とらまる
DONEあんず島3最後の新作展示です!!付き合ってるつむあんクリスマスネタです!!
何番煎じかわからないですがお手柔らかにお願いいたします🙏
このあとR18展開になりますが……間に合わなかったので導入部分のみ!この後も島が沈んだら書き進めます~!!
【つむあん全年齢】聖夜のサプライズ?「め、メリークリスマス……です」
あんずは勢いで飛び出たはいいものの、言葉尻がどんどん尻すぼみになっていく。
「はい、あんずさん、メリークリスマス~」
つむぎはいつも通りにこにことした様子だが、あんずの格好をみて目を丸くした。
「あんずさん、なんでトナカイの衣装なんか着てるんですか?」
――――――――――――
つむぎとあんずが付き合い初めて幾度目かのクリスマス。
アイドルはクリスマスに働くもの……という業界の不問律のもと、つむぎもあんずも忙しく過ごしていた。
しかし、恋人同士ならばクリスマスプレゼントは必要なものであり、お互いが忙しくても毎年その機会はつくっていた。…ただ、毎年となると今年は何をあげようか……とあんずは頭を悩ませていた。
2407あんずは勢いで飛び出たはいいものの、言葉尻がどんどん尻すぼみになっていく。
「はい、あんずさん、メリークリスマス~」
つむぎはいつも通りにこにことした様子だが、あんずの格好をみて目を丸くした。
「あんずさん、なんでトナカイの衣装なんか着てるんですか?」
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つむぎとあんずが付き合い初めて幾度目かのクリスマス。
アイドルはクリスマスに働くもの……という業界の不問律のもと、つむぎもあんずも忙しく過ごしていた。
しかし、恋人同士ならばクリスマスプレゼントは必要なものであり、お互いが忙しくても毎年その機会はつくっていた。…ただ、毎年となると今年は何をあげようか……とあんずは頭を悩ませていた。
taruto20201010
DONEドルあん○○以上恋人未満関係プチオンリー「君と恋人になるために」参加作品です。まこあんで参加させていただきました。まこあん「片想い?以上恋人未満」最初は大切な仲間だからだと思っていた。他のユニットの誰かと一緒に彼女がいるとそわそわして、つい気になって後をつけて。ストーカーみたいなことをしてごめんねと自分から謝って。他の三人にはしていないのも出会う前からの関係性があるからだ~なんて言い訳をしていたのに。
「あんずは俺たちだけのプロデューサーではないからな。他のユニットのアイドルと仕事をすることもあるだろう」
「そうそう、真は気にしすぎなんだよ」
「そ、そうだよね! あんずちゃんは誰かのものじゃないもんね!」
「いや、いつかはそうなるんじゃないか?」
そのあとの会話がどうなったか、自分がどう答えたのか。思い出そうとしても掴めない。
初めてちゃんと向き合った女の子だと思う。今まで異性に接することは何度かあったけど、あまり印象にない。アイドルとプロデューサーという関係性から僕たちのユニットのプロデュースをお願いするようになって、クラスメイト以上になるのはあっという間だった。
1538「あんずは俺たちだけのプロデューサーではないからな。他のユニットのアイドルと仕事をすることもあるだろう」
「そうそう、真は気にしすぎなんだよ」
「そ、そうだよね! あんずちゃんは誰かのものじゃないもんね!」
「いや、いつかはそうなるんじゃないか?」
そのあとの会話がどうなったか、自分がどう答えたのか。思い出そうとしても掴めない。
初めてちゃんと向き合った女の子だと思う。今まで異性に接することは何度かあったけど、あまり印象にない。アイドルとプロデューサーという関係性から僕たちのユニットのプロデュースをお願いするようになって、クラスメイト以上になるのはあっという間だった。
wa___ri
DONE敬あんプチオンリーの展示漫画です。全年齢ですが全裸&付き合ってるのでイチャイチャ気味なのでご注意ください!
