良くノックをすれば聞き馴染んだ声で「入れ」との返答。扉を開けると、そこには複数匹のプリニーが行儀良く列をなして自分の番を今か今かと待っている。一体何がどうなって、我が主のそう広くない部屋にプリニーどもがみっちりと詰まっているのか。

    「閣下、これは一体……」
    「こやつらを表彰してやろうと思い立ってな。優秀な者は評価されて然るべきだ」
    「なるほど、それで『イワシを準備しろ』と仰せでしたか」

     フェンリッヒはようやく状況を理解する。それならそうと「プリニーへの褒美としてイワシを準備しろ」ともう一言、付け足してくだされば良いものを。主人の言葉足らずにそんな気持ちを抱いたのも束の間、罪人であるプリニーにさえ褒美を与えんとする精神性に「さすがは我が主」と胸の内で独りごちる。過去に犯した罪が消えることはない。けれど今なされる行いは善きものとして認めてやる。これが出来る者が果たしてこの世にどれだけいるだろうか。
    2045

    vv_carlo_vv

    PROGRESSエンゲージリングは仮初めで

    年齢操作してます。
     人生の分岐点とは突然やって来るものではない、と僕は思う。地続きの生活がずっと続いてて、その流れで決めたことが後々振り返ってみれば、「あれがターニングポイントだ」なんて語っちゃうんだ。大抵のことは、多分そうなのだろう。僕達で当てはめるとするならば、司くんとえむくんが出会った日こそが全てのはじまりなのかもしれない。二人が出会って司くんがワンダーステージのキャストに抜擢されなければ、きっと僕は今でも一人で終わりの来ないゲリラショーをしていたことだろう。
     しかし、あからさまな分岐点、というのも実際には存在するもので。高校二年生の頃から付き合いだして早七年になる僕達の目の前には、「結婚」の二文字が横たわっていた。さすがに二十四歳ともなると、ずっと学生気分のままではいられない。身を固める、と言ってしまえば堅苦しいが、僕らが次のステップに進むとするならば結婚以外には考えられなかった。
     
       *
     
     大学を出てからの司くんは非常に多忙な毎日を過ごしていた。「未来のスターとは何か」という根本について考えた彼は、世界一のスターこそが自分の思い描くスターだ、という結論に至った。目標を決めた彼は早か 7343