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    ストリート

    オルト

    TRAINING無自覚両片想いのタイカケと、ストリート系の後輩たち。
    モブ後輩がめっちゃ喋る。
    「タイガきゅん、かぁっこいい~!」
    「っ……!」
     黄色い声が飛んできて、タイガが思いきり転んだ。
     いつものように高架下で自主練をしていたタイガと、エーデルローズのストリート系の後輩たちが顔を上げた。フェンスの向こうから、スーツ姿のカケルが手を振っている。
    「おめぇなぁ……」
     タイガはゆっくり身体を起こしながら、カケルの方を睨む。カケルは軽い足取りでネクタイを緩めながらタイガの方へ近づいた。後輩たちは口々にカケルに挨拶をする。彼らにとってカケルは「レアキャラ」で、皆どこか緊張した様子だった。
    「いいジャンプ飛んでたじゃん! ダンスのキレも良かったし!」
    「ま、まぁな……」
     たった今カケルを睨みつけていたカケルの目はキラキラと輝き、下がっていた口角がくっと上がった。
    「ねぇね、おれっちもちょっと踊っていい?」
    「その恰好でか?」
     鞄を置いてジャケットを脱いだカケルを見て、タイガは目を丸くした。とてもプリズムショーを出来る恰好ではない。カケルはシャツの袖をまくり、左腕をタイガに見せた。
    「この中に、ちゃぁんと動きやすい服、はいってるよん!」
     プリズムウォッチが光りカケルの身を包む 1675