Tofu_funya2
DONEヴァンパイアパロを衝動的に書き殴ってしまった。すぎさくです。貴方へ贈るマルベリー 吸血鬼の間には決して破ってはならない掟がある。それは
『吸血鬼同士での吸血は決してしてはならない』
吸血鬼の血液は同族にとって猛毒であり、口にすれば必ず死に至る。間違っても種族を絶やさない為に先祖代々から言い伝えられている掟であった。
だがこの同族同士の吸血行為という禁忌は現代になると恋人らの逃避に使われるようになった。身分が違い結ばれることの無い者らや同性同士で恋仲にある者らが「来世でまた出逢い、お互い祝福されますように」とお互いの血を口に含みあの世へ飛び立つ。所謂、心中というものだ。
そんな行為が蔓延ってしまっている現代。年若い子らがそれらを聞いてしまえば影響を受けてしまうのは明白で。
杉下京太郎と桜遥もまた、その禁忌とやらに触れようとしている最中であった。
2493『吸血鬼同士での吸血は決してしてはならない』
吸血鬼の血液は同族にとって猛毒であり、口にすれば必ず死に至る。間違っても種族を絶やさない為に先祖代々から言い伝えられている掟であった。
だがこの同族同士の吸血行為という禁忌は現代になると恋人らの逃避に使われるようになった。身分が違い結ばれることの無い者らや同性同士で恋仲にある者らが「来世でまた出逢い、お互い祝福されますように」とお互いの血を口に含みあの世へ飛び立つ。所謂、心中というものだ。
そんな行為が蔓延ってしまっている現代。年若い子らがそれらを聞いてしまえば影響を受けてしまうのは明白で。
杉下京太郎と桜遥もまた、その禁忌とやらに触れようとしている最中であった。
らんじゅ
DOODLE朝活ポーパロ🌲🌸の小話
人間ではない🍅と💊(不在)と🌲
薔薇の香りがする街 この街には強きものが掲げた看板がある。
『これより先
人を傷つけるもの
物を壊すもの
悪意を持ち込むもの
何人も例外なく
ボウフウリンが粛清する』
それは頂点に座す龍が敷いた、たったひとつの掟。懐に囲うものたちを害する者に宛てた修羅からの最後の警告。
『梅宮一』それが龍の名前である。
龍の元には、実に多くの少年たちが集う。その全てを龍は快活に笑い、慈愛でもって固く握る拳を解き、優しく触れる。龍にとってこの街で息づく全てが加護対象であり、集う少年たちは須く弟妹であるのだ。
この街にはもうひとつだけ掟がある。
『この街に漂う薔薇の芳香の理由を口にしてはならない』
この街はいつも微かに薔薇の香りがする。花屋には常に新鮮な薔薇が置いてあるし、薔薇の香料は何処ででも手に入る。そして、梅宮一からは薔薇の香りがする。白い髪が揺れるたび、翠緑色が瞬くたび、彼の象徴たる学ランの裾が靡くたび、甘くその芳香が花開くのだ。
1383『これより先
人を傷つけるもの
物を壊すもの
悪意を持ち込むもの
何人も例外なく
ボウフウリンが粛清する』
それは頂点に座す龍が敷いた、たったひとつの掟。懐に囲うものたちを害する者に宛てた修羅からの最後の警告。
『梅宮一』それが龍の名前である。
龍の元には、実に多くの少年たちが集う。その全てを龍は快活に笑い、慈愛でもって固く握る拳を解き、優しく触れる。龍にとってこの街で息づく全てが加護対象であり、集う少年たちは須く弟妹であるのだ。
この街にはもうひとつだけ掟がある。
『この街に漂う薔薇の芳香の理由を口にしてはならない』
この街はいつも微かに薔薇の香りがする。花屋には常に新鮮な薔薇が置いてあるし、薔薇の香料は何処ででも手に入る。そして、梅宮一からは薔薇の香りがする。白い髪が揺れるたび、翠緑色が瞬くたび、彼の象徴たる学ランの裾が靡くたび、甘くその芳香が花開くのだ。
めすぶた
MOURNING夏休みに補習を受ける2年生の🌲🌸ちょっとギャグに走りましたが、
世の🌲🌸好きに響けばいいなと、期間限定で公開します。
【240801】フォロワー限定公開に変更
あつはなついもんね。
旅行の移動中に書いたので誤字、脱字あったらすいません!
