yolkmint
DOODLEI tried coloring nsfw hehe.Easy password. 👀
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nae_purin
MOURNINGタルに興味がない(って思ってる)先生の話供養
その日その瞬間、鍾離の瞳にとびこんできた景色は怖いくらい脳裏に焼き付いていった。完全な弧を描く黄金。黒くそこだけを切り取られたかのような人影。それらに纒わり付く水飛沫。凡人の視力を遥かに凌ぐふたつの琥珀を引き絞り時間の流れがゆっくりと伸ばされた。そうしてかの一瞬を通り過ぎた後に残るのは重い物体が水面と衝突する音。潮風とともに運ばれてきたそれらは鍾離の頬を緩く撫でて行った。
「……。」
鍾離の立つ位置からではその決定的瞬間を確認することは出来なかった。遠くで崖から落下したそれを見下ろそうとする人影達を観る。それぞれが黒い襤褸切れを纏い得体が知れない。複数、否、八の人影は本来ならば闇に消えていたであろう。しかし今夜の月は恐ろしい程に綺麗だった。故に鍾離の瞳には彼らの人数も、体格も、背格好も良く見えただけの事。彼らとてこんな深夜に目撃が上がるとも思わなかったろう。
6237「……。」
鍾離の立つ位置からではその決定的瞬間を確認することは出来なかった。遠くで崖から落下したそれを見下ろそうとする人影達を観る。それぞれが黒い襤褸切れを纏い得体が知れない。複数、否、八の人影は本来ならば闇に消えていたであろう。しかし今夜の月は恐ろしい程に綺麗だった。故に鍾離の瞳には彼らの人数も、体格も、背格好も良く見えただけの事。彼らとてこんな深夜に目撃が上がるとも思わなかったろう。
nae_purin
MOURNING弓を打つタル供養。
野次が飛ぶ中一人弓を構えたタルタリヤに緊張は見えない。ただ気分がいいように微笑を浮かべて手元の弓を構えていた。「はやく」と外野の声にはいはいと返す声はずいぶん気楽だ。タルタリヤと真反対の壁際に男が立つ。その手には一枚のモラが握られていて、あれが的となるらしい。なんどか手遊びのようにコインをはじいている。
「準備はいいか?」
「いつでもいいよ」
ふふん、と鼻を鳴らして弓を見せ、矢を一つ取り出す。
周囲の熱が上がる。かの執行官の腕前がどれほどのものか見極めようと人の目が集まる。「当たるわけがない」「いいや当たるさ」賭け事を始めるテーブルもあるほどだ。鍾離は一人残された席で酒を飲みながらその様子を眺めていた。
1262「準備はいいか?」
「いつでもいいよ」
ふふん、と鼻を鳴らして弓を見せ、矢を一つ取り出す。
周囲の熱が上がる。かの執行官の腕前がどれほどのものか見極めようと人の目が集まる。「当たるわけがない」「いいや当たるさ」賭け事を始めるテーブルもあるほどだ。鍾離は一人残された席で酒を飲みながらその様子を眺めていた。
nae_purin
MOURNINGモブに色々改造されて先生に救出されてほっとするも(まだ公子の威厳ギリ保ってる)こんな体みないで!って絶望して(先生に見られてもう自分が公子に相応しくないって思ってしまって)鬱になってふらっと出た徘徊先で旅人にぼろぼろの姿見られてガン泣きしながら迎えにきた先生に回収されて欲しい、話です。供養。 鍾離をの洞天を抜け出し、行く先もなく歩く。かろうじて履いたスラックスと、肩にひっかけただけの真っ白のシャツ。見下ろした自分の体は見慣れた傷しかない。鍾離に直してもらったばかりのまっさらな体。治療の際、ひとつひとつ鍾離の指先が辿っていったその傷たちはもうないはずなのに、隠すように振るえる指先シャツのボタンを留める。
踏みしめた地面に転がる石を感じながら足元を見る。洞天から転がり出た先がどこにつながるのか考える暇もなかった。呆然としたまま辺りを見回す。先ほどから見える木々は黄金に色付き、璃月の地であることは伺える。しかし2人ほどが通れる程度の道は舗装されているともいえず、裸足で歩くような道ではないことだけが確かだ。差し込む光を遮る木の葉が影をつくり道を彩る。木漏れ日の隙間から除く青空は雲一つなく、暖かい。常であれば息をのむ景色だったのかもしれない。けれど、いまのタルタリヤにとって景色がどうなどとは関係無かった。ただ、この道の先を進めば鍾離の視界から少しでも遠くに行けると盲目的に信じているだけだ。足を傷つける小石が意識の端に引っかかっては消えてゆく。
