chaldea_uko
DONE【甘々】現パロ伊ぐだ♀のポッキーの日SSです!
「……立香?」
「あれ、伊織だ」
「もしや同じ電車だったか?」
とある月曜の夜。仕事帰りの伊織は、駅の構内のコンビニから出てきた恋人に声を掛けた。ここは二人が同棲する家の最寄駅だ。
「そうだったのかも。全然気付かなかった」
「少し急げばまだバスに間に合うが……」
「えっ、じゃあ行こう!」
立香の手が伊織の腕を掴む。ぐい、と強く引っ張られるがまま、二人は一緒にロータリーへと走り出した。
向かう先の停留所にはすでにバスが停まっており、同じように帰宅する人々が四角い箱の中へと吸い込まれていくのが見える。伊織と立香もなんとか走り込むと、すぐにドアが閉まってバスは滑らかに発進した。
「頑張って……走った甲斐があった、ね……」
2598「あれ、伊織だ」
「もしや同じ電車だったか?」
とある月曜の夜。仕事帰りの伊織は、駅の構内のコンビニから出てきた恋人に声を掛けた。ここは二人が同棲する家の最寄駅だ。
「そうだったのかも。全然気付かなかった」
「少し急げばまだバスに間に合うが……」
「えっ、じゃあ行こう!」
立香の手が伊織の腕を掴む。ぐい、と強く引っ張られるがまま、二人は一緒にロータリーへと走り出した。
向かう先の停留所にはすでにバスが停まっており、同じように帰宅する人々が四角い箱の中へと吸い込まれていくのが見える。伊織と立香もなんとか走り込むと、すぐにドアが閉まってバスは滑らかに発進した。
「頑張って……走った甲斐があった、ね……」
chaldea_uko
MOURNING【甘々】伊織に英霊博装が支給された世界線
※重度の幻覚
※博装の装いは武蔵ちゃんのやつを男向けにしたようなイメージ
※伊織がいるということは武蔵ちゃんがいないと解釈しているデアなので、伊織がセイバーウォーズパビリオンに配置される想定
近頃のカルデアを包む空気は妙にそわそわとしている。廊下ですれ違うサーヴァントの中には普段とは異なる格好をした者もおり、その者たちは皆一様に満面の笑みをたたえていた。
そうでない者たちも何やら忙しなく過ごしているようで、例えるならば祭りの前の高揚感に似た、不思議な空気に満ちている。
「マシュ殿、これは何かの『いべんと』か?」
食堂で一緒になったマシュに問うてみると、彼女は瞳を輝かせながら答えてくれた。
「毎年この時期に行われる一大イベントです!こうして新たな一年を重ねられたことをカルデアの皆さんと一緒にお祝いする……お祭りのようなものですね!」
「やはり皆が浮かれているのはそう云うことなのだな」
「はい!今年はこれまで旅した特異点をシミュレーターで再現して、観光気分で楽しむそうですよ!」
3665そうでない者たちも何やら忙しなく過ごしているようで、例えるならば祭りの前の高揚感に似た、不思議な空気に満ちている。
「マシュ殿、これは何かの『いべんと』か?」
食堂で一緒になったマシュに問うてみると、彼女は瞳を輝かせながら答えてくれた。
「毎年この時期に行われる一大イベントです!こうして新たな一年を重ねられたことをカルデアの皆さんと一緒にお祝いする……お祭りのようなものですね!」
「やはり皆が浮かれているのはそう云うことなのだな」
「はい!今年はこれまで旅した特異点をシミュレーターで再現して、観光気分で楽しむそうですよ!」
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DONEぐだくんから輝石を貰う伊織のはなし。赤に染めて
「これあげるよ」
この頃常となった長屋での茶会。茶会と言っても本当に茶を囲んで何でもない話に花を咲かせているだけなのだがこれがなかなかどうして心待ちにしている自分がいる。そんな和やかな時を過ごしていた折マスターから菓子を手渡すようにポンと渡されたそれは赤い輝石だった。
「これは?」
「いつものお礼。君宝石魔法使ってるしこの形状の方がいいかなって」