感想もらえると嬉しいです↓
https://marshmallow-qa.com/wa___ri?utm_medium=url_text&utm_source=promotion 9
taruto20201010
DONEまおあんお約束展開プチオンリー「テンプレレンアイのすすめ」参加作品です。主催様が用意してくださった診断の『相合傘で帰る』がテーマになっています。まおあん『相合傘で帰る』天気予報が外れて久々に太陽が顔を出した。梅雨の蒸した空気が一気に乾き始める。とはいえ雲行きが怪しいのは変わりない。折りたたみ傘と財布を手にとって、じゃんけんで負けた買い出しへと向かう。
「えっと、真が新作のポテトチップス。北斗がコンビニ限定の金平糖で、スバルが何かキラキラしてるやつ……って何だよこれ」
メッセージアプリに届いたリクエストをどかどかとカゴに入れて、会計を済ませる。最近は勝ちが続いていたのによりにもよって天気が怪しい日に負けるとは。しかも近くのコンビニに限定の金平糖がなかったため少し離れた別の店へ足を運ぶことになったのも含めてついてないなと思いながら学校への最短ルートを通るとぽつりぽつりと雫が落ちてきた。
1137「えっと、真が新作のポテトチップス。北斗がコンビニ限定の金平糖で、スバルが何かキラキラしてるやつ……って何だよこれ」
メッセージアプリに届いたリクエストをどかどかとカゴに入れて、会計を済ませる。最近は勝ちが続いていたのによりにもよって天気が怪しい日に負けるとは。しかも近くのコンビニに限定の金平糖がなかったため少し離れた別の店へ足を運ぶことになったのも含めてついてないなと思いながら学校への最短ルートを通るとぽつりぽつりと雫が落ちてきた。
taruto20201010
DONE #星とあんずの幻想曲3 にて企画されている「性の6時間ですよ!先輩2」参加作品です。昨年の作品の別verです。普段えっtは書き慣れてないのでめちゃめちゃぬるいです。 2383edamaro0110
DONE🎄あんず島3の描き下ろし展示(遅刻)🎄魔法学校パロ夏あんのプロローグ的な部分です!
ここから始まる夏あんを不定期で描いていきたい…!🐈🔮
キラキラな夏目くん描くの楽しかった🌠 4
とらまる
DONE星とあんずの幻想曲3 開催おめでとうございます🎉遅ればせながら公開いたしました~!
忍あんです!七不思議スタフェス準拠…の忍あんフィルターマシマシのあったらいいな~という補完のお話です🥰
【忍あん】その声は。「困ってるなら、助けて、って言ってほしい。その声が聞こえたら「ぼく」たちはすぐ駆けつけるから――」
あんずは線引きをして隔てた薄暗い部屋の中で、地下室で聞いたその言葉を思い出していた。
これまで、幾度となく危険な場面や、1人じゃ手に負えない課題や困難があんずの目の前にたくさん立ちはだかってきた。どの時でも、あんずは周りに助けを求めるよりも自分で何とかしようと動き、結果的に色々な人に助けられて乗り越えてきた。決してあんずひとりの力で全てを解決することは不可能ということはわかっているが、自分から周りに助けを求めることが昔からどうも苦手だった。
地下室での忍の言葉はひつぎに向けられたものであったが、あんず自身にも深く突き刺さるものであった。
1968あんずは線引きをして隔てた薄暗い部屋の中で、地下室で聞いたその言葉を思い出していた。
これまで、幾度となく危険な場面や、1人じゃ手に負えない課題や困難があんずの目の前にたくさん立ちはだかってきた。どの時でも、あんずは周りに助けを求めるよりも自分で何とかしようと動き、結果的に色々な人に助けられて乗り越えてきた。決してあんずひとりの力で全てを解決することは不可能ということはわかっているが、自分から周りに助けを求めることが昔からどうも苦手だった。
地下室での忍の言葉はひつぎに向けられたものであったが、あんず自身にも深く突き刺さるものであった。
唐桃日和
DONE閲覧頂きありがとうございます!○以下注意事項
・捏造設定あり
・ズ!瀬名泉甘い言葉1バレあり
・時間軸はSSF後あたり
・友情出演▶︎他Knightsメンバー&テンション院英智さん
・当社比糖度程よく高め
・誤字脱字はそっと流してください
この度はあんず島初参加で不慣れですが、どうぞよろしくお願いいたします!