熱中症に気を付けてお過ごしください。 1365
Tofu_funya2
DONE「我が親愛なるマリアへ」3年生になり、総代となった🌸と天へと祈りを捧げる🌲のとある物語。すぎさくです。
美しさの中にある僅かな恐怖と底知れぬ狂気を感じていただけたらな、と思います。
※オリジナルの設定です。
※実在する宗教や団体とは一切関係ありません。 7987
らんじゅ
DOODLE†🌲🌸クロスを落として情緒不安定で泣いちゃったので
あやしてやるべく彼だけのマリアが走り回る話
ついでにモブ僕も推しの過剰なファンサに泣いちゃう
お豆腐さんの祈りを捧げる三年🌲に萌え禿げた末の妄想
慈愛の母、俺のマリア「あれ、なんだろ」
廊下の端できらりと何かが光る。拾い上げてみると、それは銀色の細い十字架だった。はて、誰かのキーホルダーだろうか。それにしては重みがあって大きい。と言っても手のひらに収まるくらいのものだ。銀色に光るよく手入れされたそれを慎重に学ランのポケットに入れ、僕は歩き出す。
(職員室にでも届けておこう)
心の中でそう呟きながら足早に目的地へ向かう。曲がり角をすいと曲がると、誰かにぶつかる。わぶ、なんて間抜けな声が出たのがちょっと恥ずかしかった。相手も自分も早足だったから弱っちい僕は尻餅をつく……ことはなく、相手にガバリと抱えられる形で支えられる。
「悪い、前見てなかった。大丈夫か?」
「は、はひ!」
1820廊下の端できらりと何かが光る。拾い上げてみると、それは銀色の細い十字架だった。はて、誰かのキーホルダーだろうか。それにしては重みがあって大きい。と言っても手のひらに収まるくらいのものだ。銀色に光るよく手入れされたそれを慎重に学ランのポケットに入れ、僕は歩き出す。
(職員室にでも届けておこう)
心の中でそう呟きながら足早に目的地へ向かう。曲がり角をすいと曲がると、誰かにぶつかる。わぶ、なんて間抜けな声が出たのがちょっと恥ずかしかった。相手も自分も早足だったから弱っちい僕は尻餅をつく……ことはなく、相手にガバリと抱えられる形で支えられる。
「悪い、前見てなかった。大丈夫か?」
「は、はひ!」
らんじゅ
DOODLE三年生短髪🌲時空軽い読み物を認めました。
運命トライアングルを見るモブの話。
僕の敬愛する先輩 僕には敬愛する先輩がいる。我らが多聞衆筆頭・杉下京太郎先輩だ。先輩はとっても背が高く、寡黙で、いつも屋上に居る。何度か行った屋上に見事に整備されていた小規模の畑は先輩が世話をしているらしい。なんでも前総代・梅宮一さんから受け継いだものなのだとか。
いつも土いじりをしているからか、先輩は中々学ランを着ない。学ランを羽織るところなんて、見回りのときか、学校の式典のときくらいだ。僕はそれがちょっと惜しい。だって先輩がピシッと学ランを羽織るのは格好良いのだ。背が丸まっていようと遥かに高い位置にある目がきらりと光って、現総代・桜遥先輩の背後から相手を睨み付ける先輩はそりゃあもう痺れるほど格好良いのだ。僕はあまり知らないけれど、先輩は昔すごく髪が長かったらしい。先輩の灰がかった青が風に揺れるのはもうヴィーナスも恋に落ちてしまうんじゃなかろうか。
1631いつも土いじりをしているからか、先輩は中々学ランを着ない。学ランを羽織るところなんて、見回りのときか、学校の式典のときくらいだ。僕はそれがちょっと惜しい。だって先輩がピシッと学ランを羽織るのは格好良いのだ。背が丸まっていようと遥かに高い位置にある目がきらりと光って、現総代・桜遥先輩の背後から相手を睨み付ける先輩はそりゃあもう痺れるほど格好良いのだ。僕はあまり知らないけれど、先輩は昔すごく髪が長かったらしい。先輩の灰がかった青が風に揺れるのはもうヴィーナスも恋に落ちてしまうんじゃなかろうか。
Tofu_funya2
DONE恋の自覚は空腹から。🌲🌸です。食欲となんちゃらは紙一重 ぐぅぅぅぅう。そんな地響きのような音が教室中に響き渡る。
皆が何だ何だと騒ぐ中、音の犯人の目の前に居る桐生三輝が声を掛ける。
「おょ〜?杉ちゃん、朝ご飯食べ損ねたのん?」