「褒美を貰うほど武勲を立てた覚えもないぞ」
「だからいつもありがとうの気持ちだってば」
困ったように笑みを浮かべる立香をさておき確かに自分の使用する魔術は宝石魔法と呼称されるものであるらしい。他の国の女神を初めそれに準ずる魔術を使う者は見かけただけでも一定数はいる。格段珍しくもないがある者の言葉を借りれば一番金の掛かる魔術との事。現代に於いては資産を食いつぶしてしまう程割に合わないものであるという。自分は単に師から教わったのがそれであっただけの話だったが何だかゾクリとしたのを覚えている。
5417「これあげるよ」
この頃常となった長屋での茶会。茶会と言っても本当に茶を囲んで何でもない話に花を咲かせているだけなのだがこれがなかなかどうして心待ちにしている自分がいる。そんな和やかな時を過ごしていた折マスターから菓子を手渡すようにポンと渡されたそれは赤い輝石だった。
「これは?」
「いつものお礼。君宝石魔法使ってるしこの形状の方がいいかなって」
「褒美を貰うほど武勲を立てた覚えもないぞ」
「だからいつもありがとうの気持ちだってば」
困ったように笑みを浮かべる立香をさておき確かに自分の使用する魔術は宝石魔法と呼称されるものであるらしい。他の国の女神を初めそれに準ずる魔術を使う者は見かけただけでも一定数はいる。格段珍しくもないがある者の言葉を借りれば一番金の掛かる魔術との事。現代に於いては資産を食いつぶしてしまう程割に合わないものであるという。自分は単に師から教わったのがそれであっただけの話だったが何だかゾクリとしたのを覚えている。
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TRAINING伊織に対する周りの評価にそんな事ないだろって思ってるぐだくん。※汎伊が居るカルデア
どうして、知らないのかしら?朴念仁、甲斐性なし、剣の馬鹿、
ある人物を差して皆が、特に交流のある者は口を揃えてそのようにいい表す。特異点で出会いそれなりに人と成りを見ては来たが確かに否定できない部分は多々あった。これまでの生き方考え方を剣の道に極振りして生きてきたのだと聞き及んだとしても度を超えているとは思う。が、それを決して悪いとは思わない。己の軸とも言える部分を否定されて楽しい人間など居ないだろう。ましてや古今東西果ては領域外の者まで居るこのカルデアに於いては。
「全くもってけしからん。何故此方の話を放り出してまで柳生の誘いに乗るのだ……!」
「伊織殿にに今更だとは思うが」
「そうだな!あのカイショーなしは───」
「……」
正雪とタケルの話を聞く限り渦中の人は会話の途中で稽古に行った様だ。名を挙げられた人物も伊織からすれば剣聖と謳われた憧れの存在だろうしどちらを優先するかと言えばそれは憧れを取るかもしれない。
2104ある人物を差して皆が、特に交流のある者は口を揃えてそのようにいい表す。特異点で出会いそれなりに人と成りを見ては来たが確かに否定できない部分は多々あった。これまでの生き方考え方を剣の道に極振りして生きてきたのだと聞き及んだとしても度を超えているとは思う。が、それを決して悪いとは思わない。己の軸とも言える部分を否定されて楽しい人間など居ないだろう。ましてや古今東西果ては領域外の者まで居るこのカルデアに於いては。
「全くもってけしからん。何故此方の話を放り出してまで柳生の誘いに乗るのだ……!」
「伊織殿にに今更だとは思うが」
「そうだな!あのカイショーなしは───」
「……」
正雪とタケルの話を聞く限り渦中の人は会話の途中で稽古に行った様だ。名を挙げられた人物も伊織からすれば剣聖と謳われた憧れの存在だろうしどちらを優先するかと言えばそれは憧れを取るかもしれない。
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DONE気持ちの整理が付かないぐだくんが郷愁に駆られてそばに居るよ、な伊織。※イドに少しだけ言及してる