ではお楽しみ頂ければ幸いに存じます。
落杏流水何故、私はここにいるのだろう。
目が覚めると、知らない……いや、先日までは知らなかった天井、見慣れない部屋。朦朧とした意識の中で寝返りを打ってみれば目の前には自分の顔には一億の価値があるのだと宣う、転校してからお世話になっている嫌味な先輩。…の眠り顔。
すぅすぅと小さく寝息を立てながら、一億の顔はこちらの存在など忘れたかのように安眠していた。
事の発端はどこだっただろうか。
「えっ、フィレンツェ、ですか」
「うん。よろしく頼んだよ」
美しく儚げに微笑む天使の顔をした皇帝は、有無を言わさない圧力をかけながら唐突にそう言った。
しかし、彼女、あんずは一年もこの圧力を受けていれば多少慣れも出てくるようで。
もちろん、仕事を断るという選択肢などない彼女は、YESと答える気ではあるが海外なのだ。戸惑いを隠せないあんずをさすがに気の毒に思ったのか、苦笑しながら一言謝罪して内容を教えた。
23259目が覚めると、知らない……いや、先日までは知らなかった天井、見慣れない部屋。朦朧とした意識の中で寝返りを打ってみれば目の前には自分の顔には一億の価値があるのだと宣う、転校してからお世話になっている嫌味な先輩。…の眠り顔。
すぅすぅと小さく寝息を立てながら、一億の顔はこちらの存在など忘れたかのように安眠していた。
事の発端はどこだっただろうか。
「えっ、フィレンツェ、ですか」
「うん。よろしく頼んだよ」
美しく儚げに微笑む天使の顔をした皇帝は、有無を言わさない圧力をかけながら唐突にそう言った。
しかし、彼女、あんずは一年もこの圧力を受けていれば多少慣れも出てくるようで。
もちろん、仕事を断るという選択肢などない彼女は、YESと答える気ではあるが海外なのだ。戸惑いを隠せないあんずをさすがに気の毒に思ったのか、苦笑しながら一言謝罪して内容を教えた。
kotobuki_enst
DONEあんず島展示③ ウェディングフォトを撮る付き合ってないひなあん。全然ギスってないひなあんなのでちょっと未来の話なんだと思う。その言葉覚えておけよ 月並みな表現だけど、真っ白なドレスを身に纏ってはにかみながら笑うその人はこの世の何よりも綺麗だった。女神様なんてものが本当にいるのなら、多分こんな姿をしているんだろう、たぶん。
本当なら今日このウェディングドレスを着て俺の隣に立つ女の人はあんずさんではなく、今回の仕事で初めて名前を耳にしたような駆け出しのモデルの人であるはずだった。渋滞だか体調不良だか知らないけれどやんごとなき理由で突然撮影に来られないという連絡が入ったのが数時間前。代役を今から手配するほどの余裕はなかったため、撮影の様子を見学していただけのあんずさんが急遽モデルを務めることになった。女性のモデルは手の先や後ろ姿しか映らない撮影で良かったと思う。たまたま現場にいる丁度いい歳の女性があんずさんくらいしかいなくて良かったと思う。本当に。
3598本当なら今日このウェディングドレスを着て俺の隣に立つ女の人はあんずさんではなく、今回の仕事で初めて名前を耳にしたような駆け出しのモデルの人であるはずだった。渋滞だか体調不良だか知らないけれどやんごとなき理由で突然撮影に来られないという連絡が入ったのが数時間前。代役を今から手配するほどの余裕はなかったため、撮影の様子を見学していただけのあんずさんが急遽モデルを務めることになった。女性のモデルは手の先や後ろ姿しか映らない撮影で良かったと思う。たまたま現場にいる丁度いい歳の女性があんずさんくらいしかいなくて良かったと思う。本当に。
ltochiri
DONE #星とあんずの幻想曲3 陸上部とあんず【移動】プチオンリー #君とどこに行こうか 展示作品です。(斑あんです)ざっくり夏〜秋くらいの設定です。
ESビルの七階からロビー階まで移動している時の話です。
※イベント終了にともないパスワードをはずしました。当サークルまでお越しいただき、またリアクション等いただきありがとうございました!
