MondLicht_725
DONE3/25 完結hrhn夏五(転生パロ https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16596444 の2人)がお出かけする話。前世も世界も交えて。 39474
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MAIKING「呪霊たちの宴2」での展示小説でした。祓本の夏五+αです。
見てくださりありがとうございます!
※少し加筆修正しました(2/9)
某ゲームバラエティのロケのためにとある村を訪ねた悟は、バスから降りた瞬間まったく違う世界に立っていた。そこはこれからやる予定だったゲームの設定そのままに鬼が人を襲う異世界だった。そこで出会ったのは―― 30307
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DONEhttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16596444#6この世界の祓本夏五(転生)
夏と秋の間の話
【夏五】花火大会【祓本】 またか、と思った。
ほとんどなにもなくなった部屋を見ても、案外冷静だった。たぶん、どこかでは予感していたのだと思う。
初めて参加した賞レースでそこそこいいところまでいって、結果瞬く間に注目を集めて、目が回るくらい忙しくなって、半年も経たないうちにピンでの仕事も増えた。手に入れた金でちょっといいところに引っ越して、さあここからまた一緒にって笑いあったのに、顔を合わせることも少なくなっていった。
五条でさえすり減っていたのだから、繊細な相方はもっとだろうと予想はついていた。ついていたが、頑固なまでに通話アプリを入れない相方にせいぜいメールで大丈夫かと尋ねることしかできず――だから。
ついさっきまで、五条はひとりで3日間、泊りがけの仕事だった。こっそりと引っ越しの作業をするには十分な時間だったのだろうと思う。
3242ほとんどなにもなくなった部屋を見ても、案外冷静だった。たぶん、どこかでは予感していたのだと思う。
初めて参加した賞レースでそこそこいいところまでいって、結果瞬く間に注目を集めて、目が回るくらい忙しくなって、半年も経たないうちにピンでの仕事も増えた。手に入れた金でちょっといいところに引っ越して、さあここからまた一緒にって笑いあったのに、顔を合わせることも少なくなっていった。
五条でさえすり減っていたのだから、繊細な相方はもっとだろうと予想はついていた。ついていたが、頑固なまでに通話アプリを入れない相方にせいぜいメールで大丈夫かと尋ねることしかできず――だから。
ついさっきまで、五条はひとりで3日間、泊りがけの仕事だった。こっそりと引っ越しの作業をするには十分な時間だったのだろうと思う。
mondlicht1412
DONE祓本の夏五。夏が見た悪い夢。
【祓本夏五】悪い夢 見慣れた後姿があった。しかしどこか違和感がある。
無造作に遊んでいる白銀の髪が、きっちり短く切り揃えられきっちり整っている。そしてらしくないスーツを着ていた。お決まりのステージ衣装となっている、黒の上下ではなくて、なんというだったか…そう、いわゆるリクルートスーツ。
「悟…?」
半信半疑でその名前を口にする。間違いなく彼だと思うと同時に、まったくの他人のようにも思えて、なんとも奇妙な感覚だった。
声が小さかったせいなのか、彼が振り向くことはなかった。それがなぜか拒絶されているように思えて、焦りが浮かぶ。
「悟、」
さっきよりも大きな声で呼び、同時に何かに突き動かされるように走り寄る。今度は気づいてもらえたようで、ゆっくりとこちらを見た。
2525無造作に遊んでいる白銀の髪が、きっちり短く切り揃えられきっちり整っている。そしてらしくないスーツを着ていた。お決まりのステージ衣装となっている、黒の上下ではなくて、なんというだったか…そう、いわゆるリクルートスーツ。
「悟…?」
半信半疑でその名前を口にする。間違いなく彼だと思うと同時に、まったくの他人のようにも思えて、なんとも奇妙な感覚だった。
声が小さかったせいなのか、彼が振り向くことはなかった。それがなぜか拒絶されているように思えて、焦りが浮かぶ。
「悟、」
さっきよりも大きな声で呼び、同時に何かに突き動かされるように走り寄る。今度は気づいてもらえたようで、ゆっくりとこちらを見た。