SHIZUKa_moji
MEMO留文メモに残ってたのでどこかに載せた再掲かもふと、思い立っただけだ。
たまたま行列が出来る程の団子屋があって、気まぐれに並んでみて、並んだからと団子を買い、 持ち帰る途中で偶然お前を見付けたから、団子をやろうと思った。
「それだけだ」
「………………なるほど」
「なんだその間は!?」
「いや、お前も大概だと思ってな」
鍛練帰りの鍛練馬鹿は秋風吹く中で汗を垂らしている。
「素直に俺への土産だと言えよ。甘い物なんかそんな食わない癖に」
「食わない事はない!一本くらい食う」
「ならなんで包み三つもあんるんだ」
「これは伊作達用。これは後輩達用」
「もう一つは?」
「あーもううるさい!食うのか!?食わねえのか!?」
「食う」
くつくつと笑い出されて気まずいが、まぁいい。包みを一つ押し付けて去ろうとすれば、何故か腕を捕まれた。
「な……なんだよ」
「実は、鍛練前にちょっといい茶葉を手に入れたんだ。団子の礼に飲みに来い」
あまりしない子供っぽい笑みを浮かべながら、言葉に挑発を含んでいる。これは嬉しい誤算かもしれない。
「ならちょっと遅い月見でもするか」
「いいぜ。月見が出来ればの話しだが」
「っ、なんだよ。珍しくやる気だな」
「お前が誘った 801