映画はラブストーリーがいい アンサンブルスクエアの拠点——通称、ESビル。そのフロアとフロアを繋ぐエレベーターは、到着が遅いことで有名だ。
P機関のトップである『プロデューサー』は「修行のため」と言って階段を使うことがあるのだが、それはエレベーターが来るのを待ちきれなかったから、と噂を立てられてしまうほど。
その話の真偽はともかく、ESビルで働く人々が、このエレベーターにひどく恨めしい気持ちを抱いていることに、違いはない。
噂の『プロデューサー』も、今日はエレベーターに乗っていた。
タイミングが良く、すぐにエレベーターが来たので運がいいと喜んだのも束の間。あんずは今、ひどく焦っていた。
七階でエレベーターが止まると、ドアが開き、その向こうから三毛縞斑が現れた。長身の彼を見上げるスタッフたちを通り越して、斑はエレベーターの隅で肩を縮こまらせながら立っているあんずを見つけておや、と思った。ホールハンズで見た予定では、彼女はこの後、十二階に用があるはずだから。
1568P機関のトップである『プロデューサー』は「修行のため」と言って階段を使うことがあるのだが、それはエレベーターが来るのを待ちきれなかったから、と噂を立てられてしまうほど。
その話の真偽はともかく、ESビルで働く人々が、このエレベーターにひどく恨めしい気持ちを抱いていることに、違いはない。
噂の『プロデューサー』も、今日はエレベーターに乗っていた。
タイミングが良く、すぐにエレベーターが来たので運がいいと喜んだのも束の間。あんずは今、ひどく焦っていた。
七階でエレベーターが止まると、ドアが開き、その向こうから三毛縞斑が現れた。長身の彼を見上げるスタッフたちを通り越して、斑はエレベーターの隅で肩を縮こまらせながら立っているあんずを見つけておや、と思った。ホールハンズで見た予定では、彼女はこの後、十二階に用があるはずだから。
ltochiri
DONE #星とあんずの幻想曲3 女装アイドル×あんずプチオンリー #Pぼくスカート 展示作品です。(斑あんです)暗夜行路から骨董綺譚までの間の秋というゆるめの設定があります。
スカウト「ホワイトブリム」のストーリーもよろしくお願いします。
※イベント終了にともないパスワードをはずしました。当サークルまでお越しいただき、またリアクション等いただきありがとうございました!
メイド服を着ないと出られないフィッティングルーム 衣装に負担は付きものである。
Double Faceとしてユニット活動をしているのなら、なおさら。
キレのあるダンスで糸がほつれるだけでならまだしも、ホール内に雨を降らせる演出で水浸しにもなる。当然、生地の伸び縮みや色褪せ、装飾品の綻びなどがあるので、ライブが終わるたびに修繕される。
そのたびに斑はあんずから直接受け取っていて、今日もまた、衣装ルームへやってきた。
「こんにちはああ! ママだぞお!」
斑のあいさつは絨毯の敷かれた部屋の隅々にまで響き渡った。けれどその大きな声に対して返されるのは静寂のみ。まるで音がカーテンの布に吸収されたみたいにしんとしている。
あんずが不在であることに首を傾げながら——ここで待っていると連絡をくれたのは彼女の方だ——斑はソファとテーブルがある位置に移動した。すると、丁寧に畳まれた衣装と小さな透明の袋に分けて入れられている装飾品が置いてあるのを見つけた。
3238Double Faceとしてユニット活動をしているのなら、なおさら。
キレのあるダンスで糸がほつれるだけでならまだしも、ホール内に雨を降らせる演出で水浸しにもなる。当然、生地の伸び縮みや色褪せ、装飾品の綻びなどがあるので、ライブが終わるたびに修繕される。
そのたびに斑はあんずから直接受け取っていて、今日もまた、衣装ルームへやってきた。
「こんにちはああ! ママだぞお!」
斑のあいさつは絨毯の敷かれた部屋の隅々にまで響き渡った。けれどその大きな声に対して返されるのは静寂のみ。まるで音がカーテンの布に吸収されたみたいにしんとしている。
あんずが不在であることに首を傾げながら——ここで待っていると連絡をくれたのは彼女の方だ——斑はソファとテーブルがある位置に移動した。すると、丁寧に畳まれた衣装と小さな透明の袋に分けて入れられている装飾品が置いてあるのを見つけた。
kotobuki_enst