キャンディポップの憂鬱思い立ったら吉日。
ひゅうっと頬を撫でる風は凍てつくようなものではなく寧ろ心地よい。古い民家の縁側で何となく座り込んでボーッとしていたらいつの間にか夜になってしまった。
シュミレーターで選定したのは日本のとある田舎町。田んぼはあっても高速道路はあるし鉄道だって敷かれている。余人が想像する地方都市をもう少しランクダウンしたような中途半端なそこは立香からすれば郷愁に身を委ねたくなるような雰囲気に満ちていた。
マスターに暇などない、というのは少し語弊がある。休みはローテで組まれているし有事でなければそれなりに融通は効く。有給というと社会的過ぎるが似たようなもので唐突に時間が欲しいと進言してみたらあれよあれよと通ってしまった。これ幸いと与えられた余暇でやりたい事をしようと今ここにいるのだ。
6227ひゅうっと頬を撫でる風は凍てつくようなものではなく寧ろ心地よい。古い民家の縁側で何となく座り込んでボーッとしていたらいつの間にか夜になってしまった。
シュミレーターで選定したのは日本のとある田舎町。田んぼはあっても高速道路はあるし鉄道だって敷かれている。余人が想像する地方都市をもう少しランクダウンしたような中途半端なそこは立香からすれば郷愁に身を委ねたくなるような雰囲気に満ちていた。
マスターに暇などない、というのは少し語弊がある。休みはローテで組まれているし有事でなければそれなりに融通は効く。有給というと社会的過ぎるが似たようなもので唐突に時間が欲しいと進言してみたらあれよあれよと通ってしまった。これ幸いと与えられた余暇でやりたい事をしようと今ここにいるのだ。
lunaarc
MOURNINGバレンタインで失恋して部屋を出たら晴信さんに会って、察せられて泣いちゃったところを追いかけてきた(タケルに言われて)伊織が目撃する伊ぐだ♀…のつもりで書いてたんだけどたぶん最後まで書ききれないと思うのでここまで。
伊織いないけど伊ぐだ。晴信とぐだ子は×じゃなくて+(兄妹みたいな感じ)
サムレムはコラボしか知らない+第一部と1.5部ちょっとしかやってない知識量のマスターです
どうやって部屋に戻ったんだろう。腕いっぱいに抱えた仏像を棚に並べて、立香はしばし立ち尽くす。
わかってはいた。一緒に駆け抜けた偽の盈月の儀の最中、ことあるごとに、傍で見てきた。
片方が記憶を失っていても、あの二人の絆は強固なものであると。その間にぽっと出のマスターが割り込むなんてもっての外だと。わかっていても。
「……はぁ…」
それでもやっぱり、寂しい。
そのやりとりを微笑ましいと思っていたのは確かだ。戦闘時には抜身の刃の化身のような鋭さを持つ青年の雰囲気が、彼の相棒が一緒だと柔らかく変化していく。それを見ているだけで十分だと、最初はそう思っていた。
ただのマスターとサーヴァント。その垣根を超えるような接触をしてきた者は他にもいた。けれど立香はそれでもマスターでいられた。一人の人間としてではなく、サーヴァント全員のマスターとして。そうあることが自分の存在価値なのだと割り切っていたからだ。
1563わかってはいた。一緒に駆け抜けた偽の盈月の儀の最中、ことあるごとに、傍で見てきた。
片方が記憶を失っていても、あの二人の絆は強固なものであると。その間にぽっと出のマスターが割り込むなんてもっての外だと。わかっていても。
「……はぁ…」
それでもやっぱり、寂しい。
そのやりとりを微笑ましいと思っていたのは確かだ。戦闘時には抜身の刃の化身のような鋭さを持つ青年の雰囲気が、彼の相棒が一緒だと柔らかく変化していく。それを見ているだけで十分だと、最初はそう思っていた。
ただのマスターとサーヴァント。その垣根を超えるような接触をしてきた者は他にもいた。けれど立香はそれでもマスターでいられた。一人の人間としてではなく、サーヴァント全員のマスターとして。そうあることが自分の存在価値なのだと割り切っていたからだ。
