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    ラブコメ

    はるち

    DONEリー先生の告白を断る度に時間が巻き戻るタイムリープ系SFラブコメです。

    別ジャンルの友人の話に影響を受けて書きました。SFは良いぞ。
    Re:the answer is up to_you.「あなたのことが好きなんですよ」
     
     take.1
     
     コーヒーの旨味とは酸味と苦味で決まる。それに加えるミルクは酸味を殺し、砂糖は苦味を殺す。であればそれらを過分に加えたこのマグカップの中に満ちているのは最早コーヒーの概念とでも言うべきものだろう。それでもこの器に満ちたものが十二分に美味しいのは、やはりこれを淹れた人間の腕と言うより他ない。茶を淹れる方が得意なんですけどねえ、と彼は言っていたが、他のものであっても彼はそつなくこなした。こんなものに舌が慣れてしまった今となっては、もうインスタントコーヒーの味には戻れない。以前は書類仕事を頼むだけで嫌そうな顔をしていたものだが、今は執務室に来る度にこうして頼んでいる仕事以外の雑務も自分から行ってくれる。今の時刻は午後四時、書類仕事にも一段落ついて一息入れるには丁度いいタイミングだ。最近の彼はこうして一杯を淹れてくれるだけでなく、それに合わせた茶菓子も――今日はクッキーだった――用意してくれる。その甲斐甲斐しさを、どういう風の吹き回しかと思っていたのだが。
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    t0mic0x0shi

    DONEフィガファウ風味。出来上がってるような出来上がってないような。
    フィガの頭の中がラブコメしてます。
    キスくらいします
    こたえはいち チョコレートがついている。
     隣に座ったファウストの、フィガロの前に立つときには比較的下がり気味で、東の国の魔法使いや子供たち、猫などを前にした時には上がっていることもある口の端、口角の右側についた茶色のそれを横目に見ながら、フィガロは手にしたグラスに口を付けた。
     薄い唇が縁取る彼の口は、その大きさからどうしてあれだけの音量と芯のある声が出るのかが不思議でならないほどには小さい、と思う。本当は大きいのだろうか、食べるときにはそれほど開かないだけで。
     それに、若いころから食事の仕方は綺麗だった。偏見も含むことを承知しつついうならば、大分昔の辺境の村の出身であるにもかかわらず。当時、外見の年齢のままにしか生きていなかったころから。ということは、生まれ育った家でそう躾られたのだろう。テーブルマナーは苦手です、決まりごとがたくさんあって。なんて、フィガロが魔法で用意した料理たちに対して可愛らしく恥じらっていたこともあったけれど、使うカトラリーの種類と順番を一度教えてやればそれ以降、ほとんど 間違うことはなかった。
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