「……………………」
あのけたたましい音の正体は、杉下京太郎の腹の虫が鳴いた音であった。
桐生の質問には答えず、杉下は顔を顰めてある一点を見つめていた。
視線の先には、楡井、蘇芳、そしてその二人と何やら話しては顔を赤くしたり叫んだりしている桜の姿。
ぐうぅ。またしても杉下の腹が鳴る。
「……………………チッ」
どうもアイツを見ていると腹が減る。そう気付いたのはここ最近だ。初めはアイツを視界に入れると腹が立つので、それでカロリーを無駄に消費して腹が減っているのだろうと思っていた。だが最近はどうだ。特にイラついた経緯は無くとも腹が減る。今日だって朝ご飯はしっかりと食べてきた。茶碗に山盛りの白米を平らげてきたのだ。なのに腹が減る。どう考えてもおかしい。
1400皆が何だ何だと騒ぐ中、音の犯人の目の前に居る桐生三輝が声を掛ける。
「おょ〜?杉ちゃん、朝ご飯食べ損ねたのん?」
「……………………」
あのけたたましい音の正体は、杉下京太郎の腹の虫が鳴いた音であった。
桐生の質問には答えず、杉下は顔を顰めてある一点を見つめていた。
視線の先には、楡井、蘇芳、そしてその二人と何やら話しては顔を赤くしたり叫んだりしている桜の姿。
ぐうぅ。またしても杉下の腹が鳴る。
「……………………チッ」
どうもアイツを見ていると腹が減る。そう気付いたのはここ最近だ。初めはアイツを視界に入れると腹が立つので、それでカロリーを無駄に消費して腹が減っているのだろうと思っていた。だが最近はどうだ。特にイラついた経緯は無くとも腹が減る。今日だって朝ご飯はしっかりと食べてきた。茶碗に山盛りの白米を平らげてきたのだ。なのに腹が減る。どう考えてもおかしい。
Tofu_funya2
DONE過去に魘され夢を見ることの出来ない🌸と、そんな彼の逃げ場になってあげる🌲のお話です。揺籠 桜遥は眠るのが不得手である。
いつからそうだったか、覚えていないほどには長い間そうだった。
目を閉じれば耳の奥から聞こえてくる数々の罵声や嘲笑。耳を塞いでも、心の中でやめろと叫んでも、それが消えることは無かった。
当然そんな状態では眠ることなど出来ず、度々目を覚ましては自らに流れる冷たい汗に苦虫を噛み潰したような顔をする毎日。アイツが隣に居れば、なんて考えが頭をよぎる。いつからこんなに弱くなったのだろう。鏡の向こうに見える自分が酷く歪んだように見えた。
◇◇◇◇◇
「桜さん?大丈夫ですか……?顔色悪いですよ?」
たんぽぽのようなあたたかい色の髪をふわふわと揺らし、楡井が桜に声を掛ける。
2554いつからそうだったか、覚えていないほどには長い間そうだった。
目を閉じれば耳の奥から聞こえてくる数々の罵声や嘲笑。耳を塞いでも、心の中でやめろと叫んでも、それが消えることは無かった。
当然そんな状態では眠ることなど出来ず、度々目を覚ましては自らに流れる冷たい汗に苦虫を噛み潰したような顔をする毎日。アイツが隣に居れば、なんて考えが頭をよぎる。いつからこんなに弱くなったのだろう。鏡の向こうに見える自分が酷く歪んだように見えた。
◇◇◇◇◇
「桜さん?大丈夫ですか……?顔色悪いですよ?」
たんぽぽのようなあたたかい色の髪をふわふわと揺らし、楡井が桜に声を掛ける。
らんじゅ
DOODLE朝活カーテンの中でイチャイチャする🌲🌸の小話
カーテンの裏の逢瀬杉下京太郎は、よく眠る。教室に居るときはほぼ確実に机に突っ伏して眠っていると言えよう。寝る子は育つを地で行くこの男は、そのくらいよく眠る。
それが最近、眠らずにぼうっと外を見ていることがある。開け放たれた窓の落下防止のポールに肘を掛けて、舞い上がる夜をそのままに波打つカーテンの中で静かにどこかを見ていることがある。
杉下がそうして外を見ていると、桜がどこからともなくやってきて、その腕に収まるのだ。そこに会話も何も必要なく、そこに在るべきパズルのピースのように。あるいは地面に描いた円に猫が吸い込まれていくように。