2506踏みしめた地面に転がる石を感じながら足元を見る。洞天から転がり出た先がどこにつながるのか考える暇もなかった。呆然としたまま辺りを見回す。先ほどから見える木々は黄金に色付き、璃月の地であることは伺える。しかし2人ほどが通れる程度の道は舗装されているともいえず、裸足で歩くような道ではないことだけが確かだ。差し込む光を遮る木の葉が影をつくり道を彩る。木漏れ日の隙間から除く青空は雲一つなく、暖かい。常であれば息をのむ景色だったのかもしれない。けれど、いまのタルタリヤにとって景色がどうなどとは関係無かった。ただ、この道の先を進めば鍾離の視界から少しでも遠くに行けると盲目的に信じているだけだ。足を傷つける小石が意識の端に引っかかっては消えてゆく。
nae_purin
DOODLEすしざんまいする鍾タルです最近、璃月の人々に新しい共通認識が生まれた。
「せんせ~~~~~~~~~~~~!殺意のお届けだよ~~~!」
鍾離の見上げる先、璃月の伝統建築である赤塗りの欄干から体を乗り出した公子の声が朝の璃月に響く。普通にめちゃめちゃいい声なのでそれはそれは心地よく、まるで吹き抜ける風みたいに声は街を駆け巡っていった。行きかう人々が何事だと鍾離と同じように顔を上げて、あぁなんだいつものことかと普通に歩きだした。公子ことタルタリヤはにっこにこ笑顔で欄干から今にも飛び出すという姿勢で両手を離し、するりと水の双剣をつくりだす。そしてぴょんと兎みたいに手すりの上に飛び乗ると、とんっと軽く蹴り上げた。
おおよそ3階分の高さから身を投げたタルタリヤのくちから笑いがこぼれる。あははははは、とそんな笑い声とともに落下してくる人間とか常識的に考えればただの恐怖である。ただ、その真下でまるで天気の良い空を見上げてますという風な人物はそれで1ミリたりとも恐怖するような存在ではなかったし、ましてそれが慣れたことであれば__
1947「せんせ~~~~~~~~~~~~!殺意のお届けだよ~~~!」
鍾離の見上げる先、璃月の伝統建築である赤塗りの欄干から体を乗り出した公子の声が朝の璃月に響く。普通にめちゃめちゃいい声なのでそれはそれは心地よく、まるで吹き抜ける風みたいに声は街を駆け巡っていった。行きかう人々が何事だと鍾離と同じように顔を上げて、あぁなんだいつものことかと普通に歩きだした。公子ことタルタリヤはにっこにこ笑顔で欄干から今にも飛び出すという姿勢で両手を離し、するりと水の双剣をつくりだす。そしてぴょんと兎みたいに手すりの上に飛び乗ると、とんっと軽く蹴り上げた。
おおよそ3階分の高さから身を投げたタルタリヤのくちから笑いがこぼれる。あははははは、とそんな笑い声とともに落下してくる人間とか常識的に考えればただの恐怖である。ただ、その真下でまるで天気の良い空を見上げてますという風な人物はそれで1ミリたりとも恐怖するような存在ではなかったし、ましてそれが慣れたことであれば__
T.M
DONEあまりに出遅れた海灯祭漫画続きを描きたくなってしまったので、忘れた頃にTwitterフォロワーさん限定で続きを少しずつ公開していきます…!
※続きはほんの少しだけセンシティブ(予定)
2022.3.2 英訳追加しました! 7
tam_azusa
DONEお題箱リクエスト『Subの自分が嫌なタルタリヤ』零れおちるコトン、と高い音を奏でながら酒が並々と注がれていた杯がテーブルに転がった。上質な酒の品の良い香りが卓上に広まり、鼻腔から脳内まで染みてくる。
「公子殿?」
どうかしたのかと、異変を感じ取った硬い声音に震えそうになる肩を、卓の下に隠れた拳を握りしめて堪えようとした。
自分が男性性だけではなくSubの性を持っていると判明したのは少年から戦士へと変貌して数年が経ってからだ。戦いの世界に身を置き己を鍛えることに熱心な男にとって、かの性が持つ被虐の衝動など鍛練の合間に発散されてしまうものだったのだ――つい最近までは。
なまじ肉体も精神も並外れた強度を手に入れてしまった戦士ではそこらのDomで満足することもなく、時折溜まりそうになる欲求も抑制薬で散らしてしまえた。だから『公子』タルタリヤがダイナミクスであることに苦労したことはない。
2495「公子殿?」
どうかしたのかと、異変を感じ取った硬い声音に震えそうになる肩を、卓の下に隠れた拳を握りしめて堪えようとした。
自分が男性性だけではなくSubの性を持っていると判明したのは少年から戦士へと変貌して数年が経ってからだ。戦いの世界に身を置き己を鍛えることに熱心な男にとって、かの性が持つ被虐の衝動など鍛練の合間に発散されてしまうものだったのだ――つい最近までは。
なまじ肉体も精神も並外れた強度を手に入れてしまった戦士ではそこらのDomで満足することもなく、時折溜まりそうになる欲求も抑制薬で散らしてしまえた。だから『公子』タルタリヤがダイナミクスであることに苦労したことはない。