渡さない…「そーう!!元気かコノヤロー!!」
今日もドロップキックをお見舞いしてくる彼女。ちょっと痛い
「おー、元気やで〜。グフッ」
「ナイスヒット〜☆」
可愛らしくピースを決めて見せる。なんか周りに星が輝いているように見えた。
「職場なんやから敬わんかい」
ちなみに僕のほうが上官で、彼女は小隊長。プライベート仕事場関係なく接してくる。
「宗は宗やもん!敬わんわ!そうそう!この前モンブランが美味しいカフェ見つけてな!今度一緒に行こうや!」
ニッコニコの太陽みたいな笑顔で、僕をいっつも楽しくさせてくれる。
「ええ((」
「だーめーだ!!!」
どこからかヌルッっと出てきた鳴海
「弦!やほやほ!元気かコノヤロー!!」
「来たなドロップキックマン!喰らえ!ドロップキック返し!!」
ドロップキックとドロップキックがぶつかり合う。
「受けるんか?!面白いなぁ弦は!!あっはははははは!!」
「おいおかっぱ細目、こいつは渡さんからな」
煽り気味に言ってくる鳴海サン。
「受けて立ちますで?僕もあなたに渡す気は無いんで。”幼馴染”として。」
無駄に幼馴染を強調してくる保科。
「へぇ…そんな事言うんだお前〜。てかお前よりボクの方がノリいいし?相性としてはボクの方が絶対にお似合いだと思うんですけどぉ??」
「ハハハ〜(黒笑)でも僕の方が鳴海サンよりずっとながーい時間を過ごしてますし??今何したいか〜とか、今何考えてるか〜とかはすぐ見れば分かりますし??そもそも書類仕事しないゲーム中毒者はんには一ミリもお似合いや思いませんけどぉ???」
バチバチ火花を飛ばしている二人。まぁ最強鈍感少女の彼女には一ミリも状況が理解できてませんが。
あたふたしてるところに救世主がやってきた。
「な、何があったんだあそこの二人は」
偶然通りがかった亜白隊長と
「アヤツ…」
一向に会議に来ない鳴海を探しに来た長谷川副隊長。
「隊長!副隊長!!なんかあそこ言い合っとるんです!なんとかしてください!」
「こんなところで道草食いおって…。すまないな二人、アイツを回収してすぐ退く」
あーもう!!長谷川さん大好きです。ありがとうございます神
「うわっっ?!長谷川ぁ!!今こいつと殺り合ってるんだ!邪魔す((バッシィィン!!」
鳴海にはいつも通りの制裁がくだされ
「お、隊長。おはようございますー。会議ですか?わかりました。」
亜白隊長に声をかけられて素直に言うことを聞く保科。
「さっきなに言っとるかよーわからんかったけど、二人と今度カフェ行きたいな〜!喧嘩せずに。てかあの二人ツンデレ新婚さんみたいやったわ。」
呑気に考えを膨らませる。
風が涼しいある日の夏
私は今日も
大切な人にドロップキックをお見舞いする