そうしてしばらく抱き合っていると、どちらからともなく視線を絡ませ合い、ただそこにある唇を確認するかのようにゆっくりと口を合わせ始める。触れる唇を相手の唇で押し付けて、カーテンの中の穏やかな時間が通常の倍以上の時間を掛けて流れていく。やわやわと唇を喰み、杉下の高い体温の指で人より少しだけ低い体温の桜の肌を辿ると、桜は小さくン、と声を上げる。それはとてつもなく色気を含み、その吐息だけで健全な男子高校生なら反応をしてしまうほどだった。杉下も例に漏れず、怠そうに肘を掛けていた腕を持ち上げ桜の頭にその大きな手のひらをそっと添えると、触れ合わせるだけだった桜の唇にゆっくりと舌を差し込む。桜もそれを拒まずに、受け止めながらゆったりと腰を杉下の脚に押し付けた。穏やかなカーテン裏の日向の逢瀬に、欲が混ざる。じゅる、と小さく水音を立てて段々と深くなる口付けは、息が上がってしまわぬ内にどちらからともなく離れていく。桜がほんのりと頬を染めながらほう、と息をつくと、杉下はその耳元でそっと囁く。
714それが最近、眠らずにぼうっと外を見ていることがある。開け放たれた窓の落下防止のポールに肘を掛けて、舞い上がる夜をそのままに波打つカーテンの中で静かにどこかを見ていることがある。
杉下がそうして外を見ていると、桜がどこからともなくやってきて、その腕に収まるのだ。そこに会話も何も必要なく、そこに在るべきパズルのピースのように。あるいは地面に描いた円に猫が吸い込まれていくように。
そうしてしばらく抱き合っていると、どちらからともなく視線を絡ませ合い、ただそこにある唇を確認するかのようにゆっくりと口を合わせ始める。触れる唇を相手の唇で押し付けて、カーテンの中の穏やかな時間が通常の倍以上の時間を掛けて流れていく。やわやわと唇を喰み、杉下の高い体温の指で人より少しだけ低い体温の桜の肌を辿ると、桜は小さくン、と声を上げる。それはとてつもなく色気を含み、その吐息だけで健全な男子高校生なら反応をしてしまうほどだった。杉下も例に漏れず、怠そうに肘を掛けていた腕を持ち上げ桜の頭にその大きな手のひらをそっと添えると、触れ合わせるだけだった桜の唇にゆっくりと舌を差し込む。桜もそれを拒まずに、受け止めながらゆったりと腰を杉下の脚に押し付けた。穏やかなカーテン裏の日向の逢瀬に、欲が混ざる。じゅる、と小さく水音を立てて段々と深くなる口付けは、息が上がってしまわぬ内にどちらからともなく離れていく。桜がほんのりと頬を染めながらほう、と息をつくと、杉下はその耳元でそっと囁く。
らんじゅ
DOODLE⚠️キャラ崩壊⚠️衝動のままに書いてしまった……多分続かない
アイドルの運命トライアングルと俳優初期🌲
ナチュラルに🌲🌸
モブ視点
推しの兄「待て、俺すげぇ嫌な予感がする。居るだろ、奴が」
液晶画面の向こうで私の推しこと、風鈴所属「destiny」の青色担当杉下京太郎は夜色の長髪をくしゃりと掴み、顔をギュッと顰めた。
『は〜〜〜〜?顰めた顔すら可愛いのかお前は〜〜〜〜?知ってたが……』
『あたしゃすおがさくぴの隣で運命面して立ってんのが大好物なんだ』
『なんの予感がしたんだい……?』
『にれくゆのキョト顔可愛すぎ愛』
私は濡れた髪を拭くのもそこそこにスマホで実況用の掲示板を開く。そしてスイスイと文字を打ち込むと、ポンとTLに放流される。
『奴……とは……?』
私はわりと最近駅の広告で杉下京太郎と目が合ってから「destiny」を追っているので、推しの言う“奴”に心当たりがなかった。苦手な芸能界での知人などがいるのだろうか?口下手な彼のことだ、一人二人いたとしても変じゃない。私がそう頭を捻っていると次々とTLは更新されていく。
3025液晶画面の向こうで私の推しこと、風鈴所属「destiny」の青色担当杉下京太郎は夜色の長髪をくしゃりと掴み、顔をギュッと顰めた。
『は〜〜〜〜?顰めた顔すら可愛いのかお前は〜〜〜〜?知ってたが……』
『あたしゃすおがさくぴの隣で運命面して立ってんのが大好物なんだ』
『なんの予感がしたんだい……?』
『にれくゆのキョト顔可愛すぎ愛』
私は濡れた髪を拭くのもそこそこにスマホで実況用の掲示板を開く。そしてスイスイと文字を打ち込むと、ポンとTLに放流される。
