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    まさん

    DONE🦐を庇ってモブ生徒の魔法を喰らった🦈が五感シャットダウンされた話………いま、先輩が、わたしを庇って倒れた。

    とある生徒が叫んだめちゃくちゃな呪文は恐ろしいことに解除の方法もわからない厄介な呪いを彼に振り掛けた。
    大きな身体が地面に倒れていくさまがスローモーションのようで、わたしは何も考えることなく隙間に自らを滑り込ませて先輩の頭だけはかろうじて守った。この時に捻った足首の痛みなんて、今は構っていられない。
    生徒は「俺は悪くねえ」と上擦った声で叫びながら走り去っていったけれど、その方向に柔らかく微笑むジェイド先輩が待ち構えていて、さらには彼の手刀で弾き飛ばされて壁にめり込んだ。

    「せんぱい、大丈夫ですか」

    先輩はぎゅうっと身体を縮めて、浅く早く呼吸を繰り返している。何かを探すようにもがく手を慌てて握って、あまりの握力で思わず目を瞑った。震える彼の、泣きそうな声にまた目を開ける。

    「小エビちゃん、どこにいんの?ここ、真っ暗で怖い、」

    「せんぱい、ここにいますよ。深呼吸してみてください」

    「ジェイド、アズール、どこにいんの?助けて、」

    ぎぢ、と骨が軋むくらいの握力は弛まず、わたしは件の生徒のこめかみを踏みにじるジェイド先輩を呼んだ。

    「フ 2717