DONEあんず島展示②弓あん。あんずさんから寄せられる信頼の話。あんずさんは弓弦の邪はせいぜい間抜けな寝顔を写真に収められたりとかその程度だろうと思った上で言ってる。これがもし衣更相手なら多分ああは言ってないのでタチが悪い。
良いと仰るのであれば 部屋に入ってすぐに彼女の姿が目に入り、それから思わず大きなため息をついてしまったのは仕方のないことだと思う。
端的に言って弓弦は暇だった。その日のスケジュールはただひとつ、夕方の遅い時間からESにてfineのメンバーとプロデューサーであるあんずと共に最近決まったばかりの腕時計ブランドとのタイアップ企画について話を詰める。それだけである。個人としてもユニットとしても他に仕事は入っておらず、取り立てて片付けるべき業務も見当たらなかった。侍るべき主人は現在学友とティータイムを楽しんでおり、「弓弦はいなくていいから!」と釘を刺されている。しかし打ち合わせの予定が入っている以上主人の邸宅に戻るわけにもいかない。故に、早めに現場に入り掃除なり茶の準備なりで時間を潰そうと思い立ったわけである。
3340端的に言って弓弦は暇だった。その日のスケジュールはただひとつ、夕方の遅い時間からESにてfineのメンバーとプロデューサーであるあんずと共に最近決まったばかりの腕時計ブランドとのタイアップ企画について話を詰める。それだけである。個人としてもユニットとしても他に仕事は入っておらず、取り立てて片付けるべき業務も見当たらなかった。侍るべき主人は現在学友とティータイムを楽しんでおり、「弓弦はいなくていいから!」と釘を刺されている。しかし打ち合わせの予定が入っている以上主人の邸宅に戻るわけにもいかない。故に、早めに現場に入り掃除なり茶の準備なりで時間を潰そうと思い立ったわけである。
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DONEあんず島展示① 寒い日の茨あん地獄まで道連れなことに定評のある茨あんですが、一度茨のいるところまであんずさんを引き摺り下ろした後に共にまた上り詰めてほしいという概念の話です。
その身体のぬくもりよ「おかえり、早かったね」
「会食をドタキャンされてしまったもので」
もこもこのルームウェアで着膨れした彼女は足先までルームソックスに包み、その上毛布に包まりながらソファに縮こまっていた。限界まで引き延ばしたであろう袖口に収まりきらなかった指先が膝上に置かれたマグカップを支えている。冷え切った自分とは対照的に、随分と暖かそうな格好だった。暖房の効いたリビングは空っ風に吹き付けられた体をじわじわと暖めていく。
「食べてくると思ってたから何にも用意してないや」
「連絡を怠ったのはこちらですのでお気遣いなく。栄養補助食品で済ませます」
「……用意するからちゃんとあったかいご飯食べて。外寒かったでしょ」
日中の最高気温すら二桁に届かなくなるこの時期、夜は凍えるほどに寒くなる。タクシーを使ったとはいえ、マンションの前に停めさせるわけにもいかず少し離れた大通りから自宅まで数分歩いただけでも体の芯まで冷え切るような心地だった。愛用している手袋を事務所に置いてきてしまったことが悔やまれたが、家に帰ってきてしまえばもうそんなことはどうでもいい。
2027「会食をドタキャンされてしまったもので」
もこもこのルームウェアで着膨れした彼女は足先までルームソックスに包み、その上毛布に包まりながらソファに縮こまっていた。限界まで引き延ばしたであろう袖口に収まりきらなかった指先が膝上に置かれたマグカップを支えている。冷え切った自分とは対照的に、随分と暖かそうな格好だった。暖房の効いたリビングは空っ風に吹き付けられた体をじわじわと暖めていく。
「食べてくると思ってたから何にも用意してないや」
「連絡を怠ったのはこちらですのでお気遣いなく。栄養補助食品で済ませます」
「……用意するからちゃんとあったかいご飯食べて。外寒かったでしょ」
日中の最高気温すら二桁に届かなくなるこの時期、夜は凍えるほどに寒くなる。タクシーを使ったとはいえ、マンションの前に停めさせるわけにもいかず少し離れた大通りから自宅まで数分歩いただけでも体の芯まで冷え切るような心地だった。愛用している手袋を事務所に置いてきてしまったことが悔やまれたが、家に帰ってきてしまえばもうそんなことはどうでもいい。