『奴……とは……?』
私はわりと最近駅の広告で杉下京太郎と目が合ってから「destiny」を追っているので、推しの言う“奴”に心当たりがなかった。苦手な芸能界での知人などがいるのだろうか?口下手な彼のことだ、一人二人いたとしても変じゃない。私がそう頭を捻っていると次々とTLは更新されていく。
らんじゅ
DOODLEお姉が「夏と言えば浴衣デートだよね」って言うから息抜きに🌲🌸小話厄介ジジイと近所のババア、爺婆ネットワークの恐ろしさに慄くすぎさくの話
浅葱の青海波「おう、お前ら!祭り行かねえのか!」
放課後、見回りもなく持て余していた暇を杉下の部屋で杉下の唇を食んで潰していると、もはや慣れ親しんだ大声が階下から響いた。杉下は舌打ちをひとつ落とすと、驚いて固まる桜の顔を覗き込んだ。
「……どする」
「ま、つり……?」
「おう」
そこの広場のちっせえやつ、と窓の外を指して杉下は顎をしゃくる。杉下の唇を食むことに集中していて気付かなかったが、よくよく聴けば風に乗って微かに祭囃子が聴こえて来ていた。桜の火照る頬を杉下の指がするりと撫でると、顎を掬いちゅん、と触れるだけのキスをする。
「……行く?」
「……ン、ふく……」
ふうふうと息を切らす桜は乱れた衣服を正そうとゆるゆる手を伸ばす。それを眺めていた杉下はあ、と短く声を出すと、脱いじまえ、と桜のスラックスを取り払った。
2161放課後、見回りもなく持て余していた暇を杉下の部屋で杉下の唇を食んで潰していると、もはや慣れ親しんだ大声が階下から響いた。杉下は舌打ちをひとつ落とすと、驚いて固まる桜の顔を覗き込んだ。
「……どする」
「ま、つり……?」
「おう」
そこの広場のちっせえやつ、と窓の外を指して杉下は顎をしゃくる。杉下の唇を食むことに集中していて気付かなかったが、よくよく聴けば風に乗って微かに祭囃子が聴こえて来ていた。桜の火照る頬を杉下の指がするりと撫でると、顎を掬いちゅん、と触れるだけのキスをする。
「……行く?」
「……ン、ふく……」
ふうふうと息を切らす桜は乱れた衣服を正そうとゆるゆる手を伸ばす。それを眺めていた杉下はあ、と短く声を出すと、脱いじまえ、と桜のスラックスを取り払った。
らんじゅ
DOODLE🌲ん家のジジイ捏造京ちゃんとはるちゃんが雨に降られて京ちゃん家に行ったらクソデカボイスのジジイにエンカウントする小話
杉下んちの厄介ジジイ「イ!!てめえジジイに何か吹き込みやがったな!?」
「は」
登校するなり深海色の髪を振り乱して杉下は言った。いや、吠えたが正解だろう。歯を食いしばり、目を見開くまさに威嚇をして窓辺に座る桜に吠えかかった。しかし桜は吠えられる理由が特に思い当たらなかったので、ただ杉下に朝一番で吠えられたという印象だけがあった。すう、と桜の目が据わり、地を這うように「なんだてめえ」と杉下を睨みつける。
「喧嘩売ってんなら買うぞ、あ?」
「てめえじゃねえなら誰がいんだよ、あ?」
まさに一触即発。クラスメイトたちはせめて流れ弾は喰らうまいとそそくさと二人から遠ざかる。
「てめえは本当に要るところまで端折りやがってよ。言葉にしなきゃわかんねえことってのはあんだよ、ボケ。梅宮に聞かなきゃなんもわかんねえのか?あ?」
3427「は」
登校するなり深海色の髪を振り乱して杉下は言った。いや、吠えたが正解だろう。歯を食いしばり、目を見開くまさに威嚇をして窓辺に座る桜に吠えかかった。しかし桜は吠えられる理由が特に思い当たらなかったので、ただ杉下に朝一番で吠えられたという印象だけがあった。すう、と桜の目が据わり、地を這うように「なんだてめえ」と杉下を睨みつける。
「喧嘩売ってんなら買うぞ、あ?」
「てめえじゃねえなら誰がいんだよ、あ?」
まさに一触即発。クラスメイトたちはせめて流れ弾は喰らうまいとそそくさと二人から遠ざかる。
「てめえは本当に要るところまで端折りやがってよ。言葉にしなきゃわかんねえことってのはあんだよ、ボケ。梅宮に聞かなきゃなんもわかんねえのか?あ?」