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    のばら

    kkringo0413

    DONE御真祖様と、一輪のばらと、やさしいお寝坊さんの話。

    どうしてクラさんの棺桶が運よくシンヨコにやってきたのか、鬼ごっこ回の商品の中に、表面が凍ったような黒い箱が描いてあったことから膨らませた、あまりにも支離滅裂な話です。
    御真祖様から見たノスとクラ。どっちがどっちかはわからない……。

    オール捏造。キャラも崩壊気味。200%妄想。なんでも許せる方向け。
    「ばらの花に星の夢を」

     無邪気にふるまった一本のばらとの別れに、その小さな男の子は思いました。
     『花はじぶんの泣き顔を見られたくなかったんだ。花って弱みを見せたくないものだから』

     美しいばらたちが水で飾ったドレスを着て、月の光を受けて星のように輝く夜。きらきらと瞬く星の庭、静寂の中に聞こえてきのはシャラシャラと水をこぼすジョウロの音。
     そこではきつねなんかよりもずっとおおきな、小麦色ではなく漆黒を纏う竜が、ばらに囲まれながら鼻歌を歌っていた。「おお、愛しうる限り愛せ……」庭に咲いたばらはどれもたいそう見事なもので、誇りを持っているかのよう。
     綺麗なばらにも棘がある。うかつに手を伸ばせば鋭い棘が刺さるが、それでも彼は気になどしない。触れて傷つくことを知りながらも、触れるのをやめることはない。それが愛するということだと、黒き竜は知っている。
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    minamidori71

    DONE現パロビョルアシェ第六話。このシリーズ(馴れ初め編)は、これが最終話です。
    ルカの公開講座の最終日、打ち上げから帰宅したルカに、ビョルンはある質問をぶつける。『アシェラッドのバラッド』の本質に迫る彼らの問答は、思わぬ方向に向かい……。
    後半、ふたりが論争している場面で、ほんとうは傍点を使いたかった部分がいくつかあります。ポイピクではhtmlのタグも使えないので、斜体や太字にすることもできませんでした。このシリーズは年末あたりをめどに、一冊の本にしようと思っているので、そのときは傍点をつけます。
    Unknown Legend(6) 復活祭の後にはじまったロンドン博物館でのルカの公開講座は、八月最後の週の金曜日、無事に最終回を迎えた。
     終了後は、企画担当のルカの教え子ニコールと、最近彼女が同棲をはじめたという保存科学の専門家であるダミアンを交えて、いつもルカとビョルンが講義の後に寄るパブで打ち上げをした。ニコールの学生時代の話や、博物館のバックヤードでのこぼれ話に花が咲き、二人と別れたのは九時過ぎ。いつもながら混雑しているセントラル・ラインに乗って帰宅すると、ルカはさすがに疲れたようで、リビングに入るなりタイを解いてジャケットを脱ぎ、定位置のひとり掛けソファに身を投げ出した。
    「……こりゃア、嬉しいねェ」
     ミルクと蜂蜜をたっぷり足したアールグレイのマグを差し出すと、彼は眼を細める。いつも贔屓にしているコヴェント・ガーデンの茶葉専門店で買った、レモンとオレンジの皮がたっぷり入った特別なアールグレイである。疲れが溜まったときに、これを飲むのが好きなのだ。十ヶ月も一緒にいれば、彼がどんなときに何を望むのかくらい、すっかり頭に入っている。
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