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DONEお砂糖、スパイス、素敵なものをいっぱい……それだけじゃ何も掴めなかった
※息をするようにオトタチバナ=カヤがいる
星を抱いてレイシフト先から無事に帰還して管制室のみんなに挨拶もそこそこに自室に向かって歩いていた。
レポート提出を促すゴルドルフ所長の声を聞き取りながらそういえば出先でまたまた見てしまった逢い引きというか男女のアレやそれは報告した方がいいのかとふと疑問。直接任務には関係の無いことだし書かれた所で向こうも困る事だろう。報告書を読む彼の眉間にシワが寄るのか下らないと一蹴するのかどちらでもなんか面白いなとむくむく悪戯心を育てながら自室に到着。
「んー…疲れた」
手足を伸ばしてグンっと伸びをする。疲労と言えばそうには違いないのだがどちらかと言えば気疲れの方だろう。
レイシフト先は幕末の江戸だったがサーヴァントの1人が他愛もない軽口から端を発したガチの喧嘩が始まり一髪触発といった所までいったのだ。これは探索どころでは無いなと諦めもあったがとある人物の半ば強引な仲裁で事なきを得た。
10252レポート提出を促すゴルドルフ所長の声を聞き取りながらそういえば出先でまたまた見てしまった逢い引きというか男女のアレやそれは報告した方がいいのかとふと疑問。直接任務には関係の無いことだし書かれた所で向こうも困る事だろう。報告書を読む彼の眉間にシワが寄るのか下らないと一蹴するのかどちらでもなんか面白いなとむくむく悪戯心を育てながら自室に到着。
「んー…疲れた」
手足を伸ばしてグンっと伸びをする。疲労と言えばそうには違いないのだがどちらかと言えば気疲れの方だろう。
レイシフト先は幕末の江戸だったがサーヴァントの1人が他愛もない軽口から端を発したガチの喧嘩が始まり一髪触発といった所までいったのだ。これは探索どころでは無いなと諦めもあったがとある人物の半ば強引な仲裁で事なきを得た。
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DONEバレンタインネタでひとつ。謎にカヤとかいるけどフィーリングでお楽しみください。
ぐだくんヤマタケにジェラってる
「長生きはするものだな」
─俺はお前の剣の一振だ
「……」
特異点修復後かの剣士から掛けられた言葉に果たしてどの意味を当てはめれば正しい意味になるのか。そのまま取れば数ある英霊の内の一騎とすればまぁ話は早かったかもしれない。そうか、それじゃあ宜しくと握手のひとつでも交わせば終わったのだろう。
伊織に他意が無いことぐらい分かっている。記憶が無いと言ってもかつての友とは親しい様だしカルデアで目にする彼の隣には大体ヤマトタケルがいた。
「脈ナシ、そりゃそうだよね」
あれだけ仲睦まじい姿を度々見ている身としては微笑ましいと笑みも浮かぶのだがそんな時に限って伊織はなんとも言えない表情をしていた。憂いているような落胆もしたようなそんな。
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─俺はお前の剣の一振だ
「……」
特異点修復後かの剣士から掛けられた言葉に果たしてどの意味を当てはめれば正しい意味になるのか。そのまま取れば数ある英霊の内の一騎とすればまぁ話は早かったかもしれない。そうか、それじゃあ宜しくと握手のひとつでも交わせば終わったのだろう。
伊織に他意が無いことぐらい分かっている。記憶が無いと言ってもかつての友とは親しい様だしカルデアで目にする彼の隣には大体ヤマトタケルがいた。
「脈ナシ、そりゃそうだよね」
あれだけ仲睦まじい姿を度々見ている身としては微笑ましいと笑みも浮かぶのだがそんな時に限って伊織はなんとも言えない表情をしていた。憂いているような落胆もしたようなそんな。